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小さい頃の思い出①

沖縄フルーツランドは、私の祖父母が創業したファミリービジネスです。

その為、私達兄弟は、小さい頃よりフルーツランドのお手伝いをしておりました。

サーターアンダギー袋詰め、チンスコウ作り、レストラン応援、サトウキビ植え等々・・・。
色々な楽しい思い出や勉強になった事がいっぱいあります。

このお話は、私が小学低学年の頃、フルーツランドが中山パイン園と呼ばれていた1980年代前半の頃です。

その頃、学校が終わった土曜日の午後と日曜日は、サーターアンダギーを詰めるお手伝いをしておりました。

まず、サーターアンダギーを冷やして、プラスッチックの容器に詰め、乾燥材を1つ入れ、シーラーで閉めて、箱に詰め込む。
それの繰り返しです。

アンダギーは焼きあがると、冷やす為にテーブルの上に広げます。
大きな山の形になります。

熱がなくなると、プラスチックの容器に一個一個詰めていきます。
ここで一番気をつけないといけのは、詰める際の上下の位置。
割れてる方が上、丸いところが下。

弟(5歳)も妹(3歳)も一緒に小さいながら頑張ります。
しかし、ふた山を詰める頃には、弟と妹は飽きてきます。

私としては、それを飽きさせない為に、
箱詰競争を開始したり、パイナップルジュースをあげたり・・・、
色々な手を使い仕事をさせます。
そうしなければならない理由があるのです。

早く詰めなければ、次のアンダギーが焼きあがってしまうのです!

ちなみに、焼く工程の場所では、祖父母達が、朝一から深夜まで
1個作るたびに「50円~♪、100円~♪・・・」と歌いながら、
造り続けています。
(祖母にこの歌のことを聞いてみると、当時は日中ずっと油の前で大変だったので、テンションを上げる為にこの歌が自然に生まれてきたそうです)

詰終わらないうちに、次の物が山積みされると、
子供にとっては大ダメージなのです!

ゴールが見えているのに、いきなりスタートに戻される感覚です。
やる気がなくなるのです。

そうなった時、弟と妹のやる気をもう一度取り戻すのは至難の業です。
とにかくおだてながら仕事です。

小さい子供にとって、繰り返しの仕事は結構つらい物です。

「大人は、こんなつらい事を毎日やってるのか」と
小さいながらに感心したのを覚えてます。

家に帰りお風呂に入り髪を洗うと、ぷーんと油のにおいがします。
明日から学校かーと少し悲しくなります。

でも毎週週末はお手伝い。
両親に遊びに行こうとおねだりしますが、沖縄の団体旅行がピークになる9月から3月まではまず無理。

でも「仕事の大変さ」を体験できたのは、今になっては、良い経験です。

続く

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