「あ!これ私のことだ!」「なんでこんなに俺の気持ちがわかるの?」と思われる文章を書くために。
人は、自分に関係あることが知りたい。自分にとって良さそうなことが書いてあるからその記事を読もうと思う。
「私に関係ある」「自分にとってなんか良さそう」と思ってもらうことが、読むきっかけとなる。
そこから、「なんでこんなに私の気持ちがわかるの?」「まるで俺の今日を見ていたようだ」「まさに今自分が思っていたことだ!」と読者が感じるような文章が続くと、
この人は自分の気持ちをわかってくれる人だ、と会う前から信頼される。
そのために、「顧客や読者が思っていることを書こう」
とよく言われるが、それだけでは足りない。
大事なのは、顧客や読者が思っていることを
「思っているままの言葉で書く」ことなのだ。
専門家である自分の頭で「変換」しちゃった言葉で書いても伝わらない。
たとえば、「自分の軸を作りたい方へ」みたいな文章をよく見かけるが、
相手は「自分の軸を作りたい!」とは思っていない(ことが多い)。
顧客や読者は「自分の軸を作りたい」を思っているのではなくて、もっと具体的なあれこれで悩んでいる。
それを、専門家である自分が「あ〜、はいはい、それって要するに自分軸を作りたいってことね〜」と変換しているのだ。
はいはい、要するにこれね〜と変換された言葉は、読者には伝わらない。
人は自分は誰とも違う特別なひとりだと思いたいのだ。自分のことを「よくあるアレ」だと、ざっくりひとまとめにされたくなんかないのだ。
ざっくりひとまとめに「よくあるアレね」とした瞬間、読者の気持ちは離れる。この人は自分の気持ちをわかってくれない。
結果、
「自分の軸を作りたい人」よりも、
「自分の軸をつくらせたい人」があふれている。
「その後の世界」を知っちゃった自分が書くから、伝わらない。
自分はもうそのことができる世界に生きている。読者はまだその後の世界にいない。
先程の例だと、書き手は「自分の軸ができている」状態だろう(そうではない人もいると思うが)。
だから、自分が最初に何を悩んでいたか、まだそこに達していないときに、どんな世界を生きていたか。何に悩み、何に困り、どんなことに悶々とし、どんな未来を描いて、どんな自分になりたかったか。
それを言葉にしていく。
そのとき大事なのが「相手の頭の中にある言葉」で書く、ということだ。
そのジャンルの専門家としての自分が使う言葉ではなく、読者や顧客の頭の中にある言葉をそのまま書く。自分の頭の中で勝手に変換しない。
そのためにはまず自分が、「どんな人のために伝えたいのか」を明確にする必要がある。
「売り込み」ではなく「信頼されて長く売れ続けるための文章」の書き方はこの本に具体的に書きました。
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