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ライティングのコツ|「長文」編|4

前回の記事「ライティングのコツ|「長文」編|3」では、
● 2)人に優しい文章を書くコツ|後半をお届けしました。今日は日々のブログ更新などに使える【豆知識】をお届け。それでは始めてまいりましょうか。

●豆知識:いつもと同じ文章を変えるコツ

FacebookなどのSNSでは、日々の出来事をよくシェアしますよね。昨日の出来事、今日のハプニング、明日の予定など。だけど

「なーんかいつも、同じような雰囲気の投稿になっちゃうんだよなー。」

って、思ったりしてます?いや、そりゃそうですよね。グルメ、子ども、仕事などナド、興味があって伝えたいことって、人によって偏りありますから。写真も似たようなカットになりがりですもん。じゃあ文章の雰囲気だけでも、ちょっと変えちゃいましょうか。2つ程、超カンタンなコツをご紹介しますよ。まずひとつめがこちら。

1:冒頭の日付をトル

はい、例題をみてみましょう

今朝は学校へ遅刻しました。先生にこっぴどく怒られました。

朝寝坊でもして、学校に遅れちゃったんですかね。ブログとかSNSでは比較的皆さんタイムリーなネタ、いわば「個人の日報」を発信するケースが多いですもんね。かくいう私もそうです。「今日は●●をしました!」「今朝は●●だった」「今夜は○○だった」「明日は▲▲だ!」など。そんな日報では欠かせないと思われる、冒頭の日付。これをとってみますよ。

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学校へ遅刻しました。先生にこっぴどく怒られました。

例えばこの1文、Facebookで投稿したとしますね。「今朝は」という時間帯を表す言葉を無くしても、だいたいの時間帯ってわかりますよね?記事の上の方に「●時間前」とか日付とか、投稿した日時って表示されるじゃないですか?
しかもだいたいの場合、学校って朝行く人が多い。大学生とか夜間学生だとして朝学校に行ってない人だとしても、Facebookで繋がっている知人ならだいたいその背景は知ってるはずですし。書いてなくてもだいたい意味、伝わりますよね。

「でもいつ遅刻したのか、正確な日がわからなくなります!」というお悩みをお持ちかもしれません、でもご安心を!

SNSなど「個人の日報」では、「正確な日時」という情報は、
さほど重要ではないケースが多い

ですから。
遅刻してこっぴどく怒られた、というおっちょこちょいな出来事を知人に伝えて、笑って欲しかったり、「いいね!」が欲しかったりする上で、「時間帯」という情報は二の次。この人が遅刻したのが今日なのか、昨日なのか、はたまた一昨日なのか…は、読者にとってあまり重要じゃないのです。

だったら、いつもと同じように日付からはじまる冒頭をやめちゃって、雰囲気を変えたほうがあなたの意向に沿ってますよね?
(※注:これが芸能人とかタレントさんとか、著名人なら別ですね。「歌手の○○ちゃん、今日は朝から何してたんだろー??」と、日ごとに行動をチェックするファンはたくさんいるはずですから。)

実はこの「冒頭の日付をトル」作業そのものよりも、読者にとってこの情報は必要か?を考える作業のほうが大事で。ライティングのコツ2でもお話したことですが、長文ってほんと「知らないうちに、書き手目線になりがち」なんですよね。先ほどの遅刻した話も、書き手にとっては「今朝」遅刻したというタイムリー性って重要で、伝えなきゃいけないと思ってる話かもですけど、読み手にとってはそこあんまり重要じゃないですよね?書き手目線に陥らないためにも、冒頭の日付をとる、という作業はいい感じの長文を書く、分かりやすいコツでもある、というわけなのです。

さて、もうひとつのコツはこちら。

2:倒置法にする

先ほどの学校に遅刻した例題を、倒置法で書き換えてみましょう

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今朝は学校へ遅刻しました。先生にこっぴどく怒られました。

学校へ遅刻した今朝。先生にこっぴどく怒られました。

1文めが体言止めになりましたね。しかも最初の文章だと、どちらの文も「…ました」で文末が一緒だったのに、文末を変えることまでできました。冒頭だけでなく、文末まで変わったため、かなり雰囲気を変えることができましたよ!

実はこの、同じ文末を続けない、ということも、長文を考える上では結構大事なポイントで。「…でした」「…でした」など、子どもの作文みたいに、同じ文末が続いてしまうと、読み手が幼稚性を感じる文章になっちゃうのです。例えば、子どもたちの作文って、おおむねこんな感じですよね?

「私は、○○○○をしました。そして、○○○○をしました。それから、○○○○をしました。そして○○○○をしました。楽しかったです」

・冒頭はだいたい「私は」か「今日は」からはじまる
・文末は「…ました」とか「…です」など、毎文一緒
・文章の締めは“楽しかったです”、という具合。

上記の例文は極端だとしても、あなたの文章、同じ文末が続いてませんか?「しました祭り」「です祭り」、開催されてませんか?

今回お伝えした2つのコツ<冒頭の日付をトル><倒置法にする>は、冒頭のバリエーションを増やすだけでなく、文末も変えてくれるわ、文章の幼稚性も無くしてくれるわで、超おすすめなコツです。いつもと同じ文章を変えたい!と思った時、ぜひ一度お試しくださいね。

但し、文章の冒頭に日付をいれてはダメ!というワケではありませんので、くれぐれもご注意を。「いつもと雰囲気を変えたい」「毎回同じ冒頭になっちゃうけど言葉の引き出しがない!」という方におすすめ、という意味なので。こうしないとだめ!!と思い込まずに、こうするとどうなるかなー?なんて、角度を変えて考えるときのヒントになれば嬉しいです

なんだか【 豆知識 】なんて告知しながらも、結構根本的な話をアツく書いちゃいました…。次回もうひとつだけお届けしたい、豆知識がありますので、引き続きどうぞお付き合いください…!

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ライティングのコツ|「長文」編|INDEX
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長文編1
● 0)はじめに〜ライティングのコツをお伝えする前に● 1) 伝わりにくい文章にしないコツ

長文編2
● 2)人に優しい文章を書くコツ|前半

長文編3
● 2)人に優しい文章を書くコツ|後半

長文編4
●【 豆知識 】1

長文編5
●【豆知識】2

● 3)「構成力」を身につけよう
● 4)「構成力」に欠かせない最後のコツ
● 5)言葉の引き出しを増やそう
● 6)信じてもらえる言葉を選ぼう


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