ギターもピアノも、これを知ればコードブックが必要なくなる!【音楽九九】~その1~
ギターで歌を歌いたいな…とか、ピアノであの曲が弾けたら素敵だろうな…と楽譜を買って習い始めると、時々「#5?b13?dim?何だこのコード?」ってことに出くわします。。
その度に、コードブックを引っ張り出して「うーん、押さえられん!」ってなりますよね。。
僕も独学でギターやピアノを弾き始めたので、当時はコードブックをいつも大事に抱えていました。
しかし20歳を過ぎてから作編曲を習った際に丸暗記した「いくつかのコト」でまったくコードブックが必要なくなりました。
それ以来、僕はずっとコードブックは使っていませんし、いまウチの書棚にはコードブックがありません。
今日はこのコードブックが必要なくなるその方法をシェアしますね^^
「音楽九九」でコードブック不要!
そして音楽がもっと理解できるようになります。
「音楽九九」って聞いたことないですよね^^
なぜならこれは、僕が作ったまったくの「造語」なんです・・・笑。
なぜ「音楽九九」なのか?
それは、一度覚えてしまえば一生役立つ「掛け算九九」のようだから、僕はこのように名付けました。
掛け算九九って、生活の中でお金計算とかする際に「サブロクジュウハチ」とか「ゴシニジュウ」とか、自然に呟やいちゃう場面が多々ありますよね。
「音楽九九」もこんな感覚なんです。
まるで掛け算九九のように一生役に立ちます。
たったいくつかの「コト」を掛け算九九のように、そらで言えるよう丸暗記すれば、コードブックが必要なくなるどころか、音がもっと理解できるようになり、作編曲や演奏などにも、とても役に立ちます。
僕の音楽スキルは、この「音楽九九」に支えられていると言っても過言ではないほど、役に立っているシロモノです(自画自賛)…笑。
覚えることは自体はそんなにたくさんあるわけではないのですが、記憶力がとても良くない僕からすれば、あまり一気に詰め込みすると嫌になっちゃう気がしますので、今日は「音楽九九」初級編として、まずはコードブックが必要なくなる2つのコトを紹介しますね!
【音楽九九・その1】
各キーのドレミファソラシドをアルファベットでそらで言えるようにする
【音楽九九・その2】
5つのコードの構成音を度数で覚える
まずはこの2つだけを覚えましょう!
これだけでまずはコードブックが手放せます^^
【音楽九九・その1】各キーのドレミファソラシド
まず心得ておいて欲しいことがあります。
始めたばかりの頃は、この丸暗記が「何の役に立つかわからない」と思えるかもしれませんが、とりあえず頑張って覚えちゃって下さい。
これがベースとなって、あとでいろいろなことが繋がってきて音楽の構造がだんだん見えてくるようになるんです。
「掛け算九九」もそうでしたよね?!こんなのなぜ丸暗記しなきゃいけないのなんて思いながらやってた人も多いと思いますが、誰もが生活の中で一生使い続けるスキルになっています。
覚え方はとても簡単!
毎日、気がついたときにただひたすら口に出して、何度も繰り返すだけ。
これも「掛け算九九」とまったく同様ですね。
ニイチガニ、ニニンガシ、ニサンガロクと呪文のように、そして一の段、二の段とひとつひとつそらで言えるように覚えました。
さてそれでは実際に覚える内容を列記します!
ド レ ミ ファ ソ ラ シ ド
Cキー ▶ C D E F G A B C
Fキー ▶ F G A Bb C D E F
Bbキー▶ Bb C D Eb F G A Bb
Ebキー▶ Eb F G Ab Bb C D Eb
Abキー▶ Ab Bb C Db Eb F G Ab
Dbキー▶ Db Eb F Gb Ab Bb C Db
Gbキー▶ Gb Ab Bb Cb Db Eb F Gb
Bキー ▶ B C# D# E F# G# A# B
Eキー ▶ E F# G# A B C# D# E
Aキー ▶ A B C# D E F# G# A
Dキー ▶ D E F# G A B C# D
Gキー ▶ G A B C D E F# G
このアルファベットの羅列は、各キーのドレミファソラシドです。
この12種類のキーの音の羅列を”そら”で言えるように暗記します。
このアルファベットの羅列を見て、ちょっと後ずさりしてます?
でもね、コードブックの本一冊分のコードを全部覚えるより何倍も楽です!
大事なのはー
例えば「Fキー」と言われたら、
エフ・ジー・エー・ビーフラ・シー・ディー・イー・エフ
「Dキー」と言われたら、
ディー・イー・エフシャープ・ジー・エー・ビー・シーシャープ・ディー
とすぐに口をついて出るようになること。
各キーのドレミファソラシドを、掛け算九九のように、自然にスラスラ出るまで頑張って下さい。
いっぺんに全部覚えなくていいんです。
「今日はFのキーを覚えよう」みたいな感じでひとつずつ、呪文のように、早口言葉のようにー、何度も何度も繰り返して口で覚えるようにしちゃって下さい。
僕は駅まで歩くときとか、お風呂とか、トイレの中でとか、とにかくずっと早口言葉を言うように繰り返して覚えました。
余談ですが、上に列記した各キーが、Cキーの次がDキー、Eキーではなくて、C-F-Bb・・・となっているのにも意味があります。
そうドミナントモーション(5度圏)なのです・・・が、この話は次回以降にしますので、今は気にしなくて良いです。
とにかく今回は、与えられたキーのドレミファソラシドをアルファベットですぐに口をついて出るように丸暗記して下さいね!
