妙齢のひとりごと(重力を恨む日々にさよならできる日はくるのだろうか)

鏡を見ながら「ほうれい線が」「口元のたるみが」などとため息をつくことが増えてきた。自分をできるだけ直視しないようにするためにメイクする時は部屋をすこし暗めに設定する。この年齢でいることに不満はない。この先のことがどうしようもなく不安だしあの時に違う選択をしていたらと思うことはあるが、若い頃に戻りたいわけではない。

しかし、お肌は別である。

ここのところ「重力」を毎日のように恨んでいる。理科の授業で教わったと思うが「重力」とは地球の引力と自転によっておこる力をあわせた力のこと。簡単に言えば地面に引き寄せられる力のことだが、ある程度の年齢になるとその「重力」によって毛穴が下に広がるという恐ろしい現実が起きるというのだ。

これが「たるみ」の正体らしい。

その「重力」に逆らうための努力をしなければと思いながらも逆立ちをするほどの気力と体力はない。日々EMSなどの美容器具で顔を撫で、リファなどのコロコロでマッサージをし、人には絶対に見せられないような変顔をしながら顔ヨガをしているものの、それだけではどうしようもなく化粧品に頼らざるを得ない。

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化粧品はアンチエイジングを目的としたものを選ぶ。「ハリ」「シワが目立たなくなる」「リフトアップ」という言葉を見ると全て試してみたくなる。肌に合うものというのは最低条件であるが、それ以外にはパッケージや色や香りが好みのものを選んでいる。

美容雑誌で研究をする。かつての雑誌は30歳くらいまでをターゲットとしたものが多かったが、生活様式が変わってきた今は私の年齢にあった雑誌が増えている。ただ、その中で紹介されているものはどちらかといえば少し値が張るものが多い。憧れの「クレ・ド・ポー ボーテ」のシナクティフクレームnが40gでなんと132,000円(税込)。4桁以上の数字は一十百千万と桁を数えないと理解できない私にとっては、この132,000円という値段は驚きしかない。きっと美しくなる成分が多く使われておりこれを使ったらもしかしたら北川景子(敬称略)になれるかもしれないと妄想はするものの、私にとってはあまりにも非現実的な金額である。このように最近では40代以上向けの化粧品が主流なのではというくらい多くの選択肢がある。まあお金を出してでも美しくありたいと思うのがそのくらいの年齢なのかもしれないが、私個人的には出費を抑えたいと思う。

そして時々美容外科のサイトを見る。ヒアルロン酸注射、見えない糸でのリフトアップなど気になるワードが並んでいる。これを行ったら北川景子(敬称略)になれるのではと妄想する。しかし美容手術については料金の高さと勇気がないためにどうしても踏み切れない。

ダイエットを開始して約半年。もともとは昨年の人間ドックの結果があまりよくなかったことから始めたが、ダイエット後の今年の人間ドックの結果を見ると血圧と中性脂肪の値は改善したが悪玉コレステロールの値が昨年同様に基準値を超えていた。ご飯の代わりにチョコレートを食べているのがやはり原因なのかもしれない。今さらであるが、適度な運動と食生活をきちんと見直さないとダメなのだろうと思った。

ダイエットしたことで同僚から「ストレス溜まってるの?。具合大丈夫?」と言われることがある。それほど急激に体重を落としたわけではないが、この年齢だからなのか肉体・心労的心配をされる。「ダイエットしているんです」というと「なにかを目指しているの?」と質問される。もともと目指していたのは人間ドックの数値が正常値になることだったが、ダイエットにより体型が変わると美しくなることにチャレンジしたくなる。目指すは、

北川景子(敬称略)

言うのはタダなので言ってしまった。あまりにも私と違いすぎておこがましいが、彼女のような凛とした女性に憧れる。


いつまでも美しくいたいという思いや健康で過ごすことは、外見だけでなくこの先の人生を前向きに考えることができるのかもしれない。そんなことを思いながらも「重力」との戦いは一生続くのだろうと思うとため息がでる。


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竹野まい香さん(まいたけさん)の #コスメ日記 に参加しました。久しぶりのコスメ日記です。