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読書の旅【悼む人・天童荒太】#4

この本を手にしたのは12年前。本好きな友人から読んでみたらと薦めてもらった本です。その頃、本を読み終わると「さて次は何を読もう‥」とさらりとした感じが常だった時、ずっしりとした中味の本と久しぶりに出会いました。途中何度も涙を流しました。父を亡くして1年も経たない自分の境遇が、いろいろ感じさせる本になったのだとも思います。

本との出会いにも縁はありますね。その本と出会った年齢や考え方、またその時の置かれた立場や環境によっても受け取り方はずいぶん違うように思います。いい本なのに、あまり感じることができなければ、残念ながらその時は縁がなかったのかもしれません。でも時が経てば縁ある本に変わるのかもしれません。人との出会いと同じく、一生のうちで読める本もごくわずかです。いい本と出会いたいものです。

知りあったばかりのある方が、私のお薦めに反応していただいて、この本を読んでくれました。その感想を聞いて、私も再読してみたくなりました。中味には触れたくない小説です。お読みになっていない方には、是非手に取ってほしい小説です。


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