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『だだ』

嗚呼 夜明けの手触り
嗚呼 永遠を嗅いだ
やるのだ その真っ只中で

不要なものが多過ぎて
強張る世界に気付きます
ひらり躱して唾を吐き
嘲笑って旅立つのだ

真昼であれば雲に聞き
夜中であれば星に尋ねる
ささくれ 気にしてるふりをして
気持ちは既に決まってる

浮世話にゃ花が咲き
吐露にゃ時空が凍りつく
言葉は瞑った口の中
唾液と混ざって消えてった

明日のことなど知るものか
今の続きのことなんて
今がなければ明日はない
この今こそが全てなのだ

晩夏の雲間に光あり
涼風に漂う恋人は待つ
光の流れを指先で聞いた
通り雨が降る瞬間を見た

嗚呼 夜明けの手触り
嗚呼 永遠を嗅いだ
やるのだ その真っ只中で

©️ 2019 HIRONORI

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