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苦しかったこと(電話営業のとき)

今回は、本配属で電話営業の部署に配属されたあとのことを思い出してみます。

本配属前にある程度業務は行なっていましたし、研修ももっと深い部分までやることができたので、配属後の研修でそれほど違和感を持ったところはありませんでした。

今回は主にシステム的な部分についての話です。

気になったのは以下でしょうか。


・情報の重複

うちの部署は、対面営業で獲得したお客様情報をもとに電話をかけていくのが主な仕事でした。その情報をもとに自動で架電するシステムを採用していて、止めない限りずっと電話をかけ続けているような状態でした。

それ自体は効率的に電話をかけることや、ダイアル間違いがないのである種有効な方法だと思います。

ですが、問題はその中にありました。


まず、獲得してきた情報が重複していることが多々あるのです。

お客様の情報は、基本的に対面営業をする度に獲得するようになっていますので、お客様が2回以上営業を受けたら、同じ人の情報が複数存在することになります。

ましてや何年もそのスタイルで情報を獲得していたら、2つや3つでは済まないくらいに重複していることはザラです。

ですが架電は自動なので、電話番号や名前が同じでも別の情報として架電してしまい、お客様からしたら何度も同じ電話がかかってくることになるのです。


この場合の対処法としては、上司に頼んで情報をひとつにまとめてもらうのですが、上司はなかなか情報をまとめようとしませんでした。

理由は「営業のチャンスが減ってしまうから」

上司の言い分では、電話をかけたタイミングによって状況や気分が変わるかもしれないから残しておくとのことでした。直接は言いませんが架電数をあげたいという数字的なこともあるのでしょうけど。

数打ちゃ当たるって感じでしょうか。


確かに時間をおいて架電したら、状況が変わって興味を持ってくれる可能性があることは間違いないと思います。子どもができたり仕事が落ち着いたりしている可能性はゼロではありません。

でも、何度も架電するなら尚更、情報をひとつにまとめておいて欲しいのです。

架電する私たちからしたら、どのソースで電話をしたかが分からなかったり、以前電話をした時にどんな理由で断られたのかが分からないと、初めて営業をかけるお客様として話し始めるほかありません。

当然お客様としては前に聞いた話を延々聞かされる訳ですから、あまり良い気はしないでしょう。せめて以前の情報と組み合わせて話すことができればマシかとは思いますが。

それに情報が重複していると、間違った案内をしてしまう可能性が上がります。何せ情報がアップデートできていないですから。家庭環境が大きく変わっていることもあります。場合によっては失礼な案内をしてしまうこともあるのです。

私は途中からお客様の折り返し電話を取る入電担当になりましたが、これに関するクレームをかなり受けました。そしてその都度上司に言いましたが、対応してくれることはほとんどありませんでした。


・架電する時間

次は架電する時間についてです。

私たちの営業時間は平日は朝9:00、土日祝日は9:30から始まります。営業開始から自動架電で電話をかけ続けるのですが、一般的な社会人も大体は仕事中です。

平日の私たちは、仕事中の人たちに対して何のアポもなく営業の電話をかけ続けるという状態にありました。

多くのお客様は「いま仕事中」となります。当然です。

大事な会議中とか、営業に向かっている途中、出勤途中に営業の電話がかかってくるんですから、電話に出てくれるだけで感謝したいくらいです。

なので、平日のうちは固定電話に架電する率を高めた方が良いと思いました。固定電話なら在宅の主婦、主夫が対応してくださる率が高いでしょうし、仕事中の人に突然電話するよりも話を聞いてくれる可能性が高いと思ったのです。

それに仮に平日の昼間に電話して再度お話しする約束をしたとしても、大体は仕事が休みの日、土日祝日に架電することになります。

これでは土日祝日の多くの時間を、約束の電話を掛けるだけで費やしてしまいます。営業として効率が悪いように感じますし、土日が休みのパートさんなどは営業のチャンスを逃すしかなくなってしまうのです。

