【コインランドリー】1. 回る。 -全3編-
今日は4限の講義が急になくなり、僕はいつもより早く大学を出た。
最寄り駅に降り、見慣れた街を歩く。
ちょうど下校の時間なのか、いつもはあまり見ない小学生たちがきゃあきゃあと騒ぎながら縦横無尽に道を歩いている。
元気なのはいいがちょっと邪魔だななんて思って僕は脇道に入り、住宅街の静かな道の方を選んで歩いた。
道の先には一人、とぼとぼ歩くひょろっとした小学生がいたが、うるさくないのでまぁいいだろう。時々立ち止まったり、しゃがんで何かを見ているその少年を、僕はすたすたと追い越そうと