HIROAKI NAKAMURA

北海道釧路市の出身、在住。 清掃業を営む自営業やっております。 今回小説を書くスペース…

HIROAKI NAKAMURA

北海道釧路市の出身、在住。 清掃業を営む自営業やっております。 今回小説を書くスペースとしてnoteを 活用することにしました。宜しくお願い致します。

最近の記事

SAIKAI@MIYUKI・第7話「それは辛過ぎて…」

美幸と音信が途絶えた理由は分かった。 それでお互い心のつかえがとれたはず、しかし 美幸が今も独身でいる理由、今度はその事が気になり出した。美幸はもしかしてその理由もこれから俺に教えようとしているのか? となると……ひとりでいるというその理由を「俺に教える理由」ってなんなんだ?まさか……俺の事をまだ……いや、流石にそれは出来過ぎた妄想、そこまで人生うまくいくはずがない。50数年生きてきた経験でそれは痛いほど分かっている。 とにかく美幸からのLINEが来ない事には何も始まらな

    • SAIKAI@MIYUKI・第6話「美幸の告白…。」

      程なくして美幸からLINEの続きが送信されてきた。 高校3年になってお互い忙しくなって連絡を取らなかった頃、お父さんが同じ会社の女性の事務員さんといい仲になってしまって…お父さん 本気になっちゃって 私とお母さんを置いて 出て行ってしまったんだよね…。 何ヶ月か過ぎて正式に離婚届を提出してきちんと離婚はしたんだけど…お母さん、慰謝料はもらっても養育費の話し合いは無視して自分で私を育てる!って一切受け入れなかった。だから親権もお母さんが強引に奪い取ったようなもの、それでお母

      • SAIKAI@MIYUKI・第5話「お互いの気持ち…」

        こんな事があるのか? 考えていなかったことが もしかしたら…という思いに変わり、さらにそのわずかな期待がまさか現実となるとは…… これぞまさに「驚愕」という言葉を使わざるを得ない、これ以上の言葉は他にない今の俺の心境だった。 と同時に思ったのは「どうして?」ということだった。まさか俺と同じように美幸も俺の事が忘れられなくて……そんなはずなどないだろう。実は女性のほうが恋愛に関しては前向きに進める。男はいつまでも前の恋を引きずる弱い生き物だ。という事でそれはないような気はする

        • SAIKAI@MIYUKI・第4話「それぞれの愛の形…。」

          LINEで送られて来た美幸の顔写真、facebookのプロフよりも綺麗にみえる。多少のしわはあるのだろうけど、俺にはそのしわは視野に入らなかった。それよりも何よりも黒いショートカットのヘアスタイル、黒目の多い大きな瞳、そして…大きな口と白い歯、変わらなかった。30数年前の彼女のあの時の笑顔と全く変わらなかった。時間がまるで止まったかのようだった。 ヒロちゃん♪ 今の美幸でーす! どう?昔と変わらないでしょ?ごめんねー!ちょっと加工アプリで弄っちゃった!(*'ー'*)フフッ

        SAIKAI@MIYUKI・第7話「それは辛過ぎて…」

          SAIKAI@MIYUKI・第3話「お互い……。」

          ヒロちゃん、ありがとう!(●´ー`●) お互い、連絡の取れない時間があって私もいろいろあって結局そのままヒロちゃんとは 連絡することなく離れ離れになっちゃったこと 今もずっと悔やんでいて…もしかしたらあの時、連絡してくれていたのかな?ってずっと思ってたの!訳があって小樽を離れたんだよね……連絡くれていたら…ごめんなさい……まずはそのことを謝りたかったの。 訳あって……とても気になる言葉だった。 そして美幸も連絡のなかったこと、出来なかったことを気にしていたんだ。お互い

