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「エレナ婦人の教え」2 不思議な出逢い

(著者:ひろ健作より~この小説は実際に起きたことをもとに創作した物語です。物語と連動する形で現実も変容していった不思議な体験を描写しています。はじめの所から読んでみてください。きっとあなたの心に何か変化が起き現実が変わりはじめるでしょう。)

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第1章 枯れた場所
https://note.com/hiroreiko/n/nf6f9350db3f4

第2章 不思議な出逢い

悶々とくすぶる思いを胸に仕事をした。自分の居場所なんて無かった。やってもやっても片づかない。仕方なく休み返上で職場へと向かう――そんな日々が続いた。

それが日曜日の朝のことだ。ふだん通らない裏手の道を、ふと歩きたくなった。

しばらくすると見慣れぬ古びたパン屋を見つけた。スリガラス越しに窓を覗くと、パラソル付きの丸テーブルが4つ、置いてある。そのうち奥の一つが空いていたので、入ってみることにした。

「定番」と壁に書かれたコッペパンと“入れたて”というコーヒーを注文した。壁際のイスに一人腰掛け、コーヒーでパンをやわらかくしながら食べた。すると、店主とにこやかに話す女性の声が聴こえてきた。

「そうねぇ、あの店もしゃれているわね。アハハハ……」

イキイキと話す、つやのある声が店内に響いた。印象的なその声のほうへ振り向き驚いた。声の主がおばあさんだったからだ。弾んでいるその音は、職場で耳にする、くすんだ音とは違っていた。

声は透き通っていて美しい。ことばには、飾り気は無いが上品だ。その声に引き込まれ、いつしか僕は身を乗り出していた。話に加わりたくなったのだ。

「あぁ、その店なら僕も知っていますよ。色とりどりの花々を鑑賞できる、お庭でのオープンカフェは、最高に気持ちいいですよね」

話題に上っていたカフェは山沿いにある。以前ドライブがてら、何度か立ち寄ったことがあるのでよく知っていた。

「まぁ、あなたも知っているの?」

おばあさんは驚いた顔をしてこちらをふり向いた。
そのときはまだ、それが運命の出逢いになるとは、思いもしなかった。

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第2章 不思議な出逢い
https://note.com/hiroreiko/n/n96291214acfc

最悪を脱け出し、奇跡をもたらす物語「エレナ婦人の教え」(エピソード)
https://note.com/hiroreiko/n/nc1658cc508ac

「エレナ婦人の教え」はじめに(目次)
https://note.com/hiroreiko/n/ndd0344d7de60

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