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2-6 実はクラフトビールと名乗るには決まりがある

国内大手ビールメーカーから「クラフト」「craft」というビール銘柄がたくさん発売されているので、「クラフト」には原料や製法にこだわったビールに付けられてよい単語のようになっていますが、実はちゃんとした定義があります。

だからと言って、その条件を満たしてなければ絶対に付けてはいけない!という、そういう厳しい定義でもありません。「クラフト」が付いたビール銘柄がたくさん出てきたことで、かつてあった敷居の高さを、ほとんど感じなくなったというメリットはありますし。

この話は、日本ビール検定(びあけん)の公式テキスト(2022年5月改訂版)の 76ページにありますので、ぜひそちらもご確認ください。


アメリカでは醸造者に対して定義されています

アメリカで 2005年設立された業界団体、ブルワーズ・アソシエーション(BA)によって「小規模」「独立」「伝統」の3条項でクラフトブルワー(醸造者)に対する定義がされました。現在はこの中の「伝統」が「酒税免許を持ち醸造している」に置き変わっています。

これらの3条項は、アメリカ大手メーカーが提供する軽いラガーへの対抗を示すのと、クラフトビールが地域に根差したコミュニティーの核になったことで成功した秘訣とも言えます。

これを受けて、日本では全国地ビール醸造者協議会(JBA)によって 2018年に「クラフトビール」(地ビール)を下記のように定義しています。

日本のクラフトビールの定義

1.酒税法改正(1994年4月)以前から造られている大資本の大量生産のビールからは独立したビール造りを行っている。
2.一回の仕込単位(麦汁の醸造量)が20キロリットル以下の小規模な仕込で行い、ブルワー(醸造者)が目の届く製造を行っている。
3.伝統的な製法で醸造しているか、あるいは地域の特産品などを原料とした個性あふれるビールを製造している。そして地域に根付いている。

日本ビール検定 公式テキスト(2022年5月改訂版)

国内ビールの成り立ちや仕込み量に数量指定があるなど、アメリカの定義よりも具体的な表現はありますが、こちらも内容的には醸造者に対する同様の定義となっています。クラフトビールは「大手メーカーの力に依存せず」「個性があって」「地域に密着して」作られたビールである、と決められています。

クラフトビールをより楽しむために

あまりビールが好きではない方にとって「クラフトビールなんて、通ぶった自称ビールマニアが飲む、値段が高くてクセが強い気取ったビールでしょ🤪(ちょっとひど過ぎかな 笑)」などと思われているかもしれませんが、先に挙げた定義のように、その地域でしか飲めない、珍しくて個性豊かなビールを指しているのです。

最近のクラフトビールは、地元の美味しい食材を使って料理を出すレストランで提供されていたり、イベント会場やお祭りなどの屋台で売られている光景が当たり前のようになりました。

ぜひ、そういう機会にクラフトビールを手に取って、大手のビールにはない個性や地域感を、喉や鼻を通して体にダイレクトに感じさせ、目の前にある美味しいお料理やイベントをより一層盛り上げてくれるアイテムの1つとして、上手く活用してもらいたいです。

例えば旅先では、そこでしか飲めないクラフトビールをぜひ味わってください。思い出が鮮やかに彩られること、間違いなしですよ!

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