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コロナは風邪~高齢の母から学んだこと

東京から兄が帰ってくるというので老人ホームに入っている母と、21になる娘と妻との5人で近くの小料理屋へ行った。

折しもきょう、東京では外出自粛令が出、政府は緊急事態宣言をいつでも発令する瀬戸際になっている。

ふだん多くの相談を受ける私も、クライアントの仕事、生活環境、事業環境が激変するかもしれないと肝を冷やす自分がいた。

ところがである。

90を超える母はひょうきんに次から次へと出される料理をたいらげるのである。たい・アジ・かんぱちなどの刺身、てんぷら、カキのグラタン、スパゲティ、ピザ……そんなに食べて大丈夫!? と心配する私たちを尻目にどんどんとたいらげていく。

老人ホームでは栄養を考えた給食のような食事のため味気ないと言う。朝はパン、昼はインスタントラーメンを食べ夜だけホームの食事を取る。

いかんせん楽しみがない。

ところが遠方の兄が帰ってきて孫も揃い、おいしい料理を隠れ家的な所で食べられるとあって最高に楽しんでいるのである。

コロナのことも母は「海外から風邪を持って帰ってきて嫌よね(笑)」とかます。

私たちは「えっ 風邪!?」と聞き返した。

母にとってはコロナも風邪なのだ。

たしかに言われてみればそうだ。

ひょうひょうとする母がおいしそうにつついていくのを観ながら私たちは、当の本人(超高齢の母)以上に過度に恐れていることに気づいた。

母は「来年はおらんかもしれんよ(笑)」と言いつつ毎日を楽しんでいる。

に対し私たちは不必要に過度な恐れを抱き、当人以上に心配している。これは何だろう……。

実際母は昨年も一昨年も、一度も病気で病院に行っていないしインフルエンザも風邪もまったく引かないのだ。

美味しいものを食べ、一日一日を楽しみ、好き勝手におしゃべりする相手がいる。そういう生活がいかに健康的で免疫力を上げ・抵抗力があるか。また年齢が関係ないのかをまざまざと見させられた。

と同時に過剰に恐れ、過度に不安に陥り、不自由さ、被害者意識を持つことがいけないかを悟った。

コロナは風邪よとうそぶく母を観ながら妙に安心し、いま何が大切かを悟ることができた。

noteを読むみなさん。コロナを恐れ過ぎて自分を見失わないように。何が大切かを考えるいい機会だととらえ、前向きに考えてみてくださいね。


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