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『バナナの魅力を100文字で伝えてください 誰でも身につく36の伝わる法則』

なんとも印象的なタイトルです。

表紙の上の方に、

地味だけど一生役立つ「伝わる技術」

と書いてあるのですが、これがサブタイトルじゃないんですね。個人的にはこっちの方が好きです。そう、本書は「伝わる技術」が学べるんです。

技術と言えば、「つかってなんぼ」

本書が気になったら、是非手に取って、あなたにとっての「身につけたい技術」を見つけ、そしてつかってみてください。

一緒に学びましょう!💪


「伝える」と「伝わる」

「伝える」は自分主体
「伝わる」は相手主体

日本人の思い込みによくある「言わなくてもわかる」、という考え方があります。下の図を見てください。

どうでしょう?伝わって…ないですよね。本書では「伝わらないことは存在しないことと同じ」とさえ言っています。

わかるわけがない

そして、「伝える」はこんな状態です。こちらはどうでしょう?伝わったかどうかは、はっきりしません。相手からの矢印がありません

相手からの矢印を書き加えてみるとどうでしょう?

この相手からの矢印がある状態が「相手主体」である「伝わる」の状態ですね!この「伝わる」ための技術を学べるのが本書なのです。


「一度で覚えて」の呪縛

一度で覚える

社会人なら常識ですね!一度聞いたことは忘れないようにメモをして、何度も聞かないように私も日々気をつけています。

が、本当にそれが正しいのでしょうか?

そう本書は問いかけてきます。

「伝えたいことは何度でも伝える。」「頻度が大事だ。」
と、本書は教えてくれます。(ザイアンスの法則/単純接触効果)

なぜなら、このような前提があるからです。

 ・人は基本的に話を聞いていない
 ・聞いていてもすぐに忘れる
 ・わかってもらうのはむずかしい

「いいえ!私は全部聞いてるし、全部覚えているし、全部わかってる」と自信を持って言える人はなかなかいないですよね。「繰り返す」が大事です。


「話がうまい」vs「伝わる」

「話がうまい」と「伝わる」ことは別物だと本書では書かれています。

例えば、ベテラン講師。話がうまいけど、言葉がこころに響かない。…なるほど、なんとなくわかります。

一方で、

「わかりやすい」は「見える化の達人」という話もありました。私も、「わかりやすい」と評価いただくことが増えてうれしく感じます。

ですが、ベテラン講師のように「わかりやすいけど、伝わってないんじゃないか?」という心配もあります。

伝わらない記事にならないように、今後もアウトプット力を磨きたいと感じました。


「伝わる」を因数分解

「伝わる」は、7階建てビルの構造だ。という話が出てきます。

あ!これって「伝わる」を著者なりに「因数分解」した結果だ!
とすぐに感じました。

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この7階建て構造で一番大事なのは、1Fの「ゴール設定」です。

「何のために?」「どうなっていることがゴールか?」これを意識して伝えるだけでもだいぶ違ったものになるのではないでしょうか。


伝わる技術

「比較」「フリオチ」「ファクト×メンタル」「言いかえ」「たとえ」「間」「相手メリット」「三方よし」などなど

すぐにつかえる「伝わる技術」が16種類紹介されています。詳細は本書をご確認いただきたいのですが、この中で私が「いいな」と思ったのは、

ネーミングの法則

です。

本書の例ですが、
・沖縄旅行 → 沖縄『地グルメ』旅行
・企画会議 → すごい新企画を考えちゃおう会議
など。他にも世の中の各種商品・サービスにも見てとれます。

ほんの少しの手間で、楽しくなる。これは使わない手はないですね。


「面倒な人」対策

みなさんの周りにもいますよね。こんな人。

「否定ばかりする人」
「話が通じない人」
「重箱の隅をつつく人」
「話が広がらない人」
「話しかけにくい人」

私自身がこのように思われていることもあるので、非常に耳が痛いのですが、この辺の対策方法も充実している本になっています。

これは「知りたい!」と思う人が多いのではないでしょうか


こころに響く言葉

伝わる技術の一つである「本能の言語化」の中に出てきた、スティーブ・ジョブズの言葉に、

キャリアではない。
私の人生なんだ。

という言葉が紹介されていました。はじめて知りました。本書では言葉だけで、文脈の説明はありませんでしたが、すごく響きました

以前アウトプットしたキャリアの本で学んだ「キャリアとは『生きることすべて』」ともつながります。(まさにConnecting the dots!)

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いや~、こんなこころに響く言葉を残したいものです。

ちなみに、「キャリアではない。私の人生なんだ。」をググるとnoteの記事が出てきました。note恐るべし!


まとめ

本書には、ビジネスパーソンであれば、「どこかで聞いたことがある技術」がちらほらあると思います。

でも、本書でも紹介のある「言いかえ」をつかい、「伝わる」内容で伝えているのがうまいなぁと感じました。

ちょっと視点をずらして、「そもそも著者はどんな技術で伝えてきているか?」を考えながら読むといっそう楽しめると思います!


本日の学びはここまで。また来てください。👋


読書期間 2022/11/10-2022/11/17
初版発行 2021/12/17

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