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新設コースでClimateChangeを学ぶ|コース紹介【イギリス大学院・社会人留学#5】

こんにちは!Hinaです。

新卒入社で社会人を1年半経験したのちに、2023年9月からリーズ大学のFaculty of Environmentで気候変動を学んでいます。

今回は、私の通うリーズ大学大学院の新設コース「MSc Climate Futures: Science, Society and Politics」の概要をご紹介。

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【ポイント】
- 2023年9月開始の新設コース
- 理系・文系それぞれの分野の研究者の講義を受けられるので、より多面的に気候変動について学べる
- 従来の修士論文とは異なる、卒業プロジェクトを導入
- 1週間のウェールズ滞在など、フィールドワークがある

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【Module:モジュール】

まずは、モジュール(どんな授業を受けるか)の紹介。
Semester1と2でそれぞれ下記のような内容になっています。

◆Semester 1(9月〜 1月)
- Physical climate change, impacts and mitigation
   (物理的な気候変動、影響、緩和策)
- Social and Political Dimensions of the Climate Challenge
   (気候変動問題の社会的・政治的側面)
- Engaging with Climate Change: Capstone Project
   (気候変動への取り組み: キャップストーン・プロジェクト)

◆Semester 2(1月〜6月)
- Engaging with Climate Change: Capstone Project
- 下記のうち、2つのモジュールを選択
 - Climate and Development(気候と開発)
 - Climate Justice(気候正義)
 - Climate Security(気候セキュリティ)
 - Climate Risk(気候リスク)

Seminar1は、natural scienceとsocial science両側面から気候変動について学ぶとともに、capstone project(卒業プロジェクト)に取り組み始める導入期間、Seminar2は、より細分化された選択科目の中から自分の卒業プロジェクトのテーマや興味関心に合わせて、より詳細に学ぶ期間となっています。

次に、Semester1の授業について紹介します。

【Physical climate change, impacts and mitigation】

直訳すると、「物理的な気候変動、影響、緩和策」ですが、natural science寄りの授業になります。気候をどのように計測するか、どのように観察し分析するかなどに主眼を置いています。
英国気候変動委員会 の議長を務めるProfessor Piers Forsterらから、講義を受けることができます。

▼テキスト:『Introduction to Modern Climate Change』

【Social and Political Dimensions of the Climate Challenge】

 直訳すると、「気候変動問題の社会的・政治的側面」。こちらは、social science寄りの授業になります。様々な社会において、気候変動がどのように捉えられているかなどについて学んでいます。

▼テキスト:『Climate Change』

【Capstone Project】

従来の修士論文を最終成果物とする枠組みを取り払い、「Capstone Project」で補うという新たな取り組みです。これまでの修士論文は、卒業するために書くものの、卒業後のキャリアに直結するものが少なかったため、様々な研究機関や団体とより実践的に連携しながら、研究をするというものです。ウェールズのCentre for Alternative Technologyに1週間滞在し、クラスでフィールドワークをする機会もあります。

「海面上昇」「COP」「認証制度」「災害リスク」「健康被害」などなど、気候関連の13のテーマの中から、一つについて研究をし、最終的には個人のアウトプットとグループのポスタープレゼンテーションを行います。
各テーマごとに2名の教授(natural scienceとsocial scienceそれぞれ1名ずつ)がメンターとして付き、研究の壁打ちを行う手厚いサポート体制。

【Time Table:時間割】

本コースの場合、週によって授業の時間が不定期なのですが、大体毎週8コマ前後、授業があります。(コースによってコマ数は異なりますが、かなり多い方のようです)

一例として、ある1週間のスケジュールを載せておきました。

赤:授業(【L】=Lecture, 【S】=Seminar, 【P】=Practical)、黄:私用

Lecture:教授が全生徒に対してレクチャーをするクラス
Seminar:少人数でディスカッションをするクラス
Workshop:少人数でより実践的なスキルを身につけるためのクラス

様々な授業スタイルがありますが、基本的には各モジュール、まずはLectureがあり、Seminarを週の後半などで行うイメージです。

Fieldworkに向けたWorkshopの様子

【クラスメイトの国籍・年齢・経歴】

40人強のクラスのうち、日本人は私だけ。中国人が半数、イギリス人が10人弱います。そのほか、シンガポール、インドネシア、ラトビア、ケニア、プエルトリコ、インドなどなど。

年齢は、比較的若めで、平均年齢は20代半ばくらい。
大学を卒業してそのまま来た人もいれば、30代半ばの人もいます。

政府機関で数年働いていた人や、PMを数年やっていた人など、職歴のあるメンバーの背景も様々です。

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ということで、今回は私の通うリーズ大学大学院の新設コース「MSc Climate Futures: Science, Society and Politics」の概要をご紹介しました。新設コースということもあり、教授たちも手探りな部分もありますが、気候変動にアクションを起こしたい若者を育てたいという熱意は強く感じます。

リーディングの課題が山のように出ますが、どんなバックグラウンドの生徒も置いて行かないように配慮されているので、なんとかついて行けるように頑張ってます!ぜひ参考になれば嬉しいです!

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