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君たちはどう生きるかはどう見るのか

   ネタバレを含みます。

 君たちはどう生きるか、見てきました。

今までのジブリのような「おわり」のテロップがなく、

いきなり終わって「地球儀」が流れたので終わり方には少し驚きましたが、そこまで映画に拘りがある人間でもないので、結構良い映画だったと思います。

シンエヴァなのかトトロなのか蛍火の墓か、あらすじ

 簡単なあらすじは、火事で母を失った主人公には新しい継母(実母の妹)ができます。
継母と実父のあいだには赤ちゃんがお腹の中におります。一家で田舎の母方?の実家に引っ越しするのですが、身重の体の継母は急にいなくなってしまいます。主人公が継母を捜し塔に入ると異世界に迷い込みます。

 所感としては、エヴァのような母親へのコンプレックス。トトロという非日常と現実をつなぐ「青鷺男」。個人的体験として描写される戦争がありました。

↑最初は謎深いが最後は友達になった青鷺男

エヴァンゲリオンと君たちはどう生きるか

 宮崎駿監督の大切なパートナーとも言えるエヴァの庵野秀明さん。風立ちぬでの声優やジブリの作画で協力していました。
 そのためエヴァのような母親に固執するコンプレックスの要素も感じました。
 
 主人公が継母と実母を照らし合わせるシーンや、若い頃の母親と出会って仲良くなるシーンもありましたが、恋愛的要素はないです

↑若かれし日の母との再開を喜ぶ
↑バックトゥーザフューチャーのキスを思い出す

シンジ君が母親と綾波レイを潜在的に重ねて性的興奮を覚えるような感じではありませんでした。
 
 エヴァはシンジ君とゲンドウのエディプスコンプレックスが強いのに対して、この作品は主人公と父親との確執はなく、フロイトの言うような親子ではなかったです。

異世界に行ったり、上の世界や下の世界があるのもエヴァのようだな、宮崎駿と庵野秀明はやはり通ずる所があるなと素人ながらに感じました。

 戦争については、出兵する兵士に敬礼したりするシーンがあったり、主人公の父がサイパン島の攻防について言及するシーン、異世界の中でもうすぐ下の世界は火の海になるというシーンもありますが、そこまで触れられません。
 岡田斗司夫さんなどが言うように、主人公は宮崎駿監督の少年そのものであり、宮崎監督の実体験ベースであるため、実際の戦争については作画で伝えるというよりも示唆的な言及によって伝えていました。

 誰かを思い、取り返そうとする・追いかけるという姿勢は、今までのジブリと重なるところであり、若造の私はポニョを小さい時にDVDで見てたくらいなので映画館で見られて良かったです。

「君たちは~」は賛否両論ある映画ですが、思い出補正も含めてジブリ好きなので見て良かった。


長くなったので今回はここまでにしてまた別の記事で書きます。ご覧頂きありがとうございました。

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