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まいぶっく ~ お気に入りの 児童書や絵本を紹介します。

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お気に入りの 児童書や絵本について書いた記事を 集めています。
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#絵本

【まいぶっく00】 お気に入りの本たち~突然noteを始めたのは

2018年3月仕事をやめた。 そのとたん、 人と接しなくなった。人前でしゃべらなくなった。緊張する場面がなくなった。   コロナの影響もあり、どこにも出かけなくなった。体を動かさなくなった。 このままでは 心身ともに衰えるばかり。何かしなくては、新しいことをやってみなくては、と思って始めた「ポプラブッククラブ」。 これは「noteのサークルという機能を利用して行っている」ということがわかったのは、入会してから。期せずして自分のnoteのページが手に入った。 せっかく手

【まいぶっく36】泣く子も笑う~だるまさんが

日曜の朝、何気なくつけていたTV。「だるまさんの魔法 絵本作家 かがくいひろし」という番組をやっていた。(「NHK日曜美術館 2023年7月9日」) もちろん かがくいひろしさんの名前は、知っていた。作品の名前も、それがとても有名で人気があるというのも知っていた。残念ながら 早くに亡くなられたことも知っていた。 でも、私、読んでいなかった。 TVを見たあと、初めてその作品「だるまさんが」をしっかり読む。 お、お、お、お、おもしろい! どうして、今まで読まなかったの

【まいぶっく34】「見立て」って おもしろい~おすしがふくをかいにきた

おすしの「ふく」って何だろう? ページをめくると、そこは、長方形に切られた、たこ、えび、イカなどが、ハンガーにぶらさがっているお店の場面。 そうか、おすしの「ふく」って「ネタ」のことか。 さらにページをめくると、今度は「アイス」が「帽子屋」へ。 ふんふんなるほど、「アイスの帽子」というのは、こういうものなのね。 さらに、ページをめくると・・・・・ え? え? これは・・ 人形や家具のミニチュアと一緒に置かれているものは、本物のウェハウスに板チョコ?! あわてて ペ

【まいぶっく33】つぎつぎ かおが かおをだす~まちには いろんな かおが いて

家の壁、木の幹、公園の遊具・・・。 まちの あちらこちらにある「顔」に見えるものを集めた 写真絵本。 思わず、笑顔になってしまう「顔」の数々。 手押し式信号の「押しボタン箱」(表紙)は、ボタンが鼻、両脇のねじが目、下の細長い文字表示板が口。 おでこには「おまちください」と文字が。 しっかり顔に見えるというか、一度そう思ってしまったらもう顔にしか見えない。 「マンホールのふた」は、左右対になった持ち手(?)が両目。下のほうには縁にそって口が。笑ってる? 「家の外壁」が、上

【まいぶっく32】最強のうがい~ぼく びょうきじゃないよ

「扉一枚が、別の世界に通じている」というお話は、けっこうあるのではないかと思う。 この間読んだ「ナルニア国物語」は、衣装だんすの扉を開けてナルニアに行ったし、岡田淳さんの「扉のむこうの物語」も、倉庫の中の扉を開けると そこは不思議な街だった。 ドラえもんの「どこでもドア」も・・おっと、どこでもドアが通じているのは、「同じ世界の別な場所」のことが多いかな。 この絵本の不思議な「扉」は家の中。ケンの部屋と茶の間とをつなぐ扉。 ケンが その扉を通って別の世界に行くのではなく、そ

【まいぶっく31】やさしくて しんせつで かみさまみたい~きつねのおきゃくさま

はらぺこなきつねは、森で出会ったひよこを食べてやろうと思って 家に連れ帰る。 しかし 「やさしいおにいちゃん」 と言われ「ぼうっと」なり、やさしく食事を食べさせる。 さらに、うさぎと あひるも きつねの家で 暮らすことになるが、 「しんせつな おにいちゃん」 「かみさまみたいな おにいちゃん」 と、言われ、せっせと世話をする。 そこに、うまそうなにおいにひかれ おおかみがやってきた。 きつねのとった行動は・・。 声に出して読むと、そのリズムがとっても心地よい。 子ども

【まいぶっく26】だれが作るの?クリスマスプレゼント ~ サンタクロースと小人たち

図書館にも、クリスマスの展示が始まると思う、「ああ、今年も残り少なくなってきたのね。」 クリスマスと言えば、サンタさん。いくつまでサンタを信じていたのか、はっきり覚えていない。でも、長~い間、クリスマスは、誕生日と並んだ、大イベントだった。 そのサンタさんが 全世界の子どもたちに配るプレゼントを、一生懸命つくっている様子を描いているのがこの絵本。 フィンランドの とおい北のはずれにある ふしぎな村のお話。 そこには、サンタクロースと 何百人もの小人がくらしている。

