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それでも、カテゴリー分けする必要ある?

ファッション界隈のニュースは日々チェックしている僕ですが、今日はこんな話題が出てきてましたね。

なんでも肌の色味を「イエベ(イエローベース)」「ブルベ(ブルーベース)」に分けた特集の中で、互いに主張し合うという企画で相手を侮辱するような表現があったとか。僕も早速読みに行ってきましたよ。

 
うん、想像以上だった。
「リゾートでは日本の恥 byイエベ」「50代から老けるよ? byブルベ」とかもはや差別。これは狙った炎上マーケティング、ではないと思いますけど。なぜ通ってしまったのか。

 
このイエベブルベはファッションのジャンルにも入り込んできているのでご存知の方も多いと思いますけど、こういったカテゴリー分けは最近よく見られる傾向です。分かりやすく分類することで理論立って教えられる、売る方も説得材料になるというのが理由でしょうか。それによって選びやすくなったという方も居るのでしょう。

 
でも。正直僕はそういうカテゴリー分けそのものが必要ないと思っていて。その理由のひとつがまさに今回の炎上に表れているんですよね。

 
今回の場合、「イエベ村」になった人は「ブルベ村」のことは自分と関係ないと考えてしまったり、逆に相手の村に対して変なライバル意識や敵対心を燃やしてしまったりする。これが非常にくだらないことだと個人的には思うわけです。そもそも日本人にはこの2つしかパターンないの?ホストには2種類しかいない。俺か俺以外かのローランド方式か。

 
色味の話で言うと、見え方なんてコンディションやオケージョンで全く違ってくるんですよ。同じ服着て同じお化粧したとしても、蛍光灯とハロゲンライトと自然光の下で見るのでは全く印象が違うから分類する意味がない。だから我々はどんな場所で着るのか?から逆算してアイテム選びをしているのですが、それは服を合わせたら瞬間にイメージ出来ることで、特別な理論は必要ない。ここはキッパリと言っときます。きっとお客さまも感覚的に「これ似合ってる」「似合ってない」と分かるはずです。

 
そして日本人は「あなたは○○タイプね」と言われると素直に属して忠実に守ってしまう傾向が強い。参考程度にするならいいのですが”私これ以外は着ません!!!”という壁を作ってしまう人が多いのです。これが大変もったいない。

 
もっともっと可能性があるはずなんです。
今日はしっくりこなかった色や形かも知れないけど、一週間後、一ヶ月後、一年後に着たら納得できるかも知れない。仕事やプライベートでの立場が変わったら、髪の色を変えたら、長さを変えたらしっくりくるかも知れない。それくらいデリケートであり、「気分」が大事でうつろいやすいものなんです、ファッションは。

 
だから、本来ファッションに携わる人たちはその可能性を広げてあげなければ。その時の気分やニーズに合ったものを好きに選べばいいんだよと伝えるべきです。それをあれはダメこれを着ろと狭めていくからファッションが窮屈になって面白くなくなっていくんですよ。その色やデザインが好きか似合うかは自分で着てみたらその場で分かるんだから。何事も多少は失敗しながら学んでいくもんです。あ、ちょっと熱くなりました。

 
例えば「あなたはTwitterだけやりなさい」「長文は向いてないからFacebookやnoteには手を出さない方がいいよ」と言われたらどうでしょう。最初はそうなんだ、と思うかも知れないけど実はあとの2つの方が向いていたとしたら?そしてそう指示した人は相手の可能性を潰してることにならない?「私はこう思うけど、実際に触ってみて考えてみて」がベターかなと。

 
結局、本人が自分で体験して合う合わないを決めるしかないんです。その人の「軸」はその人にしか見付けることはできないから。他人が出来るのは体験の場を提供することだけ。その人が色々と試行錯誤して辿り着いた結論なら、どんな結果でもそれでいいと思います。でも誰かに決められることではないでしょう。

 
あなたには無限の可能性が眠っている。なんて書くと変なセミナーに誘われたり高額セッションを勧められそうですが、もっとそういう部分にフォーカスしてあげた方がいい。実際に足が太くてスキニーデニムなんて履けないと思っていた僕が素敵なブランドに出会って、今ではスキニー以外履かなくなったなんてこともあります。

 
自分がまだ知らないだけで、あなたのコンプレックスや常識を覆してくれる人やモノは世の中に沢山ある。その選択肢を提示して助言をするまでがプロってもんでしょう。こちらで選別してあげようというのは越権行為だと、僕は考えます。

  
それでもまだ、カテゴリー分けされたいですか?必要がありますか?

 
そんなあなたの無限の可能性を引き出すセッション…なんてもんはやってませんのでご安心ください。今後もファッションひとすじに生きてまいります。永谷園か。

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