          SAIKAI@MIYUKI・第3話「お互い……。」

          SAIKAI@MIYUKI・第2話「空白の一年」

          メッセージを開ける前に…今の彼女の情報は ないのか、もう一度彼女のプロフィールを確認した。 立花 美幸 北海道 釧路市出身 愛知県 名古屋市 在住 プロフィールの表示はそれだけだった。顔だけで判断してしまって実は違う人間だったら…という冷静さがあったのは幸いだった。 そしてやっとの思いで重く感じたメッセージのマークをタップした。 荒木ヒロユキさん いや、ヒロちゃん。私のこと覚えていますか? 南陽高校のとき一緒のクラスだった山崎美幸です。 facebookやっていて

          SAIKAI@MIYUKI・第2話「空白の一年」

          SAIKAI@MIYUKI・第1話「君を見つけた朝」

          ずっと一緒に いられると そう思っていた…。 俺は荒木ヒロユキ、50を4つほど過ぎたいわるおっさん、高校時代の恋愛をこの歳までずっと引きずっている情けないおっさん、この歳になるまで俺は一度も結婚をしたことのないひとり身のおっさん。 もちろんその後、恋愛をしなかったわけではないが生涯を人生を共に歩んでいこう、という女性に巡り合わなかっただけ。最もそれはとても都合の良い言い方で、自分でそう正当化しているだけかもしれない。そんなひとり身でも、これまで何の苦労も寂しさもなく過ごす

          SAIKAI@MIYUKI・第1話「君を見つけた朝」

          次の小説……構想半ば…。

          ずーっと更新していたのにしばらく空いてしまうと、連続記録が途切れてしまうらしいので 取り敢えず、更新します😂 次の小説、いろいろと構想を練っている段階なのですが……今考えているのがとーっても斬新な構成!会話のない小説! そんなのあり得ないだろう?と思うかもしれませんが……。主人公は動きやら行動やらで説明するとしてその他の人達は全員、SNSとLINEのみの登場!どうです?斬新で………ん? 確かこんなようなものがあったような…… あーー!電車男がそーだったー!😅 でも、こ

          次の小説……構想半ば…。

          My Love〜高校生編・最終話「さよならの向こう側 -後編-」

          昭和55年9月18日 AM9:00 僕らは街の中心部にある平和公園で待ち合わせた。 僕は白いサマーセーターにジーンズというラフな格好、特別はおしゃれをせずに普段の何気ないデートのつもりでいたかったから、しかし裕華のコーデを見てびっくりしてしまった。 ピンクのワンピース、スカートの丈は膝が少し隠れるくらいの長さでフリルのついたものだった。聖子ちゃんを意識したのだろうか? 「今日は…お姫様になったつもりできました。素敵な王子様、今日はよろしくね!」 その可愛らしさに僕はド

          My Love〜高校生編・最終話「さよならの向こう側 -後編-」

          My Love〜高校生編・最終話「さよならの向こう側 -前編-」

          裕華は不安そうな表情を隠さずに静かに切り出した。 「ヒロちゃん、うちのお父さん、転勤が決まっちゃった…函館に…。」 「あ、そうなの、でもお父さん、単身赴任だよね?」 「いや、今回は家族で動くことになったの…。」 「え? ど・どうしてぇ?」 「元々函館生まれのお父さんだから、今になって会社が専門のポストを用意してくれて、函館で骨を埋めてくれ!と言われたらしくて… お父さんもその会社の心意気をとても嬉しく感じて……だから、ぜひ家族でって……。」 「…裕華だけでも残る

          My Love〜高校生編・最終話「さよならの向こう側 -前編-」

          My Love〜高校生編・第16話「やさしさ紙芝居」

          だから…だから、何なのだ? 裕華の口から僕に対する別れを切り出す瞬間がもうすぐ来るのか?ひとみのやつ、一生、恨んでやるぞ! 裕華はしばらくして重い口を開いた。 「だから、私、ひとみちゃんにヒロちゃんの事、宜しくねって答えたの。そうしたらね…そうしたら…ひとみちゃんに言われちゃった。   『どんなに好きな男の子でも心の中に違う女の子がいたなら、さすがの私でも彼には出来ない。荒木君の心の中は、裕華、あなたで一杯なのよ。今、急に彼を信じろって言っても無理だだと思うから少しずつ

