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城谷式リーダーシップ

皆さんこんにちは、城谷(じょうや)です。

他の記事にも記載しておりますが、元先進党という政治団体で副代表を拝命しておりました。

若輩者ではありますが、個人的にリーダーシップに関して自分が心がけている・心がけたいことを以下に纏めていきます。

私が実現したいリーダーシップ

責任の所在を明確にする
物事の実行に関して、まず責任がどこにあるのかを明確にしないといけません。そうでないと付き従う部下は不安を感じ、「何かあったときにこの人は逃げるのではないか」と思ってしまいます。最優先で考えるべき課題だと思っています。

成功も失敗も緻密に分析し、それに基づいて科学的に判断する
かつて日本軍は、日露戦争での大勝利を「日本人の勇敢さ」に求め、そして昭和の大戦で驕ったことが敗因の1つだと言われています。同時に戦後の経済成長の大成功を「日本人の勤勉さ」に求め、科学的な分析を国全体で怠った結果が今の「失われた30年」の要因の1つでもあると思うのです。成功も失敗も細かく要素に分けて分析しなければ、経験と勘と感情に基づく再現性のない非科学になってしまいます。

自分の価値観に基づく視点のみで人を責めない
「塩ラーメンが好きだとか信じられない」というような、個人的な主義嗜好レベルの価値観を、同じように個人の主義嗜好で返す場面を見たら、あなたはどう思うでしょうか?
主観的な基準で責められたとき、そこには宗教戦争のような思想対立が生じます。そのような無益な争いを避けるためにも、合理性に基づく客観的な基準が重要なのです。

一つの失敗ですべてを否定しない

Anyone who has never made a mistake has never tried anything new.
(ミスを経験したことが無い者は、何も新しい事に挑戦したことが無いということだ)
-Albert Einstein(アルバート=アインシュタイン)-

ミスは誰にでもあります。場合によっては、同じことで何度もミスしてしまう人もいます。流石に何度もミスするのは問題ではありますが、一方でそれは挑戦した証でもあります。リーダーの役目とは同じミスを防ぐよう導き、部下がまた新しい課題へと挑戦しようとする気持ちを沸き立たせることであると思っています。

長所を伸ばし、短所も活かせる場所を用意する
日本の教育では指導要綱に準じた平均的な学生が好まれるので、よく会社側が「自立・自律できる人材がほしい」というニーズには真っ向からぶつかります。なんなら会社側の規則も日本の公教育みたいな紋切り型だったりして、それがミスマッチの原因になったりもしています。大事なことは個人の長所を伸ばせる場所を見つけてあげて、同時に短所となる部分も「直す」のではなく「共存する」やり方を考えていく事が重要ではないでしょうか。

努力を称賛し、結果で評価する
上記の「1つの失敗ですべてを否定しない」にも通じるポイントです。
よく「社会では結果がすべて」という言葉を聞きますが、これは間違っていません。ただし、人材育成においてはその観点は必ずしも正解ではありません。評価は結果に基づいて信賞必罰で行うべきですが、その途中経過である努力を称賛し、また新しい挑戦を促すことで本人の成長と組織の成長を求めていく。このようなやり方は非常に重要です。

年下、目下にも敬語を使う
ベンチャー社長などは敢えてフランクに話す人もいますが、基本的には誰にでも丁寧に、敬語を用いたコミュニケーションを取るのが人としての礼節の第一歩です。よそよそしい感じにならないよう、そことのバランスに特に着目しています。

育成にコストがかかるのは当たり前
人材を組織内で育成し、自分たちの望む形に持っていきたい場合、コストがかかるのは当然です。「新入社員はまだ稼げないから偉そうな口を聞くな」といった発言をする管理職が実際にいたりするのですが、大いに勘違いした発言だと言わざるを得ません。この記事で1、2を争うほど重要なので、復唱する勢いで読みましょう。

モチベや居心地の良さ、心理的安全性を優先する
今までに書いてきた内容全てに共通することなのですが、心理的安全性は非常に重要だと考えています。これは「いわゆる安全地帯からぬるい仕事をしよう」というスタイルを促進するものではなく、「誰でも自由闊達に意見が出来る場を作り、イノベーションを起こそう」という理念があってこそです。トップダウンは意思決定が早いですが、心理的安全性がないと硬直化するので、小規模組織ほど特に注意が必要です。

指示は基準を明確にして汎用性を高める
Specific(具体的な)、Measureable(測定可能な)、Archivable(到達可能な)、Related(関連した)、Time-Bound(時間制限のある)
これらの頭文字を合わせて"SMART"と呼ばれる指示の出し方があります。
つまり「解釈のブレが少ない言葉ベースの、測定可能で、到達可能で、その行動が指示を受けた人にどう関連するか本人が説明できて、時間が具体的に決まっている」指示・指摘を心がけることで、個人間での認識の齟齬を減らしていくことが重要だと考えています。

暗黙知はすぐに形式知に変える
野中郁次郎氏の「SECIモデル」という組織論のモデルがあります。
組織の中で「この人だけがやり方を知っている」知識を暗黙知、「マニュアル化されて誰でも同じことが出来る」知識を形式知といいます。そしてこれらをサイクルとして繰り替えることで、個人に依存しない強い組織が出来上がります。

誰にでもわかりやすい言葉で説明する
難しい専門用語、英語で話すことがかっこいい、イケてると思う人がいますが、私は全くそうはおもいません。もちろん外来語なので翻訳すると意味が変わってしまうなどの意図は理解しますが、出来る限り誰にでも理解可能な平易な言葉で説明するべきであると、私は思っています。物事は理解されないと意味がないので、相手の立場になって考えることが一番大事です。

合理性だけでなく懐の大きさも見せる
ここまで科学的なアプローチや合理性に基づいた話をずっと展開してきましたが、それだけで人が動くとは限りません。場合によっては「この人の言っていることは正論だけど、気に入らないから言うことを聞きたくない」と思うのが人間の本質なのです。相手に話を聞いて欲しければ、まず自分が相手に「してあげている」「相手のためを思って言っている」「感謝すべきだ」という押し付けがましい自己満足な意識をやめ、相手の立場や考えも理解しつつ、自分の考えを伝えて行かないといけないのです。誰だって自分が否定されて嬉しい人はいません。上の立場の人だってそうです。だからこそ、上に立つ人は部下を認め、直すべきポイントも本人の意思をしっかりと重視した上で指摘してあげることが非常に重要です。

終わりに

以上、私が考えるリーダーシップでした。
今後上記の考えが変わったり、追加が入るかもしれません。

しかし、私のリーダーシップの本質は
「科学によって気負わず気持ちよく人々が関われるようにする」ことです。
科学は感情や宗教の対義語ではありません。不確実な物事を観測可能な状況に持っていき、最適な答えを見つけ出すプロセスなのです。

科学的リーダーシップ×器の拡大を自分の核としてこれからも頑張ります。

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