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#04 「任意」ではない任意同行

記者の不穏な動きが気になりましたが、

・疑われることなどなかったこと
・弁護士から「いきなり大変なことにはならないだろう」と言われたこと

これらのことから、少し安堵して市長の仕事に専念していた矢先のことでした。

早朝から自宅を報道陣に囲まれ、警察からの電話が入り、要請に応じた私は、白色のセレナに乗せられて、名古屋市へと向かいました。

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この時、私が連れていかれたのは「任意同行」によるものでした。

【任意同行】
捜査機関が取り調べることを目的とした任意の出頭要請です。任意=強制ではない。そのため、拒否することはできるのですが、警察はわざわざ教えてはくれません。
任意とはいっても、拒否すれば怪しまれるのではないか、疑われてしまうのではないかと考えてしまうことが、落とし穴です。
また、同行に応じたとしても、取り調べの途中に退去することもできます。任意同行はいつでも拒否することが可能です。
不安な場合は、弁護士に付き添ってもらうこともできます。ただし、警察が弁護士の同席を認める例は、ほとんどありません。

早朝であったため弁護士にも市役所関係者にも電話は繋がりません。
繋がらない電話、取り囲む報道陣。
押し寄せる不安から冷静な対応ができなかった私は、抵抗する間もなく刑事に連れていかれてしまいました。

後悔としては、せめて弁護士の判断を仰いでから任意同行に応じれば良かったと思っています。

警察や検察などの捜査機関が情報をリークするのは、私のようなターゲットの心理を揺さぶる目的もあるのでしょう。
冷静になれない中、警察を疑うことを知らなかった私は、
「警察を信頼してついていけば大丈夫だ」
「話をすればすぐに疑いは晴れるだろう」
後で何が起こるとも知らず、楽観的に考えてしまっていたのでした。

普通の生活をしていればこんな状況に出会うことは無いと思ってしまいます。私もそう思っていました。
あなた自身、または大切な人に、このようなトンデモないことが起こるかもしれません。
なぜなら、この時から「司法制度」は何も変わっていないからです。

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