          My Love〜高校生編・第16話「やさしさ紙芝居」

          My Love〜高校生編・第15話「ジェニーはご機嫌ななめ」

          🎵君とイチャイチャしてる所を見られちゃったわ🎵 ひとみちゃんとの隠微なデートから帰ってくるなり、家の電話が鳴った。 「もしもし荒木です。」 「……裕華だけど…。」 「お、裕華どうしたの?」 「…どうしたの?私が聞きたい、どうしたの?」 「え?何のこと?」 「見ちゃったんだ…ひとみちゃんと歩いているのを…。」 「え?どこで?」 「マルニデパートの向かいのミスドから出てきたでしょ?マルニで買い物していたら偶然見えて…楽しそうに出てきた…。」   一字一句、間

          My Love〜高校生編・第15話「ジェニーはご機嫌ななめ」

          My Love~高校生編・第14話「さよなら…」

          席替えしてひとみちゃんと一緒の席になってから1週間ほど過ぎようとしていた。 あんなにうるさくて暴力的(?)で攻撃的だった彼女がここ最近何故かおとなしい。 「ひとみちゃん、元気ないねぇ、どうした?」 「実はちょっと悩んでいて…。ハア~っ」 「ひょっとして…それは恋の悩みだったりして?」 「………そうなの、好きな人がいてね…告白みたいな事しちゃったわけ、そうしたら彼に『別に好きな人がいる』って言われて…。」 「誰なの、告白した好きな人って?」 「……… 隆行 」 え

          My Love~高校生編・第14話「さよなら…」

          My Love ~高校生編・第13話「愛はかげろう」

          それからというもの裕華と僕の距離はぐっと縮まっていった。それからの1ヶ月、学校ではいつも隣の席で、休み時間や放課後は男の友達よりも多くの時間を楽しく過ごした。 そして…1ヶ月が過ぎ…2人に別れが訪れる。 2ヶ月ごとというクラスの決まりで席替えになり、2人は離れ離れになるのだった。「なんだ、そんな事かー!」と言われそうだが僕にとってみれば彼女と一緒の時間が剥ぎ取られるような辛い事だった。でも…… 僕らはもう普通の関係じゃない。最もキスだけの関係ではあるが…離れても大丈夫!

          My Love ~高校生編・第13話「愛はかげろう」

          My Love〜高校生編・第12話「ヤング・ボーイ」

          裕華と僕の唇は、今初めて重なり合った。 ふっくらと柔らかくて温かいくちびる……。 「鼻が邪魔だと誰かが言ってたわ」という石野真子ちゃんの歌を思い出すくらい、一度ではあるがキス経験者の僕はほんの少しではあったが余裕が持てているのに対し…… まるで小鳥のように小刻みに震え、必死に僕の腕に手をかける裕華……そんな状態が30秒も続いたのだろうか?僕のほうからくちびるをゆっくりと離した。くちびるを外す瞬間ってどちらか先に離さなければならないのだが、裕華は初めてのキス、僕がリードして

          My Love〜高校生編・第12話「ヤング・ボーイ」

          My Love〜高校生編・第11話「ビューティフル・エネルギー」

          朝から落ち着かない一日だった。落ち着くはずもない。朝からイメチェンをした裕華の可愛い姿を見せ付けられ、さらに裕華の「お気に召すまま」宣言を聞かされて、そして今、この隣にその裕華がいて…。 授業中なのに、裕華は僕と目が合うとニコニコと微笑みかける。こんな日本一幸せな男は、日本一そわそわしている男でもあった。 ある意味、普通であれば、裕華のあの言葉は「ウエルカム」を意味するだろう!と思うのだが、なにせ天然が入っている彼女なのでそういう意味で言っているのかどうか自体謎である。

          My Love〜高校生編・第11話「ビューティフル・エネルギー」