そして今回のテーマは「コードブックが必要なくなる」というのがテーマですから、それが出来るように第2の「音楽九九」に進みます。
【音楽九九・その2】コードの構成音を度数で覚える
コードって星の数ほどあるように感じてしまいますが、実は核となる5つのコード+2つの変形コード、それにテンションの仕組みだけ覚えちゃえば、ほぼすべてのコードを網羅できちゃうんです。
まずは核となる7つ(5つ+変形2つ)のコードの中身を度数で覚えます。
列記しますね!
【核コード】
M7(メジャーセブンス)=1・3・5・7
7(セブンス)=1・3・5・7b
m7(マイナーセブンス)=1・3b・5・7b
m7b5(マイナーセブンフラットファイブ)=1・3b・5b・7b
dim7(ディミニッシュセブン)=1・3b・5b・7bb
【変形コード】
sus4(サスフォー)=3(メジャー3度)を4につり上げる
aug(オーギュメント)5を半音つり上げる
「核コード」とか「変形コード」という呼び名は便宜上、僕が勝手につけたものですからあまり気にしないで下さい。
「dim7」の「7bb」というのは、ダブルフラットで半音2つ下げるの意味です。
7度を半音2つ下げると実は6度の音になるのですが、ここでは7のダブルフラットと覚えておいて下さい。
そしてsus4、augについては「コードの構成音をつり上げる」しるしのようなものと覚えて下さい。
ちなみにsus4は、「3」を「4」につり上げるもので、「3b」を持つマイナー系コードやデイミニッシュコードには使われません。
augも同様に「5」を半音上の「#5」につり上げるもので、「5b」を持つコードには使われません。
覚え方
こちらは各キーのアルファベットを覚えるよりずっと楽ですね!!
「7(セブンスコード)の構成音は?」と聞かれたら、
「イチ・サン・ゴー・ナナフラット」
「dim7(ディミニッシュコード)の構成音は?」と聞かれたら、
「イチ・サンフラット・ゴーフラット・ナナダブルフラット」
というように、とっさに口をついて出るようにします。
これも先にやった各キーのドレミファソラシド同様に、呪文の早口言葉的に何度も繰り返して覚えると良いですね!
あ、今頃、思い出しました!
僕は英単語を覚えるリングカードを使ってました。
(ずっと昔のことで今まで忘れてました・・・笑)
👇こんなヤツです!使ったことある方も多いと思います^^
これ、ランダムに出来るから、各キーのドレミファソラシドを覚えるにも、コードの構成音を覚えるにも良いですね!
今はスマホアプリこのリングカードのような感じのアプリもあるようです。アプリストアで「暗記」で検索するといろいろ出て来ますので、携帯アプリに入れておけば忘れずに持ち歩くことも出来ますね!
~今回のまとめ~
コードブックなしでコードを知る方法
さて、この2つを覚えたところで、コードブックなしにコードを知る方法を実践してみましょう。
では手始めに、
EbM7(イーフラットメジャーセブンス)いってみましょうか。
慣れないうちは紙に書き出すなどすると良いと思います。
まずEbキーのドレミファソラシドを書き出す。
Eb・F・G・Ab・Bb・C・D・Ebでしたね!
そしてM7メジャーセブンスのコード構成音は1・3・5・7でした。
ではさっき書き出したEbキーのアルファベットの1番目・3番目・5番目・7番目を○印で囲って下さい。
Eb・F・G・Ab・Bb・C・D・Eb
そう、EbM7の構成音は、Eb、G、Bb、Dになります!
簡単でしょ?!
そしてEb7は、
1・3・5・7bですから、7番目の音だけをひとつフラットさせます。
簡単ですね!Eb7の構成音はEb、G、Bb、Dbですね。
同様にEbm7は、1・3b・5・7bですから、
さっきのEbキーのドレミファソラシドの3番目と7番目だけ半音下げて、
Eb、Gb、Bb、Dbになりますね。
慣れてきたら、紙に書き出さなくても出来るようになります。
僕も良く「イーフラ、エフ、ジー、エーフラ・・・」とつぶやきながら、指を折って数えたりしてます。
コードの構成音がわかれば、ピアノはまったく問題ないですよね!
ギターの場合は、どこのポジションに何の音があるかを探すのが少々大変ですが、ただコードフォームの形で覚えるよりも、構成音を知って音を探る方がいろいろなメリットがあります。
「実はこのコード同じ音を2つ押さえてたんだ」とかわかるようになって、省略して押さえやすいコードを探ったり、自分でコードを作ったりすることも出来ます。
今回は基本的なことをお話ししましたが、テンションのあるコードについてはまだお話ししてませんし、さらに音楽を理解する上で大事な「音楽九九」はまだいくつかありますので、今日のところまでをしっかり覚えて次の回をぜひお楽しみにお待ち下さいね~!!
・・・とは言っても、次の記事はいつになるかわかりませんが(笑)。
「ぜひ次も読みたい!」という方がいらっしゃいましたら、急いで書きますので、メッセージ下さいね~^^
話を簡潔にわかりやすくするために、細部を端折りましたが、それでも結構長い話になってしまいました。。
もし感想や内容についての質問などございましたら、コメントやメッセージをいただけますと嬉しいです^^
ではでは^^
2020年11月12日
オーストラリアの小さな音楽工房にて
ヒロスノウノヲト
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