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慶應通信法学部乙類 / 74期生 / 基本的にメモです✍️

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慶應通信法学部乙類 / 74期生 / 基本的にメモです✍️

最近の記事

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年齢で守られている人間ばっかり純朴で突き進めてみたいな心理描写が最初は重くて心がずどーんてなる感じだけ残ってた。子供だから許される部分と大人だから許されない部分の対比がうまくて考えさせられる。真修の同級生の女の子が聡子と対立の人間だってわかってる部分が象徴的というか、この漫画の1番の根底にある本質というかなんかそんな感じがするなーーーって思った。正しさがどこにもないってわかっていて”関わりたい”って思うことってなんなんだろう、こっちはどう受け取ればいいのかわからないのと同じよ

    • 絶望の味がする水が流した涙のようで私は憤りよりも諦めに近い感情がぐるぐると頭を回っているだけだった。それは考えもなしにただ文字を紡ぐ今も同じ感覚で、きっと当事者の心はこんな感情では語り尽くせない。それだけは断言できる。こんな最低な世界のリアルをここまで赤裸々にありのまま映像に残せる技術の進歩を当たり前に思ってはいけない。世界中に公開できる大きなプラットホームとしてNetflixが確立していることも、きっと先人の被害者の痛みを弔いに貢献している。 すべてが当たり前じゃなかった

      • 82年生まれ、キム・ジヨン

        あとがきを読みながら、鼻からたらりと血が流れた。自分がこんなに興奮して本を読んでいたんだと驚くのと同時にこの熱量を忘れてはいけないと思った。 本の帯に魅入られたのは初めての経験で、書店ですぐに手に取って購入を決めた。そこには「女性が人生で出会う困難、差別を描き、絶大な共感から社会現象を巻き起こした話題作」とあった。大きな文字でベストセラー小説と書かれていることに気付かず、序章で小説であることを理解したくらいに、これはフィクションでありながらノンフィクションだった。彼女は私で

        • 分かり合うことの必要性

          分かり合えない人間は一定数いて、対話を試みることで改善するケースは少数であるように思う。それはTwitterという狭い村の中の論争を何度も見てきて思ったことだ。分かり合えないより“わかり合おうとしない”が正しいとも思う。これは対話する相手を自分の持ち合わせているスキルと同レベルであることを前提的に対話を進める人が傾向として多いことも関係していると考える。特にインターネットでは相手と対面して仕草や声を確認できない。どうしても相手の言語能力、理論的な会話の進め方などを同レベルと見

          客観視と自己形成(めも)

          自己の確立には他者の属性に依存して成り立つ。よって相手の属性が自己を客観視するうえで大きな影響を与えている。 ①相手の属性(内在する要素や性別、視覚的要因も含まれる)によって無意識的に自己の振る舞いを変えることを幼少期から反復していると定説。 E.g. 反社会的見た目の男性には下手に出るが背の低い女性には横暴な態度をとるなど。 ジェンダー差が潜在的に存在するか?無意識的に相手に合わせた振る舞いを行うことに性差があるか。 自己を客観視できる人間は相手の属性に合わせた振る

          客観視と自己形成(めも)

          犯罪心理とジェンダーバイアス

          痴漢の加害者は全体の99.5%が男性である。被害者は女性だけではなく、男性もなり得ることが少しずつ明るみになっている。なぜ男性は性加害を実行するのか。そこにどんな性差が存在するのか。性犯罪にジェンダーバイアスがどのように影響しているのだろうか。 まず、ジェンダーバイアスを考える前に”男女の身体的能力値の差“を考えたい。 例えば、吉田沙保里氏を痴漢する男性はおそらくいないだろう。これは身体能力的要因、またアイキャッチとして機能する女性らしさと正反対な外見的要因が起因している

          犯罪心理とジェンダーバイアス

          ケーキの切れない非行少年たち

          「ケーキの切れない非行少年たち」宮口幸治著(新潮新書) SNSで大きく話題になりタイトルからとても気になっていた「ケーキの切れない非行少年たち」読了。全体を通して自分の固定観念が大きく切り崩されるような感覚を覚える内容だった。少年たちは私たちと全く違ったケーキの切り方を教えてくれる。自分が思う当たり前が"当たり前"でないことに普段はなかなか気づくことが出来ない。理解し難い痛ましい事件が起きる根底には非行少年のような「必要とする支援が受けられない」実情と密接に関りがあること

          ケーキの切れない非行少年たち

          少女が闘うということ

          グレタトゥーンベリさん(16)今や彼女の存在を知らない人は地底人かよほどの世間知らずの何方かであろう。彼女が世界に発信した「How dare you(よくもこんなことを)」という言葉をメディアが大きく切り取ってくれるおかげで心に残っている人も多いのではないだろうか。 彼女が国連でスピーチをした時、彼女の叫びを初めて目にした。私は彼女のことを知ってはいたが、「真剣に取り組む若者がいるって素敵だなあ」くらいに思うだけであった。あの日、眉間にシワを寄せながらも涙を堪えて訴えかける

          少女が闘うということ

          マジョリティは差別される対象であるか?

          2019年12月12日、川崎市の定例市議会本議会において「差別のない人権尊重のまちづくり条例」が可決された。ヘイトスピーチに対して刑事罰が科されることは全国で初めての試みである。様々な属性が混在する川崎市だからこそできたものだろう。 私はSNS上でこの件を知った。Twitterで様々な声が飛び交うことは日常であるが、この件については否定的な文言が多かったように見受けられる。いいね数やリツイート数という数字が目に見えてわかる分、批判が大きく見えるということはそれだけ世間がこの

          マジョリティは差別される対象であるか?

          日本進化論

          「日本進化論」落合陽一著 全体的に問題提起と新しい視点を易しく述べたもので、サラサラと読めた。展開が早く読みやすいがその分深い議論や具体的なものがない。しかしそこは、読み手に考える余地を与えてくれているのだろうと思う。 ポリテックという考え方がいかに柔軟でこれからの日本社会に必要な視点かが落合さんの伝えたいことだろう。 「働き方」「高齢社会」「子育て」「教育」「財政」「スポーツ」という日本社会が抱える課題の現状とテクノロジーを交えることで見える可能性の世界が広がり、日本

          日本進化論