💙受験国語　テストD 小説文 志望校

＜テスト対策　小説文解答のポイント＞　初めからシラミつぶしに読んではいけない。時間が足りなくなる。最初と最後の三行をチェックする。本文を読まなくてもできる知識問題から解いていこう。（漢字・指示語・接続語）〇場面・時間の変化に気付くこと。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〇出来ごと→心情の変化→身体反応・態度の変化　　　　　　　　　　　　　　　〇主旨（作者が表現したいこと）

💗題　大西先生の思い出........「志望校」

題・最初と最後の３行から、全体の内容は、四人の仲良しグループが、志望校を決めに職員室に行ったが、美咲が打ちのめされて帰ってくる話だと分かります。どんな出来事があったのでしょうか。まずこれをおさえてから、次に問題文を読しょう。

💗問題文　
　

「決まったん？」
「二次志望どうしようか？」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   四人の仲良しグループは、口々に努めて明るく職員室に向かった。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   ベテランの大西先生の前に集められ、一人ずつ志望校を聞かれた。大西先生は、ぶ厚いファイルに書き入れながら、美咲に聞いた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「美咲、お前の志望校な。公立も私立も難しいで。両方がダメだったら、ど　　　 うするん？そうや、浜田女子はどうや？お前の家の近くやから、ご両親も      安心やで」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「先生、でもお父さんが、あんな学校出ても、社会で相手にされんからだめ　　  やと言ってます」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　   と美咲は答えた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「そうか、ちょっと美咲、残ってな」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    美咲が、その場に残って、大西先生の手元をぼんやり見ていると、先生は顔だけを右に向け、
「さっき、あんな学校出ても、社会で相手にされんと言ったな。一緒にい      た友達の中にも、浜田女子を受けるのがおるんぞ」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　    美咲は思い当って顔がこわばった。みるみるほほに血が集まり、鼓動が激しくなった。大西先生は少し笑って、　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「お前なら分かるの。分かったらよろし。」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  と言った。美咲は打ちのめされて、どこをどう教室に帰ったか覚えていない。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　                                                          大西先生の思い出＿＿＿＿＿「志望校」

😀場所・時間の変化　　

最初の段落→　　教室から職員室へ四人で移動　　　　　　　　　　　　　　　　中間の段落→　　職員室の大西先生の前　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　最後の段落→　　美咲一人で教室へ帰る

😀出来ごと→心情の変化→身体反応・態度の変化　　　　　　　　　　　　                                         　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　努めて明るく→憂うつだから努めて明るく

お前の家の近くやから～～安心やで→思いやり

あんな学校出ても社会で相手にされん→無神経

そうか、ちょっと→さりげなく配慮

ぼんやり→何の用か見当もつかず手持ちぶさた

いっしょにいた友達～～おるんぞ→  終助詞「ぞ」＝  強調・確認

思いあたって顔がこわばった→ひどいことを言った自分にショックを受けている

みるみるほほに血が集まり→恥ずかしく顔が赤くなる

鼓動が激しくなった→感情の高まり

少し笑って→　優しさ

お前なら分かるの→「の」は軽い断定・疑問の助詞　                                     


大西先生は、あえて強く叱ったり注意したりせず 、深く考えさせ、自省させ

る方法を取ったのです。

打ちのめされて～～覚えていない→自分がバカなことを言ったのが恥ずかし

い上に、大西先生の思いやりのある態度に打たれ、頭の中が混乱している。