【note川柳】#52:お題は「G7」(256~260)
心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️
さて、今回のお題は「G7」です。
先進7か国と言われた時代はとうに過ぎ去り、中国の台頭、これからはグローバルサウスが経済の伸びしろと言われる中で影が薄くなっていく日本。
G7の首脳会議が最初に開催されたのは1975年、戦後復興を遂げて世界第2位の経済大国となった日本を加えて第1回G7会合(最初はカナダを抜いたG6)がパリ郊外のランブイエ城で開催されました。
その時の出席者は、日本(三木首相)、米(フォード大統領)、英(ウィルソン首相)、仏(ジスカールデスタン大統領:議長国)、西独(シュミット首相)、伊(モーロ首相)、加(不参加)のG6でスタート。
完全に東西冷戦下の西側先進国会議であり、話題の中心は経済でした。最初の会合はオイルショック後の結束だったと思います。
日本が抜けて米英仏独伊加の6ヵ国だったら欧米先進国会議となってしまいます。
1975年時点で日本の経済力は、欧米先進国が無視できない規模になっていた訳で、日本を入れることでアジアの代表的な役割を日本に与えることができバランスを取ったのではないでしょうか?
G7の中でアジアの代表としての矜持が今の日本にあるのでしょうか?
その存在感が薄らいだ時、G7メンバーから外されるのでは?と今の状況を川柳で憂いてみました。
ちなみに今年のG7は、日(岸田首相)、米(バイデン大統領)、英(スナク首相)、仏(マクロン大統領)、独(ショルツ首相)、伊(メローニ首相)、加(トルドー首相)の顔ぶれでした。
米英加仏独伊日7か国
G7は、Group of Sevenと呼ばれるヨーロッパ4カ国(英仏独伊)と北米2ヵ国(米加)にアジア1カ国(日本)の7か国にEUが参加する枠組みです。
<べい・えい・か、ふつ・どく・い・にち、ななかこく>
G7で日本が議長国だったことが7回あります。
1979年(東京サミット):大平首相
オイルショック(石油問題)が主テーマとなりました。
1986年(東京サミット):中曽根首相
世界経済好調を背景に雰囲気の良いG7、ガット新ラウンドなどが話題に。
1993年(東京サミット):宮沢首相
ベルリンの壁崩壊、ソ連解体という冷戦後をテーマにロシア支援や途上国問題が主なテーマでした。
2000年(九州・沖縄サミット):森首相
Who are you捏造報道がありました。
小渕首相で臨むはずだった沖縄サミットでしたが、脳梗塞に倒れ、森さんが後継首相として議長国のホスト役を務めました。
IT(アイティー)をイットと読み、IT音痴や英語音痴なサメの脳みそと揶揄された首相でしたが、クリントン大統領に「How are you」と挨拶すべきところをWho are you?と言ったというデマ報道が話題になるサミットになりました。
2008年(北海道洞爺湖サミット):福田首相
ロシアを加えたG8でした。隔世の感ですね。
2016年(伊勢志摩サミット):安部首相
2000年の沖縄から地方都市での開催が続いています。
2023年(広島サミット):岸田首相
ゼレンスキーさんのお陰で、議長国としての存在感を発揮できました。
支持率も上がって解散のチャンスがやってきたのですが、残念ながら追い風を活かせませんでした。
G7アジア代表韓国へ
G7の中に日本を加えてもらったのは、戦後の経済復興が目覚ましく世界第2位の経済大国になったからでした。
ヨーロッパ(英仏独伊)と北米(米英)、東西冷戦下の西側にとってアジアの砦として日本は重要だったのです。
第1回G7会合から半世紀、世界の情勢は大きく変化し、中国の台頭によって日本の存在感が薄くなってきました。
何と言っても日本は昔から「政治は三流でも経済は一流」と言われてきましたが、今や一人当りGDPでは、G7最低に落ちぶれてしまい、経済も三流に近づいています。
2022年のIMF統計によれば、イタリアにも抜かれて最下位ですよ。
米 76,348ドル/人
加 55,085ドル
独 48,636ドル
英 45,295ドル
仏 42,404ドル
伊 34,113ドル
日 33,822ドル
バブル崩壊前の1988年には一人当りGDPでも世界第2位だったことから考えると残念ですよね。
1945年第2次世界大戦終戦。その敗戦からよみがえった日本が80年代までは戦後の優等生だったとすると、1997年アジア通貨危機後にIMFに助けてもらった韓国のその後は90年代以降の優等生かもしれませんよ。
G7EU加え官僚化
G7の構成国は、英国がEUを離脱したとは言っても仏独伊にEU代表も出席しており、英国を加えると完全に多数決ではヨーロッパ主導です。
米国は、デファクトスタンダードの国、アメリカンドリームという言葉に現れているように、イノベーションに寛容で、想定外なことは最初は見守って、問題が露呈するまでは、企業に伸び伸びとやらせる国です。
一方ヨーロッパは、エリート官僚がルールを創り、そのルールに従って想定外を想定通りにもっていこうとするデジュール・スタンダードの国です。
日本は、どうかというと、米国の腰ぎんちゃくではあっても、八方美人でEU側にもすり寄ったりしながら、どっちつかずの国と言えますかね?
