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秋の夜長に読むサスペンス推理小説にオススメ!「ストーンサークルの殺人」”ワシントン・ポー”シリーズ、必読の理由

 「ストーンサークルの殺人」M W クレイヴン (著), 東野 さやか (翻訳)を読みました!めちゃくちゃ面白かった!文庫本としては600ページ近くあるのですが、とにかく昨日1日で500ページぐらいを一気読みしました。そのくらい読みやすく、終始物語に飽きることがありませんでした。秋の夜長に面白い推理小説を読みたいという方には、かなりおすすめです。この作品はシリーズ化されているということで、2~4作目も買って読みたいと思っています。

📖あらすじ📌
イギリス、カンブリア州のストーンサークルで次々と焼死体が発見された。マスコミに「イモレーション・マン」と名付けられた犯人は死体を猟奇的に損壊しており、三番目の被害者にはなぜか、不祥事を起こして停職中のNCA(国家犯罪対策庁)の警察官「ワシントン・ポー」の名前と「5」の字が刻み付けられていた。身に覚えのないポーは上司の判断で停職を解かれ、捜査に合流することに。そして新たな死体が発見され……英国推理作家協会賞最優秀長篇賞ゴールドダガー受賞作。

出版社説明文より

 この物語の面白かったところは、とにかく主人公ワシントン・ポーと名わき役ティリ―・ブラッドショーの組み合わせでした。主人公が巻き込まれ、そして解決しようとする連続殺人事件はとても猟奇的で恐ろしく描写されるので読んでいてしんどいのですが、並行して描かれるポーとティリ―が友人になっていく過程を描くエピソードが楽しかったり、なごんだり、共感したりと、物語にサスペンス推理小説とは別の側面を与えています。
 ポーはサスペンス推理小説や映画にありがちな、目的を達成するためには組織のルールを破ってしまう。けれども、優秀な男性。ティリ―は初めは自閉スペクトラム症(ASD)なのかな?と思わせる程に周囲の人たちと社会的に上手くやれず、世界のすべてが家と学校の教室だった世間知らずな大天才の女性。
 喧嘩しながら仲良くなるというパターンではなく、ポーによってティリ―は様々な捜査の経験をさせてもらえます。多くのこと学んでいくティリ―の成長にも、読み終わったときにとても感動に近いような満足感を覚えました。

 また、物語の途中から「犯人はこの人かな?」と分かってきます。けれどそのまま終わることはなく、本当に物語の最後の最後、その終わり方が予想外。読後感も良かったです。

 物語全体として、飽きるところがなく、終始スピード感がありました。かといって、ずっと恐怖や不安で緊張しっぱなしでもない。とてもハマる、読みだしたら止まらないエンタメ小説でした!


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