20240819 うかつな草野球

たまに芸人の人達なんかが草野球チームをつくって遊んでいたりすることがあるが、通っていた養成所にもご他聞に漏れず草野球チームがあって、主に夏の時期になるとぼちぼちと活動していた。

▼気がついたら先輩達が熱心に野球をしていて、近くにバッティングセンターもあったりしたので野球経験がまったくなかったもののとりあえず暇があればバッティングセンターへいってバットをブン回したりしていた。授業の合間、午前と午後の一時間の休憩でバッティングセンターにいって何十球か打ち込んで戻ってきたりしていた。子供のころから身に沁みついたドアスイングをきちんとしたインサイドアウトのスイングに治すのに20代もなかばで腐心していた。

▼田中のマー君が楽天で23連勝していたりした時分だったのでなんとなくみんな野球熱が高く、本業の演劇はひとまずおいて一生懸命野球をしていた。芸人でも役者でもタレントでも、暇を持て余すととりあえず野球をする、という気風はなんとなくまだそこにあったのだった。

▼夏にいろんな劇団が集まって開催される大会があって、男子は野球、女子はソフトボールで2日がかりで頂点を決める。高校野球経験者でガチガチに固めたチームもあったりするなかで私たちのチームは高校野球経験者がひとりか二人の、割とライトなラインナップで大会へと臨んだ。

▼東京の埋め立て地の方で行われた大会は晴れていて気持ちがよく、「◯◯劇団連盟野球大会」と書かれたのぼりがはためいていたりして結構大がかりだった。そうしたのぼりに「安保体制打破！」という文字もチラチラ見えたりして、ああ一応こうした劇団というのは思想的には左方面の人達なんだなということを再確認したりしていた。

▼結果としては初戦で経験者ばかりの強豪チームを相手に、内野がほとんど全員一塁にちゃんとした送球ができないという弱点を突かれ、エラーが重なりまくる格好で割とあっさり負けたものの、その日の打ち上げではなんだかみんな元気だった。打ち上げではしゃいで飲みすぎて、翌日の集合に遅刻した。二日目に女子は大会屈指のスラッガーを擁するチームにボコスコに打たれてコールド負けして、迂闊に野球に打ち興じていた私たちの夏がそっと終わった。

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「一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。
野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。」

一枚の舞台の床が、才能のゆりかごに。 野外で自由に演劇を上演できるようにするための所作台をつくりたい。 | MOTION GALLERY

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平泳ぎ本店／Hiraoyogi Co.　第8回公演
戸山公園野外演劇祭参加作品
『若き日の詩人たちの肖像』
2024年　5月17日（金）ー19日（日）
各日18時30分開演（17時45分受付開始・開場）
※雨天決行
於：戸山公園（箱根山地区）陸軍戸山学校軍楽隊　野外演奏場跡
https://g.co/kgs/Ksc4VNJ
【チケット】
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【公演詳細】

第8回公演　戸山公園野外演劇祭参加作品『若き日の詩人たちの肖像』公演情報　詳細版