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オンライン採用Ⅱ ; 新様式の面接<録画型面接> アナウンサーの体験から見えてくる「新しい見極めのありかた」を勝手に分析ました。

先日、顧問先で面接を録画形式で行うシステムの説明をするため、KBC(九州朝日放送)の取材を受けました。そのコンテンツが放映され、わかりやすく紹介されました。

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アーカイブ映像はこちら:https://kbc.co.jp/movie/article.php?mid=4&cid=75&cdid=21292

アナウンサー(写真右:長岡さん)の方が実際に体験していただいた感想などをいただきました。オンエアされていないトークです。

録画面接システムを簡単に説明

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VTRのキャプチャを使わせてもらって説明します。
企業の人事担当者が録画面接システムに質問を事前にアップしておきます。応募者は、履歴書やエントリーシートなどと合わせて、質問回答を録画して送るというものです。
何年か前から、この録画形式のシステムが少しずつ日本でも登場してきていました(システムの説明は次回詳しくさせていただければと)。

人の根っこの部分が抽出されちゃう

この録画面接は、履歴書などでの文章での表現力、対面での面接でのコミュニケーション力といった側面とはまた別の力が見極められるのではないでしょうか? 

なぜかというと、録画形式の面接は、書類にも対面面接にもない、特殊な状況を作り出すことが応募者に違ったストレスをかけることになるからです。
今回収録された録画面接システム「カイゼンリクルート」の仕組みから、録画形式ならではの特徴を通して、分析してみたいと思います。

質問から5秒で回答を整理する

採用担当者から質問が出されたら5秒のカウントダウンで録画が開始されます。応募者は、この短いリードタイムで、何を答える(べき)か、どのようにこたえるか、内容の量はどれぐらいにするか、わかりやすく話せるかといった、瞬発的な発想力と話のまとめる力が求められます。質問に対してその質問が何を意図していてどういう回答を引き出そうとしているのか?といった出題者の意図を汲み取れる、行間をちゃんと読むということも求められると思います。

取材の時には、「辛かったことをどう乗り越えたか?」の質問が出た際、思わず「近くの焼肉屋が休業で。。」と回答を始めてしまったw
回答の途中で、明らかに「この回答はちがったなぁ」みたいな感じがアナウンサーのトークから感じ取れました。そうです。話し方の微妙なニュアンスも伝わってしまいますね。何しろ録画されているので、採用担当者は何度も見直すことができるわけですからね。

実際日々の仕事シーンでもこの瞬間的な対応力は求められます。システマチックに応募者全員が同じ5秒ルールで質問に答えるため、この対応力の差は公平に量れるのではないでしょうか?

1分制限のプレッシャー

人事からの質問があったのち、5秒のカウントダウンが始まって1分以内で回答をしなければならないというルール。
対面の面接でも、「一分程度でお答えくださ」と質問の際に付け加えることもあるかと思いますが、実際時間を計っているわけではないですし、時間制限という意識は応募者にそこまでないと思います。しかし、このシステムでは、録画時間が画面右上に出ており無意識にも「後何秒・・・」という意識が芽生えます。

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この1分という時間制限をプレッシャーとして感じていたとしても、きちんと自分の意見、考えを述べることができるか。もしくは、時間を意識しないでいいように時間感覚を養っているか。こういう制限時間に対する耐性やその制限の中でアウトプットが出せるかというところが見極められると思います。

職場でも緊急的に一刻の時間を争うような場面に遭遇するケースはあるかと思いますが、そう言った時にどう対応できる人なのか? その姿がここに現れるのではないでしょうか?

1発撮りの録画

このシステムは、できる限り対面の面接に近づけるというコンセプトがあり、録画でありながら撮り直しができません。まさに1発勝負。

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アナウンサーの方も面接開始ボタンを押す前には、「大学受験みたいな緊張感がある!」と言われていましたが、まさにあの感覚です。
そのプレッシャーに打ち勝つための対策は、自分が録画されることに慣れるという側面も一つはあるのではないでしょうか?
受験勉強の時に一生懸命過去問を解いて慣らしていくのと同様、自分自身を録画するということも慣れが必要だと思います。
YoutubeやTiktokにもあるように、これからの時代、自分を録画して表現するまた、自分を録画して情報を伝えていくと言ったことが当たり前になってきます。
企業でもプレゼンテーションを録画して説明するまたは、プレゼンテーション自体に自分の録画を盛り込むといった動画での自己表現はもはや必須のスキルのような気がします。

私自身も生徒という立場でアメリカのMBAでの課題提出をしてますが、論文提出だけでなく、プレゼンを録画してYoutubeにアップして提出という課題があったり、もはや録画動画は日常的な資料なのだと感じた次第です。

この能力(ポテンシャル)を見極めるには、やり直しの効かない録画に対していかにアウトプットを出せるかということを実際に行ってもらうしかないかと思います。これは、何度も撮り直し編集ができる自己PR動画の提出を求めるものとは全く性質の異なるものでしょう。

1人きりという空間

質問は人事担当者の映像だといえども、録画中は一人きりで回答しています。知らず知らずに素の態度が出てしまうものです。焦ってる感じとか、逆に落ち着いている感じとか、姿勢、表情、全てが周りに影響されずそのまま表現されます。
動画で自分を表現するという自己PRの延長だと考えると、どういう仕草、見せ方をするかということを考えているか?ということもわかります。また、日常の態度の癖のようなものも自分1人の空間だとうっかり出てしまうかもしれません。そして、身なりを含め録画に映り込む自分の周囲にある物や背景などにも気を遣っているかというちょっとした気遣いも見えてくるでしょう。
取材時も「これは自分のタイミングでできる場所と時間を考えた方がいいですねぇ」みたいな話になりました。

おわりに

以上のように、録画面接という特殊な状況をあえて作り出すことによって、候補者の内面がしっかり見えてくるのだと思います。

この情報が書類選考時に履歴書情報と合わせて採用選考することができるとなると、初期選考(書類選考)の見極めの精度はかなり高まるのではないかと勝手に思っています。

次回は、このような録画形式の面接が可能なシステムをご紹介でできればと思います。おたのしみに。

あっ、この「カイゼンリクルート」システムはご紹介できますので、詳しく知りたい方はメッセージお願いします。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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