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ラクとシアワセは同時にやって来ない

フリーライター&イラストレーターの陽菜ひなひよ子です。

突然ですが、あなたは会社員ですか?今の会社が好きですか?

以下の猫山課長さんの記事を読むと、多くの日本人は自社への愛着が少なく、かといって転職や独立をもくろむわけでもなく、それ以前に向上心もあんまりないぞ、ということが浮かび上がって来ます。

データ:経済産業省の「未来人材ビジョン」より


日本人は20人に約1人しか自社への愛着を持っていない


この記事を読んで、実はわたし、驚いたんですね。日本人は愛社心のカタマリなんだと思っていたので。

でも自分のことを思い返せば、会社員時代、自社への愛着などゼロどころかマイナスでした。

そういえば半年ほど前に、とあるスタートアップ企業を取材したんです。

この企業スタメンが開発したアプリ「TUNAG」は、「社員の自社へのエンゲージメント(愛着)をあげることで、社員の行動を変える」ことを目的としています。

このアプリ、非常に評価が高いそうで、取材時は「なるほど、いろんなニーズがあるんだな」と思いながら伺いました。今回の調査の日本人の自社へのエンゲージメントの低さを見れば、上げることは企業にとって急務だと言えるわけですね。


お見合いで自社の男性と結婚した友人T


エンゲージメントが高いといえば思い出すのが、友人のTちゃんとC社の関係。

Tちゃんは新卒でC社に入社しました。数年後、偶然にも同じC社の男性とお見合いをして結婚。わたしも出席した結婚式では「なんと2人は社内ではまだ会ったことがない」といった大企業ならではのエピソードも飛び出しました。

伝わってきたのは、式場にいる誰もが自社であるC社を愛していること。

C社はかなり激務で、出産後も残業もこなしてバリバリ働き続けたTちゃんは、勤続20年を期に退職しました。

その後わたしはC社でレギュラーの仕事をすることに。それを伝えると、Tちゃんからは第一声「C社の仕事を受けてくれてありがとう」でした。

すでに辞めていても、彼女にとっては永遠に「愛する自社」なのだなぁ、とじんわり。

そして、勤めていた会社には一ミリも愛着のなかったわたしが、C社の仕事には並々ならぬ愛着を持っているのです。これもまた不思議。


自社大好き青年がキャリアチェンジした切実な理由


エンゲージメントが高いというとカッコいいですが、単純に「会社大好き人間」だったのが、わたしのオットで現在はフリーカメラマンの宮田雄平(上のスタメンさんの記事は宮田が撮影)

40年近いわたしの半生で、こんなに自社が好きという人にはじめて出会いました。しかし、彼の会社は限りなくブラック企業に近く、彼は大好きな会社のために頑張りすぎて、持病を悪化させてしまいます。

週イチで寝込むようになり、いよいよ、会社を辞めてキャリアチェンジを図るしかない、というとき。

彼を、我が家を助けたのは、彼の「写真への情熱」でした。

彼は月に一日しか休日がないような激務の中でも、時間をつくって写真を撮り続けたのです。そのお陰で、今の仕事ができています。


ラクをして生きていきたい人へ


猫山課長さんの記事によれば、日本人会社員の約半数は、余暇にまったく勉強をしないそうです。これはもしかすると日本人が怠慢なわけではなく、普段の仕事が激務過ぎて、余力が残っていないだけなのでは?とも感じます。

働き方改革で余暇が増えれば、日本人の意識も変わってくるのではないでしょうか。会社への愛着が高まる人も増えるでしょうし、逆にスキルアップして転職や起業を目指す人も増えるかもしれません。

とはいえ、「勉強したくない層」も確実にいそうです。何かと「気楽」に見られるフリーランスですが、余暇にまったく勉強しないフリーランスなど皆無。

「勉強したくない」「ラクしたい」「何なら仕事もしたくない」という方は、会社にもっと愛着をもち、大事にした方がよいのかもしれません。



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