【まいぶっく24】偉大なネズミたち~エジソン ネズミの海底大冒険

ネズミとのたたかいの日々 を、長く送ってきた。 過去住んだ6件のうち、 ネズミの出なかった家は、1件のみ。 それ以外の5件は、すべてネズミが出没した。 部屋のすみに、小さくて細長く黒いものが落ちていたり、 夜、テレビ見ながらくつろいでいると、向こうの方で気配がしたり、 寝ていると、ふとんの横を 何か小さいものが駆け抜けていったり、 (ああ 書いていて背中がざわざわしてきた。) そのせいなのか、絵本でネズミが出てくる話はちょっと苦手である。 日本の絵本は大丈夫。「かわ

【まいぶっく22】もう1回読んで!~ふしぎなナイフ

購入したのは、たぶん1985年。(普及版こどものとも) 何度も手に取り、何度も読んで、もう ばらばら の ぼろぼろ。 でも、捨てることはできなかった。 10年以上たってから、ハードカバー版が出版されているのを知り、購入。 表紙には、精密に描かれた1本のナイフ。 「テーブルナイフ」という種類だと思う。 家に昔からあるナイフとよく似ている形状だ。 そのナイフが、ページをめくるたびに変化していく。 「まがる」「ねじれる」「おれる」・・ ナイフがまがっている・・・・ え!ね

【まいぶっく21】翻訳の みりょく~ぼちぼちいこか

ばりばりの 北海道弁使いである。 手袋は「はく」ものであり ボタンは 「押ささって」しまうし カーリングの「そだねー」には、何も違和感を持たなかった。 そんな私だが、この本に出会った時、本気で「『関西弁』を上手にしゃべりたい」と思ったものだ。 丸っこくて、ほんわかした感じの かばくんが、いろいろな職業に挑戦する絵本。 小学生に、この本を読む機会があった。でも、私の読み方だと どうしても味が出ない。 ぜひ ほんものの関西弁の方が読むのを 聞いてもらいたいものだと思った。

【まいぶっく20】なにをやっても ぬいぐるみ~どうぶつえんガイド

「いつ行っても、混んでいる」 旭山動物園(北海道 旭川市)の印象だ。 動物の自然な生態が見られる「行動展示」を行い、「廃園の危機から復活」ということで、全国的にも有名になった動物園。 混んでいるのも納得。 何度来ても、もう一度来たい と思ってしまう。 シロクマが 目の前にいる迫力 ペンギンが 頭の上を「飛んでいる」 カバのお腹を 下から見ることができるなんて!! * * *「どうぶつえんガイド」の作者のあべ弘士さんは、長年この 旭山動物園 で飼育員をやっていらした方。

【まいぶっく19】食べ物の記憶~あっちゃん あがつく

小学校にあがる前のことだった 母の料理の本をながめていた私は、ある見たことのない料理に目がとまった。 お こ の み や き 「おこのみ」って 何だろう? 「ねえ これ作って」と 母に頼む私。 返ってきた答えは 「それ、おいしくないよ」 「・・・・・・・」 こうして私と「お好み焼き」の出会いの道は、閉ざされてしまったのだった。 * * *私が「お好み焼き」と出会うのは、それから10年以上もたって、札幌に暮らし始めたときだった。 初めて、お好み焼き屋に入る。ドキ

【まいぶっく18】春を待つ~ふゆめ がっしょうだん

満開の桜の中、卒業式や入学式に向かう・・・・というシチュエーション、一度体験したかった。 中学の入学式の時は猛吹雪だった。よんだタクシーは、吹雪がひどくて我が家まで来られなかった。母と雪だるまになりながら2km歩いて、タクシーが待っているところまで行った ということが忘れられない。 私の周りで桜が咲くのは、早くて4月末。ゴールデンウィーク前後というのが通例だ。 周りに生えていなかったからか、単に興味がなかったからなのか、「桜の花」というのを意識したのは、進学して札幌に住

【まいぶっく17】「いちにんまえ」の暮らし~小さなピスケの はじめてのともだち

初めて一人暮らしをしたのは、社会人になったときだ。 「仕事をする」ということだけで精一杯で、「衣・食・住」どれをとっても、きちんとこなしていたと言えない。 いったいあの頃の私は、どんな食事をしていたのだろう・・・覚えていない。田舎で、まわりに食堂やスーパーなどない暮らし。私は何を食べていたのだろう。(ちなみに体重は減らなかった。高値安定。) 家の中はいつもちらかっていたし、住んでいた一軒家のまわりも草だらけだった。 ネズミも出たし、冬はお風呂を何度か凍らせた。 何十年