
自分に才能があるかどうかを知る方法
先日から「才能」というものについて、いくつかの記事を書いてきているわけですが、結局のところ「才能なんてあってないモノ」であると感じます。
しかしながら、イラストを「仕事として」を続けていきたい、と考えたときに「自分に才能があるかどうか」を手っ取り早く知りたい、という場面はあると思います。
無理な場合は早いとこそれを知って、軌道修正を図りたいと考える人はいるでしょう。
そんな人のために、自分に才能があるかどうか、簡単に知る方法を考えてみました。
イラストレーターの才能とは、絵を描くことだけじゃない
私はイラストや文章を書く仕事をしています。自分には特別すごい才能があるわけではないと自覚していますが、ありがたいことに、15年以上何とか仕事を続けられています。
その一方で、いい絵を描くのに、なぜか仕事に縁がない人がいます。
それはなぜか?と考えていくうちに、仕事を「継続して」続けていることそのものが、すでに「才能がある」ということなのではないのかな、と思い至ったのです。
仕事をもらうためには、いいイラストを描くだけではダメ。方法は何でもいいのですが、自分がどんなイラストを描いているかを世間に知らしめる必要があります。
そうした「営業力」込みでの「才能」といえるのかもしれませんね。イラスト自体は特別才能がなくても、営業力があれば仕事は来るものなんです。
及第点を取るということ
ただ、いい絵を描く人は、ちょっと営業すれば火が付くのが早いのも事実。あれよあれよという間に「売れっ子」になる人は、好みはさておき、大抵の人をうならせるものを持っています。
人目を引くようないい絵を描く人は、SNSでもあっと言う間にフォロワーが増えていくものです。そこが凡人とは違うところ。
それでも、あきらめてはいけません!
飛びぬけて個性の強い絵だけが、仕事の上で求められるわけではないからです。しかるべきところに営業して、及第点を取れれば、ちゃんとプロとして通用するものなんです。
その「及第点」がどれくらいのレベルなのかがわからない、という人が多いのかもしれませんね。
おそらくそれは、その媒体や担当者によっても違うでしょう。そもそも、イラストは個人の好みにかなり左右されるものです。例えある担当者に「全然ダメだ」と言われても、別の担当者にすごく気に入ってもらえればいいのです。
さっそく行動に移してみよう!
渾身のイラストを描いて、ファイルに入れてください。
ファイルを業界のプロ(編集者やデザイナーなど)何人かに見てもらって、ひとりでも「いい絵だ」と言ってくれる人がいたら、まずはイラストについては及第点だと思います。
昔、この仕事を始めた頃に言われたのが「ひとりの『いいね』の後ろには、100人の『いいね』がある」でした。一人が褒めてくれたら、他にもいいと思ってくれる人はいるという事ですね。
私もこの言葉に何度力をもらったか!
注意点としては、必ずプロの編集者などに見てもらうこと。友達やイラストレーターの先輩などは、気を遣って本当のことを言ってくれないことが多いからです。
その時言われた注意点を改善して、新たに描いたイラストでまたファイルをつくり、どんどん見せる、を繰り返します。
それを1年くらい続けて、全く仕事が来なかったら、あきらめたほうがいいのかもしれません。
え?1年なんて長すぎる?全然簡単じゃない?いやたぶん、本気で取り組んだら、1年なんて待たずに何かしら仕事が来ると思います。
これね、本当のことを言うと、1年仕事が来なかったら絶対来ない、というものでもないんですよね。1年経って諦めたら、その1ヶ月後に仕事が来るかもしれません。でも、10年後かもしれない。そんなに待てない?
期限を決めるのは、自分自身です。
先行きが不安だったら、会社員など安定した仕事を確保して、持ち込みを続けましょう。もしもっと早く知りたいというなら、もっと短期決戦で、短い期間にたくさんの営業活動をしてみましょう。
誰に才能があるとか、誰が売れるかなんて、そんなに簡単にはわかりません。
ただ言えるのは
・売れる人は、いい絵を描いている
・売れる人は、必ず営業している
どちらも事実だという事。
あきらめる前に、やれることだけやってみましょう。
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「才能」シリーズ・その2とその3