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Blueskyの初回体験UXを考えてみた

みなさんはBluesky使っているでしょうか?
X(旧Twitter)の代替と言われ、2024年2月に一般公開されてから、日本でのダウンロード数が急増しているようです。

最近は落ち着いてきた気がしますが、本格的にXの代替になるほどの魅力は未だ伝わってないと感じます。

新しいサービスでは、特に初回体験時に上手く魅力を伝えられるか、イメージできるか、使い始められるか等が重要になると思っています。

ですので、今回はBlueskyの登録導線を深掘りして
どういう魅力があるのか、それをどのように伝えているのかをみていきます。

登録導線の流れ

大枠の流れとしては、以下のようになっています。
アカウント設定 → フォロー設定 → 表示設定

最初にメールアドレスやパスワード、名前などのアカウント情報を入れ、フォローする対象を選び、どのように表示するかを選ぶ画面が続くという形です。

全体の画面キャプチャを並べるとわかりやすいのですが、アカウント設定は2画面で終わるものの、表示設定に4画面ありカスタマイズできることに大きく焦点を当てているようです。

分類したフロー
全体のフロー

サービスとして提供している価値


実際には、Xと違い分散型であり自由にサーバーを選択できたり、タイムラインのフィードをカスタマイズできたり、画像ラベリングなどのAIがあったり
サービスとしての違いや付加価値はもちろんあるのですが、全てを最初に伝えきれないですし、まず伝えるべきことはどう整理され
どのような価値を初回導線で伝えているのか見てみました。

一連の流れで触ってみて、画面フローや要素から読み取った限り、以下のポイントが伝わってきました。

・最低限の情報でアカウント登録ができる
  
→認証コードやプロフィール設定不要。2画面でカンタン
・パーソナライズされたコンテンツ、表示のカスタマイズができる
  
→興味を選択しそれに基づくレコメンド。表示情報の設定が豊富

次に具体的に、どういう価値があったか、改善できそうな部分はどんなところかをまとめていきます。


良いUX


メールアドレス、パスワード、生年月日などが1画面でラク

アカウント登録って何かと面倒なもの。メールアドレス、パスワード、電話番号、プロフィール…etc

各項目ごとに1ページに分け、ページごとの負荷を下げて進みやすくするというサービスはよく見るのですが
Blueskyでは、必要最低限の情報を2ページにぎゅっと詰めているため
そこまでページ単位でも重くなく、サクッと始められていいなと思いました。

また、生年月日が2004年がデフォルトになっていて、ターゲットに合わせて設定されている?(現20歳)とか小さい工夫を感じました。


興味ジャンルをポチポチ選び、パーソナライズされたレコメンド

興味のあるジャンル/キーワードを選び、それに沿ったアカウントのレコメンドがあり、Xとは違う体験だなと感じました。
ただ、ジャンルの種類やレコメンドの精度は日本語最適されていなかったり、アカウント数も多くないことからまだまだ課題になりそうです。


タイムラインに出す基準をフィードとして選び、より自分が得たい情報に絞り込むことができる

Xだとタイムラインは基本ひとつ(最近だと「おすすめ」と「フォロー中」がありますが)で、どういう投稿が表示されるのか基本はXのアルゴリズムによって決まっているため、コントロールできません。
そのため、あまり関連/興味のない投稿が流れてきたり、体験を下げる可能性がありました。

その点、Blueskyではフィードという投稿が流れてくる画面をカスタマイズすることができ、つながりの中でトレンドなもの、フォローしているユーザーの中で人気なものなど選べたり、自分でフィードを作成することもできるようです。

機能としてリッチではありますが、それをどのように初回体験時に伝えるかは難しいなぁと感じました。
実際の画面でも機能の魅力は何となく伝わったものの、「フィード」って何?どのように変わるの?など初見ではよくわからなかったので、伝え方はもう少し工夫が出来そうに感じました。


改善すべきUX


ホスティングプロバイダー、フィードなど独自の概念の説明がなく、どういうものかわからず選択/入力させられてしまう

私だけかもしれませんが、「ホスティングプロバイダー」の選択を迫られた時に、正直何を変えたらいいかわかりませんでした。
分散型のためサーバーを選択できるというのはわかりますが、それを機能として利用したいユーザーは限られると思います。
その際に、多くの気にする必要のないユーザーへの伝え方に課題がありそうです。

アイデアベースでいえば、ホスティングプロバイダーとは?のようなリンクで簡単に説明してあげるページを設けたり、名称を伝わりやすいものに変えるとか良いのではと思いました。


完全な日本語対応がないため、曖昧な翻訳や英文ままになっていて、理解しづらい

海外産のサービスということもあり、各ローカリゼーションには対応中かと思いますが、変な翻訳になっていたり、一部は英語だったりで理解が難しいものがありました。
(せめてエラーは日本語にできるやろ。。)


表示設定が4画面あり、重たい印象。

フィードのカスタムや表示したくないコンテンツの設定など、魅力的な機能を知ってもらうためにも初回導線にあるのかなと思いましたが
正直、触っていて使ってみないと実感湧かないところもあり、設定が重く感じました。
(実際、設定が高度すぎて離脱する可能性もあると思います)

せっかく登録が簡単にできるというのもあるので、一旦サービス画面に着地させて、設定画面へ誘導するみたいな流れもありじゃないかなと思いました。


最後に

今回は、Blueskyの初回体験UXをユーザー視点で体験し考えてみました。
改めて触ってみると、サービスの魅力を一番伝えられるのはユーザーのモチベーションが高い初回体験時だと思うので、まだまだ考えさせられることは多いなと感じました。

また、正直サービス分析をどのようにやるのがいいかまだまだ迷走中なので、こういう整理がいい等あったら、教えていただけると助かります。

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