これも上司に提案しましたが、うやむやのまま終わりました。


・言ってはいけないこと

これまで話してきた自動架電のこと、お客様に話してはいけなかったのです。


私が入電担当をしていた時、お客様からクレームの電話が入りました。

内容は、「電話がかかってきて応答すると切れるということが1週間ほどで3回も起きている」というものでした。

お客様から詳しい話を聞きましたが、電話番号を始め個人情報は全く教えてもらうことができなかったので架電の記録を確認することができず、こちらの担当者が実際のところどう対応したのか分かりませんでした。

電話をかける際はお客様の名前を確認して、こちらの社名や担当者名を名乗るようにしているので、研修通りにやっていたら無言になるはずはないのですが、お客様がそう言っているのですから無言状態で切れるということが続いていたのでしょう。


そこで私が考えたのは、

・担当者の対応ミス

・何らかのシステムのエラー

・自動架電して、応答したところでタイミング悪く切電した

この3つでした。


ですが先ほども書いたように、架電記録を確認しないことには担当者のミスかどうかは分かりません。それに何度もあったということを考えると、タイミングが悪かったとも考えにくいと思いました。架電してから応答がなく切電するまでの時間は同じでしょうし、そう毎回そのタイミングになるとは考えにくいと思ったからです。

なので私は、「お客様に対しての架電記録を確認しないことには」システム上のエラーの可能性が高いと考えていました。

ですがそのお客様と話をしていると、部署の研修担当から1枚の紙が渡されました。

そこには、自動架電のことをお客様に言わないようにと書かれていたのです。

実際は少し書き方は違いますが、内容はこれでした。


そうなると私はもう何も言えなくなります。お客様に対してまともな回答もできず、ただお話を聞くことしかできません。お客様からしたら迷惑被ってるんだから言いたくなる気持ちは分かりますし、私だって無言電話を何度も掛けられたらさすがに苦情を入れます。

何とかお客様との電話が終わり、確か翌日上司に報告したら、第一声は、

「そんなこと言って調べても大体そんな短期間で電話かけてることなんて無いんだけどねー」

でした。笑いながら。

もう私が対応したのは何だったんだろうかと思いました。お客様に対してではなく上司に対して。「そういうスタンスなんだな」って思いました。

そして同じく入電担当をしていた人に話を聞くと、そんなことは前からずっとあって、何度も言っているけれど対応していないとのことでした。

また会社側が対応していないだけでした。


それにしても自動架電システムって言ってはいけないことなんでしょうか。

自動架電することで受けるメリットもありますし、システム自体は悪いことでは無いと思います。それを隠すのではなくて、伝えた上で「システムのエラーかもしれないので確認します」の方がよっぽど誠意ある対応ができると思うのですが。


・クレーム対応

クレームを受けることは多かったですが、上司は私たちに「クレームを回さないで」と言ってきました。

自分で対応を完結させろと。

とは言っても「上司を出して」となることはあるので、上司に電話を転送することはありましたが、その都度「次は自分で完結させて」と言われます。

もちろん上司はクレーム担当ではないですが、私たち平社員では持ち合わせている情報や対応できる内容にも限りがあります。ある程度は私たちで対応しますが、全てを対応できるわけではないですし、人を代えて上司を出した方が早く完結することもあります。

時と場合によっては上司に対応して欲しいものですが、上司は回さないでの一点張り。これではお客様にも迷惑をかけてしまいます。

結局ここも上司の一点張りに負けて、クレームを自己完結するしかなくなりました。


・まとめ

今回はシステム的な部分について主に振り返ってみましたが、結局は会社のスタンスが合わなかったということなのでしょうか。

少なくともこの経験で、「ここは長居しても良いことないな」とは思いました。

提案してもうやむやにして終わりですし、お客様よりも架電数や売り上げばかり追っているように感じたのです。

改善という意識があまり感じられませんでした。クレーム言ってくるのは一部だけって感じで、まともに検討していると思えなくなりました。


長くなってしまいましたが、まだ思い当たる節があるので次回以降も続くかもしれません。

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。

ひろ



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