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SESから未経験で社内SEに転職して得たもの・失ったもの 〜後編〜

SESから社内SEに転職して失ったもの

前回(と言っても半年以上前ですが)は、SESから社内SEに転職して得たものについて記事にしました。

>> 『SESから未経験で社内SEに転職して得たもの・失ったもの 〜前編〜

今回は待望の?後編ということで、失ったものについて書いていきたいと思います。

失ったものというか、やらなくなったことみたいなかんじです。

暇つぶしとして、読んでもらえたら幸いです。


社内SEになって失ったもの・やらなくなった3つのこと

①100%の検証実績

SES時代は、顧客に提供するサービスの運用を行なっていたため、検証するにしても、100%確証の持てる状態で問題を解決する必要がありました。

社内SEは、対社員に対するサービスを提供する立場です。もちろん、常に正常に稼働することは求められますが、80〜90%の確証で物事を進めることが多くなりました。

何が違うと言えば、仕事のスピードです。SESは正確さが重視でしたが、社内SEでは、仕事を効率よくこなすことが重視されていると感じます。



②詳細なドキュメント

①と関連してますが、何か作業するにしても、エクセルやワードで手順書を作って、設定変更する値の差異を明確にする。

また、作業に関連して、さまざまなドキュメント(設計書や一覧表)を更新する。

このように、SES時代は常にドキュメント化とその更新が求められてきました。

社内SEになると、変更作業は、テキストベースで簡易になりました。

もちろん、設計書などの管理ドキュメントはありますが、作業をすると決まってから実行するまでの準備が格段に早くなりました。

これも、社内SEになって、仕事をこなす量が増えて、一つの作業に対してかけられる時間は減ったからだと思います。


③作業前のレビュー/承認

SES時代は、作業前の事前レビューが必須でした。私が常駐していたクライアント先では、レビューを専門で行う部署も存在しており、作業に対するリスクがあるか・作った手順に問題ないかをチェックします。

また、レビューをした後、作業承認を部署の管理職に承認という名のハンコをもらわなければなりませんでした。

現場から離れている管理職の承認は、正直あってないようなもの。

ただ、ルールはルールなので。そのおかげで、一つの作業をするにも非常に時間がかかりました。

社内SEでも、作業前の事前レビューは行います。ただ、口頭ベースで秒で終わります。もちろん、複雑な作業であれば、わかりやすいように資料を準備することもありますが、定期的にやっている運用作業であれば、数分でレビューして、その数分後には、作業完了しています。

顧客の有無という意味では、重要度は異なりますが、それでも、社内SEでの業務は、形式にとらわれず、臨機応変に変化に対応することができました。


SESでの経験は無駄ではない

ここまで書くと、SESでの仕事は、非効率的で無駄の多い仕事と勘違いされがちですが、決してそうではありません。

SESの仕事の多くは、業務影響の大きなサービスの運用業務を担うことが多いです。

そのため、作業の準備や検証には、正確さが重視されて当然です。

管理ドキュメントの整備や手順書の作成スキルは、社内SEになってから非常に役立ちました。

社内SEの仕事でも当然そうしたドキュメントが必要です。

ただ、仕事を捌く効率性が重視されるあまり、ドキュメント系の整備が軽視されていることが多いです。

そんなとき、SESで培ったドキュメント整理や作業準備は非常に役立っています。

正確さを重視する仕事か、スピードや効率性を重視する仕事が向いているのかは、人の性格や仕事の向き合い方によってかわります。

どちらも必要なことで、どちらか一方を軽視することはできないのです。