【広告から考察】飲料水市場の戦略!
こんにちは!デザイナーのスナベです。
停滞期デザイナーのスランプ脱出計画!第6回目のデザインレポートです。
今回は電通さんとHandさんが制作した「世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する」大塚製薬さんの「飲んでカラダをバリアする。」ボディメンテのデザインで思考を深めて行きたいと思います。
ちなみにHandさんは電通出身のADさんが設立されています。退社後も出身の会社とお仕事するって仲いいんだな、と思いますね。
(0)スポーツドリンク市場
こちらは類似商品の大塚製薬さんのポカリ広告です。
こちらも類似商品の「未来を塗り替えろ。」コカ・コーラボトラーズのアクエリアスです。
デザインや広告を分析する上で類似商品などと見比べると深く思考をすることができます。また、製品のキャッチコピーや企業理念まで下がっていくとヒントを思考のヒントを得ることができます。
私は、飽和状態に見えるスポーツドリンク市場にまた大塚製薬がスポーツドリンクを作ったのか?と考えたのですが
これは大塚製薬さんが学生のイメージが強いスポーツドリンク市場に社会人の需要を想定し新商品を開発したのです。
、、、と思ったのですが大塚製薬さんの統合報告書2019には「激しいトレーニングによってリスクにさらされやすいアスリートの体調管理に着目し開発した...」と記載されていたので、社会人のターゲティングを考えたのは広告を制作した電通さんと考えられます。
激しいトレーニングでリスクにさらされるような人物たちはトップ層のアスリートなので市場は狭いでしょう。また、電車やテレビに扱われる広告にそのようなターゲティングは適していないしスポーツドリンクは類似商品たくさんあるし、と考えを巡らせた先に社会人の市場を電通が想定したのでしょう。
(1)デザインの目的
こちらは日々ストレスにさらされる社会人に向けて体調の重要性を意識させこの商品をアピールすることを目的とした広告です。
社会人に向けた広告なので宮沢氷魚さんがスーツを着ています。
(2)レイアウト
こちらのレイアウトは若干前回のルミネのメリーグッジョブと似ています。
人の顔がメインで情報が下部に配置されているデザイン。
少ない情報量で分かりやすいので電車やテレビ、街で遠くから見たときもこのレイアウトの方がいいのでしょう。
今回のデザインは背景にイメージカラーの黄緑が用いられていて写真の上から文字と文字枠が覆い被さっています。
こちらは文字を強調することが目的になっているあしらいで、分かりやすく、いち早く情報を伝えたい時に用いられる手法です。
「努力か、才能か、いや体調だ。」というコピーをうまく強調できています。
(3)配色
配色は黄緑×黒となっています。
緑のカラーイメージは
自然・バランス・調和・環境・健康・粘り強い・平穏・幸福、となっています。
ポカリ・アクエリなどの青のカラーイメージは
品位・プロフェッショナル・成功・忠義・冷静・権威などがあり
単純に他のスポーツドリンクとイメージが被らないようにという事もあると思いますが青よりも平穏なイメージを与えるでしょう。
(4)フォント
フォントはゴシック体で遠くからでもよく見えるようなフォントとなっており、駅や町なかでの広告に最適です。
また若干斜めになっていて、文字枠の長方形も斜めになっています。
これはスピード感や躍動感を表現するのに最適な技法で今回は忙しい社会人をイメージさせるのに使われています。
フォントはどの種類を選ぶかばかり考えがちですが、文字に斜め加工や反転の加工をすることで表現の幅が広がります。このことを覚えておくだけでも他のデザイナーに差を付けられるので覚えておきましょう。
今回はただの趣味分析が大塚製薬の統合報告書2019にたどり着き、広告と見比べて電通さんのマーケティング戦略に驚きました。
今まで気にしてこなかった被写体の衣装がこんなにも鍵を握っているとは思いませんでした。
気づきが多いデザインレポートまた続けて行きたいと思います。
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