そうなると数の上でEU主導のG7は、今後ともデジュールスタンダードを優先してルール形成に存在感を発揮していくのでしょう。
存在の意義は共同声明や
ルール形成に存在感を示してきたG7にとって、開催地を冠した共同声明(コミュニケ)は、その後の世界の方向性を決める影響力をもってきました。
政治宣言や経済宣言、コミュニケの形での共同声明を発表して、その後の世界に影響を与えてきました。
1985年 第二次大戦終戦40周年に際しての政治宣言
※プラザ合意の年のサミットでは戦後40年を記念した政治宣言が出され、全人類の平和とより良い未来を望むと宣言しました。
1992年 ミュンヘン宣言
※東西冷戦後の新しいパートナーシップの形成に言及しています。
1997年 7か国共同宣言
※共同宣言の中で「ウクライナ支援」に言及しており、G7でウクライナ経済活性化支援やチェルノブイリ原発の原子炉残骸を覆う石棺化支援に言及しています。
今回の岸田さんも「広島ビジョン」を宣言し、「広島AIプロセス」という各国の担当閣僚による枠組みが立ちあがりました。さて、将来どう評価されますやら。
ルールとは時代の先を読む力
今、日本は温室効果ガス(GHG)の削減というパリ協定での取り決めに自らコミットメントした2030年には2013年比で46%削減という目標を達成するための政策を総動員して公約達成に努力をしています。
2011年3月11日未曽有の災害となった東日本大震災は、福島第一原発事故という大問題を引き起こし、その後、全ての原発を止めた影響で一時的には計画停電を余儀なくされました。
しかし、日本の底力で何とか原発なしでも電力供給を回復して経済が回りだしたのは、役割を終えていた石炭や重油ボイラーの再稼働のお陰でした。
その後は、原発の安全神話を捨てて、原子力規制委員会による安全審査が砦となって原発の安全性が審査されてきました。
その間、FIT制度などで再エネに向かない国土でも太陽光パネルを平地には先進国でもトップクラスの比率で設置してきましたが、送配電ルールの規制緩和に切り込まず、九州など太陽光発電の余剰がでるほどの再エネメッカでは再エネ電力を系統に流せずに出力調整させられるという既存の10大電力保護策を続けてきました。
また、原発をどうするのかの決断先送りも禍して、国際ルールで求められている「石炭ボイラーを早く停止しろ」の要求には対応できませんでした。
もっと早くに送電網の改善や蓄電、水素の本格活用を考えたインフラ整備をやり、原発の方針も示せば良かったのですが、それを国民に説明して納得してもらうのは結構骨がおれることなので、そんなことよりも「目先の選挙に勝つ」ために課題先送りをしてきた訳です。
ところが、世界のルールは待ったなしで日本にも課されます。
今になって「えらいこっちゃ」「自動車産業がこけたら日本はもたないぞ」と大慌てで原発依存宣言や水素戦略仕切り直しです。
日本の官僚さんや企業経営者、更に言うなら、政治家は国際社会における「ルール形成」の重要性をなめていたのかもしれませんね。
頑張れZ世代!
☆☆☆
(感謝)
▼月曜日にトロフィーとおめでとうございます!通知をいただきました。これも皆さんのスキ応援のお陰です。どうもありがとうございます。
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