猫屋式

猫12匹と住んでいます。多分、人間より動物や植物が多い環境で、日常の中で思いついたこと…

猫屋式

猫12匹と住んでいます。多分、人間より動物や植物が多い環境で、日常の中で思いついたことを詩やエッセイや短歌にしています。

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    詩というよりは、ものすごく短い小説の集まりです。 わざと言葉を減らす代わりに 読者自身がそこに投影されて補われていく。 そんな鏡のような小説が生み出せれば、と思っています。

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    猫に関する詩・俳句・短歌・散文をまとめています。

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    森で生まれた詩、短歌、俳句、散文とかまとめています。

最近の記事

○(まる)

      • いたずら描き

        • フランボワーズ

          雨が降っては摘めない庭の フランボワーズを今朝 摘んできた あなたが好きだった 甘酸っぱい色の 実は少し口に苦くて しかめっ面になっちゃった

        ○(まる)

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        記事

          割れた瓶の

          怪我しない程度に でも しっかり割れた分厚い瓶を 丁寧にスポンジで洗う あなたはもう居ないのにね

          割れた瓶の

          破片

          ぼろぼろの 砕け散った破片を 眺め見て 両手で包む 生きてさえいればと

          Velcro(ヴェルクロ)

          あなたの影に寄り添って あなたの背中に指を絡めて あなたの声と吐息だけを この世のすべてと感じられたら そんな風にシンプルな 生き方に身を投じられたら もっとずっと簡単に生きられたでしょうにね ビリビリと少しずつ 引き剥がされていく心と身体 1つに溶け合うことのない狂おしさ そっと手を伸ばせば触れ合える距離に いたはずのあなたが グラスに残ってたほんの一滴の甘い毒に犯されて 淀んでいく 霞んでいく 見えない壁に遮られて 運命だと感じていたよ あなたと出逢った時 そ

          Velcro(ヴェルクロ)

          膝上のにび

          そろそろね 行ってきたいな お手洗い 聴いてる訳ない 膝上のにび

          膝上のにび

          鈍(にび)が来た

          にびが来た フランスの革命記念日で 私が「鈍色の」を書いた日に 見つけてもらったそうだ まだ6週間ぐらい 人間で言えば乳飲み子である こんなちいちゃな子を捨てる神経が 皆目わからん 小さいけど元気で甘えた 最初にママ認定してくれたので 私がいなくなると1秒で 沸騰しっぱなしのピーピーケトルと化す 二階建ての家のどこででも聞こえるレベルだ だけどママさえいればいいらしい ママがダメならパパでもいいらしい 膝の上に乗りたがり ドライフード三粒食べるごとに 撫でてもらいに

          鈍(にび)が来た

          絶望

          絶望の底を見てる 昨日からずっと 日が変われば楽になるとか 思ったけど戯言だった 吐き出せもせず 浮き上がれもせず 昨日からずっと 同じ風景を見てる いつか上見れるのかな こんな時はとことん 底を見るのがいいと 教えてくれた人がいるけど 底を見続けるってそれなりに辛い 今度も耐えれるのかな 絶望って全部奪うよね 楽しいことも 楽しいと感じる心も 楽しもうとする気も 楽しかった過去も 私自身を含めて全部 丸ごと灰色のコンクリの中に閉じ込めてしまう そしてそのコン

          鈍色の

          鈍色(にびいろ)の空という 言葉に出会ってから ずっと探していた 鈍色の空 あれは重すぎ それは軽すぎ 鈍くないし 鈍重では馬鹿みたい そんな風に吟味して 毎回曇り空を眺めていた 失礼なことだ 曇り空にだってそれぞれ味があり 言い分だってあることだろうに そもそも雲の上であれば いつでも気持ちの晴れ渡るような晴天だ そもそも曇り空を 吟味することもできない 50を過ぎてふと想う 鈍色とは心の反射した色だったのかもと それなら私の空は いつだって愚鈍で鈍重な空だった

          足掻く

          何気なく水にさしておいたミントが 今日花をつけた 葉が落ちて ぼろぼろで もうそのまま枯れてしまう そういうことを選択したみたいな 細い枝のミントが 花をつけた 水しか入ってない大地に それでも足を伸ばして 何かを取ろうと踠くように 枝の縁から小さな根をたくさん出して とうとう花までこさえた 足もない癖に 足掻く根性は私より数十倍強かった あんた、すごいな もう少し頑張ってくれたら 直に土に移すから もうちょっと もうちょっとだけ その無い足で 足掻け

          そのままで

          動かなくていいよ そんなに苦しいなら 歩かなくていいよ ただ自分を抱き締めて 泣けばいいよ 川が流れて 楽になるまで 休むがいいよ いつか必ず楽になる その時までは苦しくて 胸掻きむしってもそれでいい 雨が降ったら明日は晴れる

          そのままで

          ガーフィールド

          ガーフィールド

          風紋・波紋

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