トランプトレードは債券市場でも継続か?ドル金利再上昇、ユーロ下落加速
日経平均4万円の壁、トランプ新閣僚人事は対中タカ派
今日は寄り付きから高寄りし、さらに前場で200円超上昇するなど堅調だった日経平均。後場から急落し上昇幅のすべてを削ってマイナス引け。
4万円の壁が厚い。。。
一昨日の米国命令によりTSMCが中国へAI半導体生産の停止を通告したことが(規制強化はいずれ日本にも、との思惑も)半導体の一角の上値を重くしているという側面があるようですが、今日はトランプ新政権の人事が話題となり、これが中国売りを加速させる=中国との取引が大きい日本企業の売り、という連想も働いたようです。
トランプ新政権はゴリゴリの対中強硬政権となりそうです。
・大統領補佐官(国家安全保障)マイク・ウォルツ下院議員
・国務長官 マルコ・ルビオ上院議員など対中タカ派布陣。
米国が対中貿易赤字解消の取り組みとして関税を引き上げるとトランプ氏は声を上げています。上海総合指数は再上昇の機運にありましたが、今日は大きく売られ高値奪還は難しそうな雲行き。
香港ハンセン指数はわかりやすい下落となりましたね。
力尽きた、、、って感じ。
景気敏感コモディティ、Dr.Copperこと銅価格も大きく下落しています。
中国から抜けた資金が日本へ、という単純な相場になってくれればいいのですが、日本はこの政局で103万円の壁の見直し、トリガー条項撤廃など恒久減税を決められないようなら海外投資家らの失望を買うような気がしてなりません。米株がトランプトレードで史上最高値を更新する相場でも高値追いができない日本株市場。積極的な買いが入るのは減税が決まったら、でしょうか。
止まらぬドル金利上昇、ドル独歩高加速
月曜はベテランズデーで債券市場休場でしたが、連休明けの債券市場では売りが加速=金利は再び勢いよく上昇しています。
先週、大統領選挙週に米国債ETF市場には巨額の資金流入があったようですが(しかもレバレッジETF)大丈夫でしょうか・・・。金利が下がる方向にかけたポジションです。金利上昇となると損失に。。。
ともかく、米金利が勢いよく上昇しているためドル円相場もこれに追随。
日足でみると、、、ああ、今週にも155円台突破しますね。今すでに154.90円台。
何も弱いのは円だけではありません。ドルだけが強いのです。多通貨はすべて売られています。
米金利動向は他の主要国金利に影響を及ぼします。ドル金利が上昇すれば、他国の金利も一緒に上がるものです。日本の長期金利も今日再び1%大台を回復しました。
それでも円売りが止まらないのは絶対的な金利差が大きいためでもありますが、この世界金利上昇局面にあって、欧州の金利だけは低下しています。あ、中国もですが。
これは主要国の短期金利比較です。ドル金利上昇は主要国金利上昇をもたらしますが、イタリア、フランス、ドイツの金利は低下基調にあります。
ECB、大幅利下げでトランプ関税に対処?
ドイツの連立政権崩壊もネガティブ材料ですが、そもそも中国との貿易が大きかったドイツは中国の景気悪化の影響を免れません。景気減速によってECBは大幅利下げ判断を余儀なくされるだろう、というだけではなくて、足元ではトランプ政権発足で更に利下げにアクセルを踏まねばならないという観測が出てきています。
ドル金利上昇、というだけではなく足元で欧州金利の低下圧力が強く、ユーロドルの下落がとまりません。
1.07145ドルユーロドルショート継続です。
米国株市場、金利高で反落か
今夜は米国株式市場全般軟調です。トランプトレードで昨日まで勢いよく上昇していたダウ平均、S&P500、NASDAQ100、ラッセル2000など軒並み下落しています。そもそも上昇が鈍かったSOX指数、半導体セクターも下げていますね。いよいよ金利上昇を嫌気するフェーズに入ったか、それともただの調整か。ともかく、米株が弱いということで明日の日本株市場も冴えない展開となりそうです。円安なのに日本株が上がらなくなってしまっていますね。