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『海の庭』出版記念原画展 - 小回顧録-

3月3日から5日まで島根県立美術館ギャラリー3室で開催した大竹民子さん著『海の庭』の出版記念原画展。3日間だけではありましたが、ホントに沢山の方々にお越しいただけ、まずは心から感謝いたします!
また全部の原画ではありませんが、『海の庭』の世界観や空間の雰囲気を少しでも感じていただければと思います。

《『海の庭』の詳細についてはこちらに書いています。ぜひご覧ください》

島根県立美術館
ちょうど葛飾北斎展もやっていました これも内容濃く貴重なものを沢山見れました
正面入口
左奥、宍道湖のすぐ横に見えるのが島根県立美術館
最高のロケーション 手前はしじみ漁師さん
前庭ロータリー B全内変形ポスター
H1030×W520mm
偶然にも上下の磁石止めと横幅ドンピシャサイズでビックリ(^^)
エントランスロビー用ポスター
入り口から宍道湖が一望できる最高のロケーション
ギャラリー3室
天井も高くとても美しい空間
〈左から〉表紙絵 「海の庭」題字(共に上田 普) 
日本経済新聞「海の庭」掲載誌
「海の庭」に掲載された宮本信代さんによる水墨画17点全点を展示
また原画の前には各章から抜粋した文の一部を掲示
宮本信代さんいわく、この原画を描くため1,000枚以上の作品を描いた、との事です
装画用の写真や自然の音などの資料を映像として上映
造本装幀の提案書やイメージ画
印刷、加工、製本業者などとのやり取りなども紹介
本の完成に至るまでの流れやゲラ、束見本、色校正なども
実際に手にとって見ていただけるように工夫し展示
〈右から〉一番最初に制作した装幀の見本
できる限りアイデア、イメージを具現化し著者へご提示した手作り本
「海の庭」が生まれるきっかけにもなった泉鏡花×中川学「絵本化鳥」や
3万円の絵本、繪草子「龍潭譚」も展示
「海の庭」はもちろん、大竹さんの処女作「からころ」も販売
〈姫管巻き擬き〉より
〈姫管巻き擬き〉より
〈空道〉より
〈蛇〉より
〈山吹〉より
原画では山吹の葉色に金色を使用しているのに驚かされます
〈池〉より
「どんな花 色を秘めたる 菖蒲の芽」
大竹さんが端午の節句の季節に生まれた時に、大竹さんの祖父が詠んだ俳句
晩年、右半身麻痺の中でも左手で書かれたもの
祖父は大竹さんがまだ幼い頃にお亡くなりになっていた事もあり、
この句だけが著者との接点である
〈蓮〉より
〈ツキヤ川〉より
〈海の庭〉より
〈海の庭〉より
ポスターやDMなどメインに使用した作品
個人的に一番のお気に入り
表紙絵
上田 普
表紙絵 一部拡大
墨の滲みの濃淡、重なりや奥行き、ディティールがとても美しい
またこの世界観を表紙で再現するのは非常に難しかったのですよ
題字
「海」の字のさんずいから次へ流れるところが木に止まる”鳥”に見えません?
本人は全く意識していないとの事ですが、そういう偶然も生まれるところがまた面白いんですよ
3日間で述べ230人もの沢山の方々にお越しいただけホント嬉しい限りです
初日には山陰ケーブルテレビ「mable」さんの取材撮影も入りました!
またその日の内に放映され、テレビを見られた多くのお客様にも足を運んでいただけました
テレビ放送の様子
(一部)
色校正の指示部分 こんな細かなところまで(^^)
とても丁寧に取材、撮影いただけました
協力:山陰ケーブルビジョン株式会社
また撮影の同日3月3日、日本海新聞に大竹さんの取材記事が掲載されました!
こちらも詳細を丁寧に記事にしていただき感謝いたします
枠もとても大きな扱いでご本人も喜ばれていました
4日には著者をはじめ制作関係者によるギャラリートークを開催
ホント多くの方々にご参加いただけ嬉しい限りです!!
〈左から〉上田 普(書) 宮本信代(水墨画) 大竹民子(文) 泉屋宏樹(装幀)
慌てて椅子を追加するほどの盛況ぶりでした
宮本さんと泉屋の服は上田普さんデザインのもの
一冊ずつ丁寧にサインをする大竹さん
関係者の皆さんと夕日の撮影会

原画展、いかがだったでしょうか?今回、原画展を大竹さんの地元、松江市で開催できた事は大竹さんや大竹さんのご家族、ご親族をはじめ、関係者さんたちの協力なしではできませんでした。また何度もお立ち寄りいただいたお客様や関西圏、遠方からも多くの方たちに足を運んで頂けたこともホント感謝の気持ちでいっぱいです。改めてお礼申し上げます。

『海の庭』はまだ刊行してから4ヶ月ほどですが、それでもありがたいことに既に多くの新聞やテレビに取り上げていただけ驚くばかりです。ですが、まだまだ大竹さんの世界観や本の存在を伝えられていません。また本屋さんで手にとって見られる機会があればぜひ本としての装幀、佇まいにも注目していただけたらと。これからもゆっくりと丁寧にひとりでも多くの方々に広がればと願います。ぜひぜひ手にとって読んでみてくださいね。

宍道湖の夕日
『海の庭』出版記念原画展実行委員会の皆さんと
植田正治の作品のように(^^)
小泉八雲と一緒に

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