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【じーじは見た!】後編::令和4年版科学技術・イノベーション白書を見てみた⁉

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉

さて、このところ日本のイノベーション力が落ちてきているといったマスコミ報道が目立つようになってきました。

久しぶりに文部科学省のホームページにお邪魔して「令和4年版科学技術・イノベーション白書」を見てみました。

本編は後編です。前編から見ていただけると話が繋がります。
どうして日本の競争力が落ちてしまったのか?どうすれば復活できるのか?じーじなりに白書を読んで考えてみました。

✅原因はどれもこれも同じところにある⁉

多様性に不寛容な国「日本」それがじーじのnote投稿デビュー作「日米成長力格差」のテーマでした。

令和4年版科学技術・イノベーション白書
第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備
科学・工学分野に進学する女性の割合国際比較
(自然科学・数学・統計学)
令和4年版科学技術・イノベーション白書
第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備
科学・工学分野に進学する女性の割合国際比較
(工学・製造・建築)

日本の場合、終身雇用下で大企業に就職することがゴールになってしまっていて、大企業に入って「空気を読んで、上司に気に入られて」さえいれば、将来安泰と親からも空気を読む力が重要だと教えられてきました。

そして「就職に不利だから」という理由で女性が理系に進まないという選択を親が望んできた結果が、グラフのとおり「世界の異端児」なのです。

未だに高学歴を隠してママ友とのお付き合いをしている方がいるといったことが存在する、とても女性が活躍しやすい世の中とは言えません。

猛烈に働くサラリーマン(男性)と子育て・家事の専業主婦(女性)という家庭内役割分担が本音のところでは「悪い訳じゃない」と思っている昭和人男性が過去の成功体験を振りかざして上から目線で若者に説教をしているようでは、日本の未来は暗いのです。

親の世代への再教育も含めて「教育」を今こそ変えなくてはいけません。
今変えれば、20年後の日本の復活はあるかもしれません。

日本は、世界の中でも理工系に進学する女性の割合が低くなっています。東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の横山広美教授を中心とするJST-RISTEX科学技術イノベーション政策のための科学研究開発プログラム「多様なイノベーションを支える女子生徒数物系進学要因分析」プロジェクトでは、この要因を社会の女性規範等から解明するための研究を行っています。
本研究にて、日本には、数学や物理学が男性向きというイメージが色濃く存在し、それは、卒業後の就職に対するイメージや、数学は男性の方ができるといった先入観(数学ステレオタイプ)に加え、男性・女性はこうあるべきという性役割についての社会風土が、女性の進路選択に影響を与えていることが分かりました。
◆みんなの意識~女子は看護学?男子は機械工学?~
理工系を含む18分野について、一般男女を対象に性別による向き不向きのイメージを調べたところ、以下図のとおり、看護学、薬学、音楽、美術などは女性向き、機械工学、医学、数学、物理学などは男性向きというイメージが強いことが分かりました。

令和4年版科学技術・イノベーション白書
「第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備」より引用

令和4年版科学技術・イノベーション白書
「第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備」より引用

✅日本人が最も苦手な考え方⁉

「こうあらねばならない」という男女の規範のようなものがあり、建前では「ダイバーシティ」と言っておきながら、家庭を顧みずに夜遅くまで会社のために残業する男性をよしとする風潮が残っていて、共働きであっても子育ての負担は女性に集中しています。

令和4年版科学技術・イノベーション白書
「第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備」より引用
日本の女性研究者の割合は諸外国と比較して17.5%(2021年)と低い現状となっています。その状況を打開しようと、女性研究者が活躍できる研究環境の整備が様々なところで進められています。 科学技術振興機構では2019年度より「輝く女性研究者賞(ジュン アシダ賞)」を創設しました。これは、女性研究者の活躍推進の一環として、持続的な社会と未来に貢献する優れた研究等を行っている女性研究者及びその活躍を推進している機関を表彰する制度です。
本賞は、デザイナーの故芦田淳氏が設立した基金である芦田基金の協力によるもので、賞の名前の由来にもなっています。本コラムでは直近の受賞者2名の研究 及び受賞理由を紹介するとともに、受賞者が研究者を志すきっかけ等を伺いました。
令和4年版科学技術・イノベーション白書
「第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備」より引用
(佐々田槙子博士)
令和4年版科学技術・イノベーション白書
「第3章 研究力を支える人材育成・研究環境整備」より引用
(坂井南美博士)

