八王子日記3

八王子駅界隈までの行き方は多数ある。例えば、八王子市役所付近から、河川敷を自転車で走りながら行く道。市街地を自転車で巡りながら行く道。一度、西八王子駅界隈を経由してから、行く道。それこそ無数にある。

学校が終わると放課後にダラダラと自転車で走りながら、八王子駅界隈に繰り出す、これがまた良い。目的は何も無くて、とりあえず八王子に行けば何か面白いことがある、これを期待して、わずかなお金を持って八王子に向かう。 

ゲーセンに行ったり、駄菓子を食べたり、古本屋でマンガを見てたまに買ったり。その昔、西八王子に貸本屋があった。友だちがそこで借りていると言っていて、疑心暗鬼だったけど、本当にマンガの貸本屋が存在していて、ビックリ。マンガを読むのが早かった友だちは1日で返却していた印象。1日70円とか。確かに、買うよりは間違いなく安い。読むのが遅く、貸本屋が家から遠いこともあり、私は結局、利用はしなかった。でもマンガをレンタルするという感覚にビックリ。令和の時代では、それこそ電子マンガとかあるから、わざわざ、紙のマンガをレンタルするなんていう感覚は、わからないかもだけど、当時はまだ、昭和の慣習が少しは街中に残っていた。

そして、八王子駅界隈に着くと、ガンプラを見たり、ガンダムのフルカラーのガチャガチャをやったり。当時、ガンダムのガチャガチャでも100円だった。最高な時代だ。そして、ガンダムのフルカラー好きには穴場だったイエローサブマリン。まさにサブカル色のお店。イエサブは長崎屋前のビルの上にあった。今はもう無いと思う。イエサブのお店の外には、何個か前のシリーズのガンダムフルカラーが置いてあって、マジでビックリした。迷わず、ガチャガチャを回した。ガンダムフルカラーは初期シリーズは大きくて最高だった。ビグ・ザムとかジオングとかνガンダムとかみんなデカかった。フルカラーもシリーズを重ねていくと、クオリティは上がるんだけど、その分、だんだん小さくなっていくのが、どこか寂しかった。

いま、ドンキホーテの場所は、その昔、長崎屋だった。エスカレーターを登ると、途中にブロマイドを売っているお店が目に入る。当時はジャニーズ全盛期。SMAP、TOKIO、キンキキッズ、V6、トニセン、カミセン、小学校の時のクラスの女子にはV6が人気が高かった印象。もちろん、小室ファミリーも。安室ちゃん、TRF、グローブ、アミーゴ。それにあゆとか。いろんなブロマイドが100円とか200円とか。小学生でもお小遣いで買える。上の階にはファミリーレストランもあった。たまに母親や弟と食べるパフェが最高に美味しかった印象。もちろん、ゲームも売っていた。確か、ポケモンの赤、緑、青、とか、あまり売って無かった時代に奇跡的に売っていた印象。たしか、小学校3.4年生ぐらいか、夏休みのめちゃくちゃ暑い日にゲームボーイソフトのポケモンを探し回っていて、レッドを買った。マジで嬉しかった。家に帰ってから、むさぼるようにやって、途中のサント・アンヌ号がなぜか出発しなくて、少し苦労したのは、良い思い出。カビゴンが邪魔だったり。そして、自分のお気に入りのポケモンのレベルを上げまくって、友だち達と通信対戦した。最高に面白かった。中学生になると、ポケモン金を今度は発売日に手に入るように、ローソンのロッピーで予約した。たしか、11月とかの寒い日だったと思う。ポケモン金も遊びまくった。お正月には、祖母の家でも時間があれば遊んでいたと思う。

冬はコンバースのアウターを着て八王子駅界隈に繰り出す。夏はピコとかのTシャツに短パンで八王子で遊ぶ。

そんな八王子の原風景。思い出はしっかりと心に刻まれている。

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