『Doll』2020.1.7




退屈でありがちな子供がそこに立っていて,
虚に向けて言葉を浮遊させている.
浮かんだそれは, かわいらしいdollと,
透明な瞳に. 撃ち抜かれて沈んだ.
「もういらない」
伸ばした爪で引っ掻いた背中は蝶の形に,
「一人で生きるから」
飛べない癖に, と嗤うあたしは,
刻む秒針に怯えて, 殺されるのを待つ.
もうすぐ終わるのは何_?.(ちやほやだって)
見てて欲しい, なんてほんきで,
脚先から朽ちていく身体が. <キレイ>とか.
アイツらは言っててさ.(腐ってるよね)
精巧で成功なドールの, 睫毛が透けて,
"eye"がさ, "love"にきこえちゃう.
嗤っているのに, 「わからないの ?」
あたしの声は届いてないの. 最高にね。
壊れていくあたしを見ててよ.
<シアワセ>を見ててよ. (聞こえてる ?)
伝わらなくたってイイ, 背中の蝶々は舞うって,
もう言っちゃったから, 「後戻り出来ないしさ」(腐っちゃってもね)
特別になっても. 伝わらない人ばっかりだ.
愛が増えちゃったから. 君も食べてよ.
それくらいしか報われないじゃん.
あたしの"眼"を見て, 「誰か喋ってよ」.



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