21【不思議】

特に何もないのに
職場に行くのが憂鬱な日が稀にある
そんな日だった。

突然後ろから突風が吹き
私の重い足はみるみる前へ進んでゆく

「おぉー」とひとり声を上げ風と戯れ
風が止むと何故か憂鬱が消えていた

風が私の背中を押して
憂鬱だけを攫っていってくれたのだ。
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