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誰から学ぶか→師匠はひとり:店を始めたい人へのメッセージその8後編

プロを目指すに当たり、多くのことを学ぶ必要があります。
「学び方」を大きくふたつに分けると

前編:1.何を使って学ぶか=独学編
書籍かインターネットか
後編:2.誰から学ぶか=通学編

というわけで今回は後編:2.誰から学ぶか=通学編です。

最初に申し上げます。

師匠はひとり

付記:師匠とは著書も含みます。直接教えを請うことはできなくとも、著書から学ぶことはできます。

珈琲に強く惹かれてインターネット、カタログ、書籍、カフェ・珈琲屋巡り、セミナー、コーヒーイベントなど、様々な方法で情報収集をして、し過ぎて頭の中がカオスになっている人をたくさんお見かけします。

アマチュアのうちはそれでいいと思います。

珈琲を自由に楽しんでください。
思う存分珈琲沼にはまって下さい。
アマチュアの特権です。

しかし、「珈琲屋になりたい」つまりプロになりたい、と決意したら珈琲沼からは抜け出した方が良いと思います。

なぜなら、店には、店主の信念により形成された独自の「テーマ」が必要です。そしてそのテーマを具現化するための「一貫性のある型」が必要だからです。
「あれもこれも」は「どれもこれも」と同義です。

「一貫性」がない店に魅力はありません。そして必ず迷走します。

だから師が幾人もいては具合が悪いのです。

師を徹底的に信じ、模倣し、「型」を完璧に身につける。

そうすることで、店主の心に確固とした価値基準(=物差し)が形成されます。これが何より大切です。

こうなればもう、いろいろなものを見ても触れても大丈夫、迷うことはありません。

やがてその型を超え、いつか師を超える。

守破離」です。

芸事、○○道共通の普遍的な思想です。

そして守破離の「守」が最も大切です。「守」が完成しなければ、次に続く「破」も「離」もないからです。

使い古された言葉ですが、

「型があるから型破り、型が無ければ形無し」
ウィキペディア「守破離」より抜粋

だから独学はお勧めしません。


では師にふさわしい人物とは?

それはそれぞれに決めることですが、私の場合、以下の2点を重視しました。

①その道で長く活躍している人物
有名であっても無名であっても、その道で長く活躍するには理由があります。

②そして尊敬できる人
これはとても大切なことですがあえて2番目に持ってきました。
なぜなら、「尊敬」は行き過ぎてしまうと「盲信」になります。その人の言うことはすべて正しいことと盲目的に信じるようになってしまいます。

こうなると正しい判断ができなくなってしまうからです。

これは大変危険なことです。

まとめると
・確固とした価値基準(=物差し)をもつこと、これが何より大切です。
 だから師匠はひとり
 だから独学はお勧めしません
 
 



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