![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123552773/rectangle_large_type_2_dd06e780721507e75a1c4e2fd9fa2d94.jpg?width=1200)
ジャッキーステーキハウス
私が初めて沖縄に来たのは、約16年前。その時に連れてきてもらったジャッキーステーキハウス。
約16年ぶりに行ってきた。
私が今回、確かめたかったことは。
お肉の味よりも、スープの味。
白いスープ。
沖縄に移住して分かったことは、あの白いスープは、沖縄の方には、とても馴染みがあるものだということ。キャンベル缶を購入して、家庭でも食べられていると知る。
シーサイドドライブインのスープも有名。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123544924/picture_pc_7f6d0cded656e5f635e9a8e65cbb348b.png?width=1200)
移住後、沖縄の人たちにおすすめを聞き、シーサイドドライブインのスープを飲みに行った時の私の正直な感想は。
「ジャッキーステーキハウスの白いスープとおんなじだ。」
私の白いスープの初体験は、ジャッキーステーキハウスだったのだ。
シーサイドドライブインの白いスープを飲んできたと、おすすめしてくれた人に報告したら。
「懐かしかったでしょ?」
えーと。
いや、まったく懐かしくなかったです。
茨城でもキャンベルスープを飲んで育った方もいるかもしれないけれど、私個人的には、馴染みのない味だった。
ジャッキーステーキハウスの白いスープの味と似ているという点では懐かしかったけれど。
正直に「懐かしくはなかった」と伝えると、おすすめしてくれた人は驚きつつも、受け入れてくれた。
生まれ育った場所によって、懐かしさは変わる。
それを実感した出来事だった。
ここまで書くのを躊躇ってきたけれど、ジャッキーステーキハウスの白いスープを飲んだ時の感想は、
「なんだ、これ…?」
だった。
ジャッキーステーキハウスさん、ごめんなさい。そして、シーサイドドライブインさん、ごめんなさい。
約16年前の世間知らずな25歳の私は、お肉の味も覚えてなければ、A1ソースも試さなかった。
白いスープのなんとも言えない味だけ、記憶した。
なんとも言えない味、というか、味がしない。
そう感じた(ごめんなさい)。
その記憶が、正しかったのか。それを確かめたかった。
事前に地図で調べたジャッキーステーキハウスへ、朧げな記憶を頼りに向かう。
大通りから小道に入っていくと、遠くにジャッキーステーキハウスのネオン看板を見つける。
あった!
ジャッキーステーキハウスの赤文字が光る。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123543348/picture_pc_6d813f084b671aa0f22cc87be38b5e30.png?width=1200)
お店正面の壁面には、OKINAWAジャッキーステーキハウスの文字と、牛さん。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123552351/picture_pc_f8836fdb3a0e86936fda46450ba6743b.jpg?width=1200)
これ、覚えてる!
ここだ!ここに来たんだ!
懐かしい。当時の記憶と比べて、駐車場が狭く感じたけれど、お店の中に入ると、案外広く感じた。
平日の18時頃に行ったけれど、すでに店内は満席で、外で待っているお客さんもいた。私たちも、店員さんに利用人数を伝えて、外で待つ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123543349/picture_pc_b3acd9b1c9a69067c60d57120ffef791.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123543350/picture_pc_b883642d2d971068c2015ad579d7c1bb.png?width=1200)
入口付近には、店内の混雑状況を知らせる案内板が設置されていた。
空席あり
やがて空席
只今満席 進入OK
駐車場に入ってくる車の為のものらしい。
やがて空席。
この「やがて」という表現が、沖縄らしくていいなあと私は思う。沖縄のひとは、案外使う。
やがては、「まもなく」とか「そのうち」という意味だけど、まもなくだと早すぎるし、そのうちだと長すぎる感じがするのを、やがてとすることで、煙にまく感じが、好きだ(個人的見解です)。
外観を楽しんでいたら、案外すぐに店内に呼ばれた。
昭和の雰囲気を残す店内には、食事を楽しむお客さんと、お肉を焼いたむわっとした煙が溢れていて、とても心が躍る。この雰囲気がとてもいい。
メニューもたくさんあるけれど、おすすめのテンダーローインステーキを選ぶ。
サイズも選べるけれど、値段にビビり、Sサイズ。さすがステーキ。フリーター改め非正規雇用労働者の私にとって、久々のご馳走だ。こんなステーキをご馳走をしてもらいながら、白いスープのことしか記憶していない恩知らずな当時25歳に、今更ながら、情けなさと反省を促す現在41歳の私でした。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123563835/picture_pc_112fffce7edb33c31dd7792327655e7f.jpg?width=1200)
ステーキの前に、白いスープが運ばれてきた。
約16年ぶりの再会…!
元気でしたか。味はお変わりありませんか。
いざ、実食。
うむ。
変わってない(衝撃ふたたび)。
むしろ、記憶よりも、もったりととろみのある喉ごしだった。同じようでいて、お店によって異なると言われる白いスープ。たしかに、シーサイドドライブインとは異なっている。
一緒に行ったEも、生粋の茨城県民。
どんな感想を抱いただろうかと確認すると、私と同意見だった。さすが同郷だ。感想の詳細は自粛するけれど、やはり馴染みのない味に感じたようだった。こっそりほっとした私でした。
Eは、白いスープに「塩と胡椒を入れると美味い!」と発見し、自分好みのスープにカスタマイズしていた。あとで沖縄の方に聞いたら、その食べ方は正解らしい。流石だ!
出されたものがお店の味だから、勝手に変えてはいけないと思うのは、固定観念ガチガチのつまらない発想なのだ。好みの味にして、食べる。それが食事の醍醐味なんだ。
白いスープの答え合わせを済ませて、テンダーローインステーキをいただく。
うおー!美味しいーーー!!!
久々のステーキは、最高だ。幸せだ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123551879/picture_pc_34fa90cb935f2a83ce6b95ffe0344899.jpg?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123549591/picture_pc_a3d0ef818d801a27c67f8d263db590e6.png?width=1200)
冊子メニューの表記はテンダーローインステーキだけど、店内の表記はテンダロインステーキ。HPの表記はテンダーロインステーキ。伸ばし棒の有無は、英語を日本語に変える時の微差なのだろうと想像する(もしくはメニュー盤の幅という物理的な理由)。細かいことは、こだらわない。内容が伝われば、問題なし。沖縄のそんなとこも好きです(たまに困ることもあるけど)。
店内にはAサインの許可証も飾られていて、沖縄の歴史を感じさせる。戦後の沖縄を生き抜いてきた老舗ステーキハウスなのだ。
Aサイン(英語: A Sign)は、本土復帰前の沖縄において米軍公認の飲食店・風俗店に与えられた営業許可証。
店内に一歩入れば、2023年から1953年にタイムスリップ。昭和な空間で、美味しいステーキと沖縄のソウルフードである白いスープを味わう事ができる。
ジャッキーステーキハウス、また行きたい!
ちなみに、白いスープのレトルト商品もあります。自宅で味わいたい方は、ぜひ!
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/123551136/picture_pc_2ffd0e5caa7b9ad5860f7140866d93ad.png?width=1200)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?