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どうして人をしあわせにできるのかな?ー映画『しあわせのパン』に学ぶ

突然だけど、大学最後の夏休み、おうちで映画祭、をしてみようと思う。毎日とまではいかないが、できるだけ映画と一緒の夏の日々を送ろうと思う。

私の今年の目標は「言葉選びを大切に」「人に寄り添う」ことだ。そのために、映画作品で監督やスタッフ、そして俳優たちが創り上げる、世界観や様々なキャラクターの気持ちに触れ、人の気持ちをもっと想像できるようになりたくて。そして、彼らの言葉をインプットし、自分のボキャブラリーを豊かにしたくて。

今日はおうちで映画祭記録の1回目。

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大泉洋・原田知世主演の『しあわせのパン』を観た感想を書いてみる。あらかじめ断っておくと、作品のあらすじは書かない。自分のフィルターで観て、そして、自分の価値観で感じたことを断片的にまとめただけのものだ。

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©2011「しあわせのパン」製作委員会

大泉洋が演じる「水縞くん」と、原田知世が演じる「りえさん」夫婦は、北海道の洞爺湖でパンカフェを営んでるの。そこには、ゲストハウスみたいな泊まれる場所もあってね。湖のほとりにあって、木造の建物がなんだか落ち着く雰囲気を醸し出していて。それでね、春夏秋冬の季節ごとに、1組のお客さんが来店するの。どのお客さんも、何かしら悩みや不満を抱えていたみたい。

でもね、このお店でしばらく時間を過ごした後には、みんな、映画のタイトル通り「しあわせ」になって帰っていくの。なんでだろうね?

水縞くんの作るふわっふわのパン、りえさんの入れるコーヒー、他のお料理も、すごく丁寧に心を込めて作られているんだよね。だから、湖のほとりのロケーションがよいお店で、そんな素敵なものをいただくと、なんだか心が落ち着くし、冷静になれると思うの。そして、いつの間にか前向きな気持ちになって、帰っていくの。人をポジティブにするのって「しあわせにする」ことの一つだと思うんだ。

でもね、私が思うに、「しあわせ」の理由はそれだけじゃない。

なんかね、水縞くんとりえさん夫婦のさりげない自信、みたいなものが伝わってきた。どんなお客さんが来ても受け止める覚悟があって、この店に来てくれれば、そして、自分たちの作るパンやコーヒーを味わってくれれば、「しあわせ」にして帰してあげられる、みたいな自信を持って、カウンターに立ってるように見えたの。

その自信は、主張するような表立ったものじゃなくて。ふるまい一つ一つに不安がなくて、堂々としてる感じ。こちらから、何か特別なことをしてあげる、とかしなくても、自分たちの持っているものでなんとかできる、っていう感じがしたんだよね。なんか、かっこいい大人だなって思ったの。

そういう自信って、どっから来るんだろうって思ったんだけど、多分、愛と日々の積み重ねなんじゃないかなって考えたんだよね。

愛は、まず夫婦の愛。互いを愛していて、そして、大切に想っているから、この人とならやっていける、っていう気持ちが伝わってくるような気がした。そして、愛する人と一緒に作ったお店、洞爺湖のほとりというロケーション、お店の内装、自らが好きなパンやコーヒー、近所の人。これも夫婦にとって愛するものや人、だと思うんだ。愛する人やものと一緒だから、やってくるお客さんを温かい気持ちで迎えられる。そんな夫婦のふるまいは、何にしても、一つ一つ丁寧で温かい。

これは、これまでの夫婦それぞれが歩んできた人生の積み重ねで、それが交わり、愛が育まれ、そんな愛のある夫婦がまた、毎日コツコツと、パンやコーヒーを作り、そしてお店自体も素敵なものに作り上げられていっているんじゃないかなあと思うんだよね。

どこか余裕が感じられ、温かく、また、人やものへの愛と共に、自分の、または自分たちの人生を大切に生きることで、人のこともしあわせにできるんだなと思ったよ。

明日も生きようって思えるし、それはきっと自分の生きる意味になると思う。

この映画を観た私もしあわせな気分になったよ。

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