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人間関係でパワーアップできるスキル、離見の見

今回の記事では、主に職場の人間関係が上手くいくようになったきっかけとも言える、意識してよかった【離見の見】について書いていきたいと思います。

まず、【離見の見】とは、世阿弥の言葉で、「演者が観客の立場で自分を観る」といった意味です。

私が、自分を客観視するべきと判断した状況になったときに頭の中に思い浮かべていた言葉です。
心理学の世界で言う、メタ認知と同義語として使用していました。

ちなみに、なぜ、客観視やメタ認知という単語でなくて、【離見の見】だったかというと、響きが美しかったから、それだけです(笑)

人間関係というのは、自分だけで成り立つものではなく、他者となんらか関係があって、人間と人間の関係が成り立ちますよね。
ということは、その関係性の中には、自分の気持ちだけでなく、他者の気持ちも含まれているのです。
当たり前のことのように思うかもしれませんが、意外とこの「自分の気持ち」と「他者の気持ち」を実際の人間関係を築く中で忘れている人が多くいるのです。

他者の気持ちばかりを優先して自分の気持ちを忘れた結果、無意識の我慢やストレスで人間関係が嫌になるという不調和を起こしてみたり、
逆に、他者の気持ちを忘れて自分の意見ばかりを主張した結果、人間関係に不調和が起きてしまうといったことが実際に起こっています。

人間関係の調和点(自分も他者も心地よく過ごせる点)を見つけるためにも、離見の見は役立つものだと私は信じて活用しています。

例えば、職場で同僚や部下にイライラしてしまったとき。
勢いのままにイライラを同僚や部下にぶつけてしまう人がいます。
そういう人に対して、皆さんはどのように感じるでしょうか。

勢いのままにイライラをぶつける人は、私の好みではありません。
だから、私はイライラをそのままぶつけるようなことをしたくなかったので、なにかに反応してイライラしたときなど、離見の見を思い出して、感覚としては、自分も、イライラする相手も、その場にいる人も含めて上から見下ろすような感じで、観察をするようにしています。

そのようになりたく姿に自分がならないためにも、冷静になり、他者からの視線で自分を観るということに離見の見は役立ちます。

会社では、人事評価ということをされる場合もありますよね。
他者から見た自分が評価されるため、他者から見ると自分はどう見えるのだろうか、と普段の自分の言動を冷静に観察することで、人事面へのパフォーマンスの方法も変わってくるかもしれません。

離見の見を実行することで、その人間同士の関係や場の中で、自分がどのように振る舞っているのかを冷静に分析することができるのです。

たまには、離見の見を実行して、自分の言動を冷静に観察してみませんか。
もしかしたら、上手くいかない人間関係の解決の糸口が見つかるかもしれません。



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