陶器のタコツボ0

姫島名物のマダコ「くにさき姫だこ」を捕まえるための、タコツボ(蛸壺)を知ってますか。

「島の漁港の風景、タコツボです。色んな種類があるので、面白いかな~と思ったので送りま~す😁」
と姪からメールがきた。
姫島は、激しい潮流の国東半島東沖で捕れるマダコ「くにさき姫だこ」が名物である。潮流の激しいところに生息していることから、身が引き締まり、足が短くて太いという特徴がある。地元では新鮮なタコを生のまま刺身にしたり、干しタコ、茹でタコ、唐揚げ、タコ飯、などさまざまな料理で食べている。

タコを捕まえるのに使う壺が「タコツボ」である。
多数のタコツボを縄につけて海中に沈め,タコの入った頃を見はからって引き上げるのだ。
このタコツボ漁は、60個ほどのタコツボを縄で数珠つなぎにしたものを、磯の周辺に沈める。昔は素焼きにしたツボや陶器のものが使われていたが、最近はコンクリート製やプラスチック製のものが多く使われている。
最新のプラスチック製のタコツボは、フタ付きで、タコの餌となる蟹などを入れていて、タコが入るとフタが閉まるしくみになっている。

昔ながらのフタがないタコツボで、どうやってタコを捕まえるかを紹介してみよう。
タコツボを海底に沈めて、1~2日放っておく。それを未明に引き揚げると、ツボの中に生きたタコが入っているのだ。
タコはあわてて逃げることがないので、海底から引き上げてもやすやすとタコを捕まえることができる、という漁法なのである。
タコは、小魚や貝を食べていて、海中には当然、天敵がいる。ウツボや鯛にとって、タコは格好のエサなのだ。
そこで、タコは身を隠すため、ふだんは岩場の隙間や海底の穴のなかに潜んでいる。
岩場から出てきて、カニや小魚、貝などを捕獲して食べるのだが、潮が変わると、慌ててすみかに戻ろうとする。隠れる場所の少ない砂地は危険地帯なので、人間が沈めたタコツボは格好の隠れ場となり、タコはすすんでツボのなかへ入るというわけ。

上の画像は、フタのないプラスチック製のタコツボ。

フタ付きのコンクリート製のタコツボ。

フタのないコンクリート製のタコツボ。

フタ付きのプラスチックタイプのタコツボ。

私が子どもの頃、タコの餌に使用する蟹の「アカテガニ」を捕まえては、漁師の人に売った。小遣い稼ぎなのだが、何度もこの蟹に指を挟まれ、痛い目にあっている。
アカテガニは、 国内では東北地方以南に生息していて、住宅民家で見かけたり、道路脇の石垣、排水路で見かけたりとさまざまな場所で見つけられた。日常生活の残飯が排水溝に流れ出ていて、蟹はそれを餌にしていた。
漫画家のつげ義春さんの作品「蟹」に出てくる蟹も、多分このアカテガニだと思う。最近では私たちの生活環境がガラリと変わったため、数が減っているそうで……そういえば、上京してから一度もアカテガニを見ていない。寂しい。


大分県姫島からの離島の収穫便りです。サポートよろしくお願いします。