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「絶対悲観主義」で自分らしさを大切にする

昨年から話題になっていた楠木健さん著「絶対悲観主義」(講談社α新書)を読みました。
実に爽快なテンポ!
後半になればなるほど、ぐっと加速して読み切りました。
年代が近いこともあって、ミドル世代での気付きをメモします。

■自己認識に近道なし(回り道もなし)

自己認識をツールや専門家に頼ると、わかったつもりの浅薄な自己認識で終わってしまいます。自分を過大評価したり、逆に過小評価して自信を失ってしまいがちです。自分の経験と自分の頭で、自己認識を深めていく。日々の経験のすべてが自己認識の材料を提供しています。近道はないが、回り道もない。お客とのラリーの中で自分認識を深めていくプロセスこそ重要です。そこの仕事の生活の核心があります。

昨年、ミドル世代アップデートコミュニティでは、「自己認識」のためのワークショップをやってきました。

これまでの各人の経験やスキルを生かし、今後現業や現業以外のところで自分の力をどのように発揮していくのかを考える上で、まずは「自分を知る」ことをベースに組み立ててきました。

自分と向き合うのは、想像以上にパワーが必要。
いつでもいいから、今でなくてもいいから、とどんどんと後回ししがちです。
ましてやミドル世代となると自分の体調も日々変わります。
体調が悪ければ、ネガティブ発想になってしまうものです。元気なときにこそ向き合えるのです。

一度きりの自分の人生。
どこまで細かくプランを立てるか、という粒度はありますが、一歩を踏み出さなければ始まりません。そのためにも、地道に自分と向き合うことと、加えて他者との会話から自己認識を進めていくのが大事だと考えています。

■潔さのススメ

人生50歳を過ぎると、あれもこれもと執着が出がちです。
楠木さんが考える「潔さ」については納得感がありました。

さまざまなオプションの中から何かを取るためには、必ず何かを捨てなければなりません。決して全部を取ろうとしない。これが潔さです。
現実には「総取り」はありません。捨てることについてはきっぱりとあきらめて、執着しないのが上品な人です。上品さは、欲がないということではなく、むしろすごく欲がはっきりとしているとも言えます。だからこそ、それ以外には無頓着になれる。潔さのメカニズムはそういうことだと思います。

何かを得るには、何かを捨てる勇気が必要だということです。
「やらないことを決める」とよく聞きますが、今年は特に意識したいと考えています。
時間は1日24時間で、誰にとっても平等です。
自分にとって有益な時間をよくよく考えていきたいのです。

読書も同じかな、と思っています。
読みたい本は山ほどあり、ミーハーな性格からあれもこれも目移りします。

今(今日)、読む?を自問自答していきたいです。

■ミドル世代は迷ったらやらない

若い頃は、「迷ったらやる」というのがイイと思っていました。実際にそうしてきたつもりです。しかし今はもう「迷ったらやらない」ことにしています。自分の強みも弱みも、好きも嫌いも、得手不得手もイヤというほどわかるようになりました。迷う時点で、自分の土俵から外れています。

最初に触れた「潔さ」とも通ずるのですが、「やれることに限りがある」と自覚することが大事です。
狭くても、深く切り込んでいく方が自分の強みが出るのです。

そのためにも、
自分の土俵を知り、その土俵に集中する
ことで、充足感を得ることがとても心地よいと感じるのではないでしょうか。

僕が大切にしているのは、具体的なキャリアプランやキャリア戦略ではなく、その時点でどの方向に行きたいのかという感覚です。自分なりの価値基準で、こういう仕事をしていきたい、こういう仕事はしたくない、これさえ決めておけば十分だと思います。

この軸が決まると、自ずと読みたい本も決まってきます。
ゴールというより、方向性を意識していくのがよいと思いました。

これからのミドル世代、心も整えながら、自分のキャリアを前に進めていきたいのです。

noteでは、#絶対悲観主義で多くの記事が書かれていました。
同じ本を読んでも、頭に引っかかるポイントが異なるのも、読書の面白さだと思いました。

「絶対悲観主義」を心に留めて、自分らしさを大切にしながら過ごしていきたいのです。


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