見出し画像

過去を認めることで、自分を大切にできる心理学

 どうも! 説明おじ・・・説明兄さんこと、大山ひろです。心理学を人に伝えるために記事を更新して、早くも1ヶ月が経ちました。

皆さんにあれを伝えよう! これを伝えよう! と考えていると、勉強も人生も楽しくなってきますよね。今回は皆さんが一度は経験したことがある心理現象についてお伝えします。

人に伝えたくなる心理学。今回のテーマは、

「バラ色の回顧(かいこ)」

です。難しい言葉が使われていますが、大丈夫です。いつも通り分かりやすく説明していきますね。

1.バラ色の回顧とは?

 バラ色という言葉は聞いたことがある人も多いかもしれません。例えば「人生バラ色」という言葉。人生が幸福であるさまを描いた言葉です。バラ色という言葉がポジティブな意味合いで使われているのが分かりますね。

では、回顧という言葉はどうでしょうか。聞き慣れない方も多いと思います。僕自身、

「この間、友達と回顧しちゃってさ」

みたいな言葉を使ったことがありません。ちなみにこの言葉の意味を調べてみると、

①振り返ること
②過ぎ去った日々を思い返すこと

とあります。つまり、先程の文章は、

「この間、友達と過去を振り返っちゃってさ」

となるわけです。これにバラ色という言葉を組み合わせると、

「幸福な過去の振り返り」

といった意味になります。

「ああ、あの時は辛かったけど。今思えば、勉強になったな」

という言葉。皆さんどこかで使っていませんか? 

「元彼は最低な男だったけど、今思うと良いところもあったかな」

という女性を見たことがありませんか?

過去に体験した経験を思っている以上に美化してしまう現象。これが「バラ色の回顧」なんですね。

2.バラ色の回顧はなぜ起こるのか?

 さまざまな理由があげられるのですが、代表的なものとして今回ご紹介するのが、

「選択支持バイアス」

という心理現象です。これは簡単に説明すると、

「自分が選んだものが正しい」

と思ってしまう現象です。例をあげて説明しますね。

リビングでくつろぎながらテレビを見ていたあなた。「ペット特集」という番組のコーナーで柴犬が目に飛び込んできました。

かわいい! 欲しい!

そう思って、あなたはペットショップへ行きます。並んでいる柴犬を眺めて、さまざまな犬が候補に挙がる中、あなたの目をじっと見つめてくる柴犬がいました。

「この子にしよう!」

あなたはその柴犬に「ポチ」と名付けて飼うことにしました。

さて、あなたはその後。自分と暮らすことになったポチと、他の柴犬が並んでいた場合。どちらが可愛いと思うでしょうか。



答えは簡単、ポチですよね。


なぜか? 自分が選んだからです。人は自分が選んだものを高く評価する、したくなる生き物なんです。

他にも例をあげましょう。

人が自慢をする時、対象になるものはなんでしょうか?

「あのアイドルの子、やっぱり売れると思ってたわ~」
「この車、ものすごくスピード出るんだぜ」
「うちの子は優秀だから」

人、車、ペット。それぞれが自分のもの、自分が選んだものではないでしょうか?

そして、今回のテーマであるバラ色の回顧。

過去の出来事は、自分で選んできた人生そのものなんです。

自分が選んできた選択、人生。

やっぱり否定したくないですよね。

人は自分の人生を間違ってなかったと評価したい。そのために、過去を美化してしまう傾向があるんですよね。

3.まとめ 

 今回はバラ色の回顧についてお伝えしました。自分が選んだ。という行動は、実はものすごい影響を人に与えているんですよね。さらに、先程の選択支持バイアスにはもう1つ特徴があります。それは、

「選択しなかったものを、より低く評価してしまうこと」

です。

例えば、車を購入する時。

「こちらはお求めやすい価格になっております」

と言われた普通車と、

「こちらは高性能な車となっております」

と言われた高級車。

あなたはどちらを選ぶでしょうか?

もし、自分が高級車を買えなかった場合。あなたは自分にどう言い聞かせるでしょうか? 

「まぁ、この値段でこの性能なら十分だろう」

と納得するかもしれません。では、買えなかった高級車に対してどんな感情を抱くのか。

「まぁ、あの性能でこの値段はちょっと高過ぎるよな」
「普通に生活する上で、あそこまでの性能は必要ないよな」

そんな風に考えてしまうかもしれません。

自分が選んだものは高く評価し、自分が選ばなかった。選べなかったものは低く評価しようとしてしまう。これは車だけの話ではありません。

「あの人は○○だから、ちょっと違うよね」
「ほら、やっぱりAランチの方が良かったでしょ」
「○○さんと比べても、私のやり方の方が正しかった」

人間は自分が選んだものを肯定し、選んでないものを低く評価する。ひどい時は自分が選んでないものを否定することさえあります。皆さんのまわりに当てはまる人はいませんか?

・人は自分の選んだものを高く評価する傾向がある
・人は自分の選んでいないもの。選べなかったものを低く評価する傾向がある

あなたがこの特性を理解していれば、人に自慢する人。人を否定しようとしている人も、温かい目で見守る事ができるようになるかもしれません。

皆さんはいかがでしたか?

私はそんな事ないよ。という方、素晴らしいと思います。
私はそういうところあるなぁ。そう思った方も、それが人間なんです。

大切なのは、人間の特性を知った上でどう生きるか。この知識をどう活かしていくかですよね。

・自分の考えを大切にしたがる人間
・自分を肯定するのが大好きな人間
・自分の選んでいないものを否定してしまう人間

僕はこの特性を素晴らしいと思います。前向きな人間、後ろ向きな人間。世の中にはさまざまな人がいますが「自分を大切にする」という志は、みんな共通なんです。

これを知ってると、人間がみんな前向きに生きている事が分かります。

なんだかんだ言いながら、みんなが前向きに生きている世界。これって素晴らしいことですよね。















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?