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大企業からスタートアップへ!~転職にあたって考えたこと~

2021年6月にフィンテック系スタートアップのFOLIOに転職しました。
これまでの経歴は、大手メーカー⇒大手証券会社⇒スタートアップと2回の転職を経験しFOLIOが3社目になります。なぜ転職しようと思ったのか、なぜFOLIOを選んだのか、そして実際に転職して1か月が経った今はどう考えているのかをお伝えします。

どんな人に向けて書いたのか

・いま転職を考えている人
・少し前から大企業で悶々としている人
・スタートアップに興味のある人

これまでの経歴は?

2002年に静岡大学工学部を卒業しソニー・コンピュータエンタテインメント(現:ソニー・インタラクティブエンタテインメント)に入社。プレステ3の開発などを担当。2008年に三菱UFJ証券(現:三菱UFJモルガン・スタンレー証券)に入社。仕組債の組成、投信のミドルバック業務、ラップビジネスの立ち上げを担当。2021年6月に株式会社FOLIOに入社。

なぜ転職をしようと考えたのか?(メーカーから証券会社へ)

まずは最初の転職となったソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE)から大手証券会社である三菱UFJ証券(以下MUMSS)に転職したときのことです。このときは私もまだ28才で、今考えると後先あまり考えずにだいぶ無茶をしたなと感じます。

SCEではメカ設計のエンジニアをしており、プレステ3の外装設計などに携わりました。仕事にはやりがいを感じていたものの、当時は残業時間の多さ(現在はだいぶ改善されているそうです)や自分の体調不良なども重なり、生活の安定を求めて給与水準の高い金融業界に興味を持ったというのがきっかけでした。

また、社会人になってから自分でも資産運用として、外貨預金から始まり投資信託やFX、株のオプション取引などにも手を広げていたので、証券会社に憧れを抱いていました。

当時の状況や証券会社に興味があることを転職エージェントに話し、その時に未経験でも求人を行っていたMUMSSへ転職することとなりました。

転職してみてどうだったか

やはり最初の転職というのは、想像以上に環境が変わるというのを実感しました。良い面悪い面の両側面がありますが、最初に感じた違和感はカルチャーの違いでした。

SCEの時は服装も自由で会社全体に個性を大切にする空気があり、大学生活に近い感覚でした。一方の証券会社では男性は全員スーツにネクタイを締め、社内規則などもたくさんあり、校則の厳しかった中学校のような雰囲気を感じました。

ただ、良い面もたくさんあり、土日は確実に休めるようになったこと、給料が上がったこと、研修を通してたくさん学べる機会のある事、福利厚生が充実していることなどにはメリットを感じました。

仕事に関しても、経験を積み自分の知識や裁量権が増えるにしたがって、厳しい規則の中でも自分なりの仕組み作りができることに気が付き、制度対応や新規事業の立ち上げなどに積極的に関われるようになっていきました。

そして、気づけばSCEにいた6年間の2倍以上となる13年間をMUMSSで過ごしていました。

なぜ二度目の転職をしようと考えたのか?(大手証券会社からスタートアップへ)

やはり、最初に感じたカルチャーの違いというのが大きかったように感じます。慣れてくれば最初に感じたよりも自由度が高いことにも気づいたものの、それでも腑に落ちない規則も多く、それらを変えるためにはものすごいエネルギーが必要となるため、あきらめることも多かったです。

仕事の面では制度対応や新規事業立ち上げなどでシステム開発に関わることが多かったのですが、MUMSSでは多くの商品を扱っているため、それを支えるシステムも大規模で複雑化していました。

一方でシステムの改修予算は削られ、なかなか改善が進まないため、毎回予算取りやシステム改修を回避する方法を探るなど、本来の目的に最短距離でリーチできないもどかしさを感じていました。

MUFG内の壁も感じており、グループ内で仕事を進めるには自分が不得意な根回しなどが重要で、それぞれの会社のカルチャーに合わせた根回しやタイミングを計りながら仕事を進めることにストレスを感じることが多くなっていました。

キャリアパスについても、大手証券会社の場合、一般的に新卒で入社し、まずはリテール営業を経験し、その後本社でキャリアを積むというのがメインシナリオになってきます。一方で私の場合は、中途入社で本社に配属され営業経験がありません。業務に関しても制度対応やイレギュラー案件の対応などが多く、営業成績中心の評価体系では評価されづらい状況でした。