本気で考えましょう! 女性活躍社会を⁉
そのためには、男性が働いて、女性が育児という役割分担では駄目なのです。

✅どうすればいいのか?

「明日はいよいよ娘の結婚式か、妻が立派に育てあげてくれた。」で始まるネット広告を聞いていて、これが結婚する子供をもつ親の世代(アラフィフ・アラカン)の「男親」の典型的な考え方なのだろうなと思います。

じーじのようなアラカン世代は、アラフィフ以上に性根のところで役割分担を容認してきた世代です。

会社の役員は世代的に言えばアラフィフ以上の世代でしょう。「ダイバーシティが大事」と言っていたとしても、それこそ会社の中で空気を読んで出世の最高峰に登りつめてきた人達ですから「建て前上手」かもしれません。

「明日はいよいよ娘の結婚式か、妻が立派に育てあげてくれた。これからは妻に頭があがらないな。」と家庭ではダイバーシティ経験がない方々が経営しているのです。

時の流れを待っていたら日本の経営者に多様性が馴染むのはZ世代が役員になる時代まで待たなくてはなりません。そこがスタートでは?そんな余裕があるのかな?

じーじは、今からの政策は本気で「子育て支援(男性の育児参画)」「教育の変革」に予算を集中すべきだと思うのです。

そのためには法律を変えていかなくてはなりません。

美しき中小企業精神(従業員は安い給料で会社のために一生懸命に働く)をもてはやすのもやめましょう。

従業員が10名の会社で男性育児休暇なんてのは、代替要員もいないのにきれいごとではないのでしょうか?

きれいごとでは子育て支援なんてできません。

日本の労働者の7割が中小企業で働いていて、最大限オーナーの取り分が上がるように決算して税金払いをケチる赤字決算の企業が7割というのが日本の現実です。

赤字が正解の中小企業経営を変えていきましょう。中小企業の合併を促す、中小企業基本法の改定をやりましょう。

そして本当に世界的な技術を持つ中小企業やスタートアップ支援という形で新たな中小企業支援の強化をしていきましょう。

農業の若き働き手支援も早くしないともはや手遅れ感があります。

入試改革もやりましょう。

暗記の必要がない「スマホ持ち込み可」の大学入試、中学・高校は偏差値不要な最寄りの学区入学、教育委員会の情報開示、素人じーじでもいくらでもアイディアが出てきます。

官僚さんは、分かっているのです。どうすればいいのかを?

政治の不作為が、分かっている解決策に手をつけさせずに今日の日本にしてしまっただけなのです。

しかし、もう前例を踏襲するだけの不作為を許している時間はありません。

強い円で割り算をした一人当りGDP(ドル換算)は、もはや世界の上位だった時代には戻りません。今の円安下では一人当りGDP(ドル換算)は更に下がっていくだけです。

不作為を続ければ、競争力を反映して貧しい国へと衰退途上国まっしぐらとなり、海外旅行にも昔のように気軽にはいけなくなるでしょう。

やっぱり最後はこの決め台詞です。
頑張れZ世代!

☆☆☆
(感謝)

▼きしゃこく先生のしゃかせん「毎日お昼」でじーじの記事を紹介いただきました。きしゃこく先生、どうもありがとうございます。日本のイノベーション力は、昨日、今日で衰えたのではなく、四半世紀の無作為が招いた悲劇です。これからも「教育」をテーマにした投稿を続けていきます。

【じーじは見た!】前編:令和4年版科学技術・イノベーション白書を見てみた⁉

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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