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硬化した心臓に、流れ込む微かの 忘れたい過去へ、呼吸を放り込む箱 風化した構造に、霧裂ける…
「お兄さん、悪いんだけどさ」 若い女の子だった。夕日に照らされる路地裏の壁に寄りかかっ…
眠っていたのに、ねむれない、と思って起きた。 多分夢を見ていた。 何を見ていたのか曖昧。…
退屈でありがちな子供がそこに立っていて, 虚に向けて言葉を浮遊させている. 浮かんだそれは, …
ディスプレイは青く光っている. 文字列は何も無い, 欲しいものはない, 「%¥壊れるまで使って…
価値は死んだ. いつだってそうだ, 僕を置いて, 特別なんて, 嘘だ. 会いたいのは綺麗な手. 汚れ…
剥がれ落ちる追想いつ、 か 過去へ止まる心臓、肺が苦し い、虚で染める、 坑道埋まって 、夜へ滲む 溶ろける鉱物 あなたの 胸に残る、引っ掻き傷 絆創膏を貼る、頬、 熱を帯び 上履き、錆びる手す り? 螺旋階段 紺色のハイソックス 鉱物 坑道を掘って掘って掘って息を忘れ あなたの あなたの あなたの 引っ掻き傷、 胸に残る、凝固した 響きわたる放送を聴いて セーター、穴の開いた、 胸のあたりに
ビー玉の傷に未来を重ねていた 愛されなくなった頃、この傷を 大切にしていたことをわすれて …
冬を越すのを諦めたのかもう少し粘るのかいっそちぎってほしいのか。枯れ花に手をかけると、私…
撮影する姿が好きだった。 染めた髪が日に透けてきらきら光っていた。 魔法瓶から温かいお茶を…
蜘蛛の網に引っかかったような気分。 洗っても許してもらえない水道管の途中、指で汚れを掬っ…
海岸線が寂しげだったから、サンダルを投げた。 君は笑っていた。 崖の上から見たら、怒ってい…
やってしまった、と妹から連絡が来た。その手編みのマフラーは被害者男性の自宅ポストに押し込…
溺れた花を燃やす少女の背中に骨が浮いている。「私はどうして泣かないのかな」「どうしてだろうね」「死んでもいいなんて思ってないの」「じゃあ何故だろうね」「死にたくない、死にたくない……」ねえ、君はどうして髪なんか伸ばしたの、とは聞けなかった。濡れる青は豪奢に、弧を描く背骨へ沿って曲がりくねっている。元々は真っ直ぐだった長い髪が曲げられるのはまるで、彼女の細い身体が責められるようだ、と思う。痛々しくさえある。邪魔者が彼女であるかのような美しい髪に、こちらへ振り向く、僕らを非難する