また、年齢的にも今年で42才となり、社会人になって20年目。60才を定年と考えるとちょうど半分が過ぎたところです。新しいことを始めるには良いタイミングだと考えていました。

このような状況もあり、数年前からカルチャーがSCEに近いスタートアップのようなベンチャー企業の情報をチェックするようにしていたことと、一度転職を経験したことによって転職に対するハードルが下がり、自分のキャリアパスに「転職」という選択肢を加えることができました。

働き方についても、数年前までは「ベンチャー企業=仕事がきつくてブラックな働き方」というイメージが強かったのですが、ベンチャー企業では一人ひとりの人材が大事なため、人を使い捨てにするような働き方から、その人の個性を最大限に発揮できるように働く環境の改善がものすごく進んでいることに気が付きました。この点は大企業よりも進んできていると感じます。

FOLIOを選んだ理由

FOLIOは2年ほど前にラップサービスの市場調査をしているときに知り、当時はテーマ投資を始めたころでなかなかおもしろいサービスを作っているなという印象があり、注目していたことを覚えています。

MUMSSでの最後の2年間はラップビジネスの立ち上げを行っていました。この仕事を通して、日本の家計には1,900兆円を超える資産があり、そのうちの半分以上に上る約1,000兆円が現金・預金のままになっているという課題に向き合い、現金・預金を資産運用に向かわせるためには投資一任サービスが重要な役割を果たす可能性が高いことに気づき、この仕事をやり遂げることに使命感を覚えました。

そして、昨年末から年明けにかけて今後3年間のロードマップを考えていた中で、4RAPのプレスリリースを見つけ、その内容に衝撃が走りました。なぜなら、4RAPというプラットフォームは自分が3年後に描いていた「できたらいいな」という機能をすべて実装し、さらにその先まで見据えたものだったからです。

さらにFOLIOには運用にAIを組み込んだ強力な商品があり、4RAPと組み合わせたらとんでもないものが出来上がると感じ、投資一任のプラットフォームを作るならFOLIOで一緒に働きたいと考えるようになりました。

転職に対して家族の反応は?

私は妻と娘二人の4人家族で、3年前に一戸建てを建てたので住宅ローンもあります。やはり家族を説得するためには金銭面が一番心配でした。

金銭面については、事前にいくらくらいの生活費が必要なのかを考えて、そして家族に不安を与えないよう、前職と同程度の給与水準を希望しました。結果としては、要求通りとなり、さらにプラスでストックオプションをいただくことができました。

家族には私がこの先やりたいこと、金銭面でも心配のないこと、またスタートアップで事業が成功した場合、失敗した場合のキャリアプランを説明し、説得は無事に成功しました。

働き方と同様に、大手企業から必要な人材を取るために、給与水準に関しても決して見劣りしない金額を出せるくらいにスタートアップも体力がついてきていると実感しました。

家族にも不安をかけることなく転職ができて、私自身も仕事にまっすぐ向き合える環境を整えることができました。

転職してみてどうだったか?

まず一番良かったのは、カルチャーや働き方が自分に合っていたことでした。最初の転職で感じた違和感は解消され、理不尽なストレスからは解放されて仕事ができるようになりました。

ただ、いいことづくめというわけでもなく、まだ会社の仕組みやルールがしっかりしていない部分もあり、これはこの先、自分たちで作っていかなくてはいけません。でも、自分たちで一から作るということは、使いやすい仕組みを作ればいいので、大変だけど前向きに取り組めそうです。

福利厚生についても大企業のように手厚くはないですが、働く環境を整備することに前向きに検討いただけること、金銭面ではストックオプションのように、成功すれば大きなリターンが狙えるというワクワク感もあります。

研修制度はありませんが、FOLIOのエンジニアはみなさんむちゃくちゃ優秀で、そして親切に教えてくれます。勉強会も活発に行われており、過去に行った勉強会のビデオもあるので、時間を見つけては視聴することで、勉強の機会は決して大企業にも劣らないように感じます。

まとめると

以前に比べてスタートアップを取り巻く状況は変わってきており、大企業からの転職も選択肢の一つとして考慮すべき環境になってきたと感じます。

もちろん全ての人がスタートアップに向いているわけではありませんが、大企業の中で障壁や生きづらさを感じている人は、今の環境から脱出するためにスタートアップへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。

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