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ツクルバ上場後からFY23まで振り返りと、FY24黒字化、その先に目指す「住まい・暮らしの未来」


はじめに

ツクルバは前期FY23を終え、2023年8月から今期FY24が始まりました。
このFY24は、全社生産性向上を通じて通期黒字化しFY25以降の増益を続けながらトップライン(売上・売上総利益)の高成長を実現していく方針を掲げた大きな転換点になります。
また、祖業である不動産企画デザイン事業を譲渡し、ツクルバは国内住宅産業において流通プラットフォーム事業を成長させ、インフラのような巨大で多くの人の生活を支える事業をつくっていくベンチャーである、この重厚長大な巨大産業において無数に存在する課題を正々堂々と解きにいくチャレンジャーである、ということを改めて宣言をすることとなりました。
本稿は、前期決算の振り返りや今後の展望を交えて、改めてステークホルダーの皆さまにわたし達が目指すものをお伝えする目的で書いています。

わたし達が目指すもの、ビジョン

社内プレゼン資料より

わたし達は、中古・リノベーション住宅に住むことが全ての人にとって当たり前になる世界において、圧倒的ナンバーワンのサービスづくりを目指します。

わたし達は、自分たちのプロダクト・サービスを、不動産業ではなく「顧客サービス」だと考えています。
テックタッチ(ユーザーが触れるウェブプロダクトやスマートフォンアプリの提供)とヒューマンタッチ(対面でのサービス)の融合で、楽しく手軽に安全安心な不動産取引を実現することを起点に、「買って終わり、売って終わり」の関係でなく、テクノロジーを活用し、接点を持ったユーザーと「つながり続ける」ことを事業ビジョンとして描いています

決算説明資料より

買うことを妄想する時も、実際に購入する時も、住んでいる間も、住みながら売却をなんとなく検討する時も、実際に売却して次の住まいに移る時も、いつも「安全・安心で手軽に楽しい暮らしを実現していく」パートナーになることを目指して。
そのためにテクノロジーを駆使し、多様な職種のメンバーが協力し、従来のアナログなやり方では決して実現できなかった圧倒的な顧客志向のサービスをチームでつくろうと事業活動に励んでいます。

こちらは営業職種の採用動画になりますが、目指すもの・社内の雰囲気が伝わるのでよろしければぜひご覧ください。(私も出ています)

上場後〜前期FY23振り返り

2020年のコロナ禍以降に世界中で行われた金融緩和政策によって、ベンチャーの資金調達環境は過去10年で最も潤う形になりました。(ex ソフトバンクの10兆円ファンド等)
多くの企業が調達した資金を使って、赤字を掘る事を厭わずに売上高を成長させる事を最優先に掲げました。
ツクルバはコロナ禍で一時的に業績悪化をしてしまいました(緊急事態宣言などの外出自粛要請により、外出を伴うカウカモのサービスやシェアオフィスの営業を一時制限したことによって業績が悪化した)が、上場時に11億円、上場後にも17億円を追加調達し、成長を最優先に先行投資を行ってきました。結果として、上場時と今期を比べて売上は15.15億円→52億円と3.4倍、売上総利益は10.59億→30億と3倍弱、GMVは178億→600億と3.3倍と急激に成長を遂げる見込みとなります。(※今期は開示された予想値の上限で計算)
しかし、2022年初には資金調達環境の急激な悪化を想定し、固定費抑制を中心にコスト削減を開始。 現在となっては米国の金利上昇は想定より長引き、資金の出し手マインドが急激に冷め切ったことにより各社ともに資金調達ハードルが非常に高い環境が続いています。振り返って、赤字幅縮小を最優先する方針は正しかったと認識しております。
結果として2023年7月期通期では、前述のコスト削減の順調な進捗により、営業損益について期初の業績予想を上方修正して着地することができました。詳しくは、8月のMonthly Reportをご参照ください。

FY24通期黒字化、全社生産性向上と継続成長へ

2024年7月期通期については、前期のコストマネジメントを継続した上で、全社生産性の向上を推進し、営業利益の確実な創出に注力します。また、当期は不動産企画デザイン事業の譲渡を予定しております。(詳細は7月のMonthly Reportをご参照ください。)
アップサイドを織り込まない開示予想として、事業譲渡の影響を考慮した実質的な成長を売上高+35%増、売上総利益+15~23%増とさせていただきました。

前々期→前期は、売上総利益が46%成長→37%成長と急激な成長を遂げてきました。 FY22まではコストをかけて人を増やして売上を上げる方針でアクセルを踏んできましたが、FY23はコストマネジメントの推進で赤字幅を縮小し、利益を出せる体質に変化してきました。今期のFY24は、今後の利益成長を継続するため、一時的にトップライン(売上・売上総利益)成長よりも全社生産性の向上を優先する方針といたしました。
カウカモをご利用いただく買主ユーザーは豊富に存在するので、買主向けの営業組織を増加すれば、GMV及びトップライン(売上・売上総利益)だけを伸ばすことは可能ですが、仕組みを整えていかないと一定規模以上は生産性の低い組織になってしまいます。
全社生産性の向上については、営業組織が顧客に対してより多く接触する時間を作る事を企図して営業プロセスのDXや内製する顧客管理システムなどの改善を図ります。例えばシステムを活用した接客活動記録などの管理作業に必要な時間を減らすためのDX、それを支えるミドル・バックオフィスのオペレーション改善などを目指しています。

ツクルバの社員数は前期末時点で194人(全従業員数では256人)で現在は東京・横浜エリアのみを対象エリアとしていますが、将来的にはエリア展開及び事業拡大していくことを考えると、社員が300名・1000名と増加していきます。
その組織拡大のアクセルを踏む前に、今期は全社の生産性を改善して、全社員一人当たりの粗利を改善する事に注力していきます。
コストを増やさずに、全社員一人当たりの粗利を継続的に増やしていくことを目指すため、組織全体の生産性が上がる仕組みを整えた状態で再度組織拡大のアクセルを踏んでいきます。

中長期で見た時に我々の成長を疑う要因は何もありません。中古・リノベーション住宅の市場は継続して伸び続けること、プラットフォームとして我々の目指すビジョンは全く変化はありません。
まだ1.6兆円ある東京都のリノベ住宅市場でたった3.4%のシェアでしかないため、非常に大きなポテンシャルがあると考えています。

決算説明資料より

わたし達は、中古・リノベーション住宅に住むことが全ての人にとって当たり前になる世界において、テクノロジーを駆使し、従来のアナログなやり方では決して実現できなかった圧倒的な顧客志向のサービスをチームでつくります。多様な職種のメンバーが協力し、圧倒的ナンバーワンのサービスを目指していきます。

お知らせ

ツクルバでは株主・投資家の皆さまに向けて情報発信を強化しております。
投資家向けイベントの登壇情報や最新情報を継続して発進して参りますので、IRニュースレターの登録、IR通信のフォローをぜひよろしくお願いいたします。

また、過去から時系列で何を発信してきたのか、ぜひ他のnoteもご覧ください。

ツクルバ11年目に寄せて。上場後の改革を実施し再成長へ(代表取締役 村上)
取締役候補者・竹内真さんに聞く、企業価値最大化のための社外取締役の役割
ツクルバが新経営体制になって半年が経ったので振り返る
ツクルバFY23期キックオフ「すぐ決めて、すぐやろう」
2022年振り返り:ツクルバが挑戦するスモールキャップ上場のリアルと、上場後再成長する中で感じた上場スタートアップへの誤解と課題

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