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四季の移り変わりを肌で感じる子どもたち

 ひの社会教育センターの活動のひとつに今年で11年目を迎える「森のようちえんコッコロ&森の冒険学校ぼびっと」という活動があります。4歳児~小学校2年生までの子どもたちが晴れの日も雨の日も雪の日も森で遊びます。
 スタッフが森の中にいつも持っていくのはのこぎりとロープ。それ以外は森にあるものとその日に集まった子どもとスタッフの創造力で遊びます。

 今日はその活動の中での3月と6月に起きたお話です。

 普段は4つの公園を巡っているので4ヶ月に1度しか同じ公園へは出掛けないのですが、新型コロナウイルスの影響により3月と6月に、時期が空いてしまったものの2回連続同じ森へ出掛けました。

 この森のとっても面白いところが、季節によって遊び場が変わること。広大なフィールドの中から遊ぶ場所を季節によって選んで遊んでいます。
 普段はスタッフが「今日はここで遊ぼう」と先導していくことが多いのですが、6月の活動では子どもたちから「泥遊びをやりたいから沼地へ行く!」と張り切っている様子。スタッフはもう沼地はなく遊べなくなっていることを知っていましたが、あえて子どもたちを沼地があるところにつれて行ってみました。

↓以下冬の様子

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↓夏の様子。
画角が若干異なりますが、草が生い茂り、入ることをためらうほどまで成長してしまいす。

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 子どもたちの想像の中では冬の写真が広がっていますが、実際に自分でみた公園の風景は上の写真。驚きが隠せない様子がありました。

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 「草が伸びてる」「あの下が沼だよね」「これじゃあ遊べないじゃん」と口々に声をあげていました。状況が飲み込めない子には理解できた子が伝えてあげている場面もありました。

 わざわざ立ち寄らなければ気が付かなかったこと。しかし子どもたちが自分たちで気が付き知れたこと。それは草木の成長。新型コロナウイルス感染拡大によりずっと家にいた時にでも、森はたしかに季節が進んでいたのです。「また冬になったら遊べるよね?」そうスタッフに問いかける子どももいました。


 森のようちえん・冒険学校の運営目標のひとつに「自然に親しむ心を養う」というものがあります。
 これは子どもたちに「設定された環境ではないところで、植物や昆虫、四季・風・香りといった気候を感じ取ってもらいたい」という想いから作られた目標です。「季節」という目で直接みえないものを肌で感じる、また子どもたちが自分の目や体験の想起から感じられるということは自然の中で活動する良さであるのではないかと私たちは考えています。
 今回1コマは活動目標が具現化された場面でもありました。

 自然の中に身をおいて育った方からするときっと当たり前のこと。しかし都心部に住んでいたり、季節のめぐりに思いを馳せないと気が付かないことでもあります。

 自然は私たちにその場所にあった楽しみ方を教えてくれます。季節・天気・その日の様子。森は1回たりとも同じことはありません。きっとこれからの人生の中でもそれは一緒。子どもたちに少しでも自然の中で過ごす心地よさ、様々な事象に目を向けられる観察眼をこれからも育んでいければと思います。

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