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情シスの評価について考える(2023年版)

はじめに

この記事は【初心者優先枠】corp-engr 情シスSlack(コーポレートエンジニア x 情シス)#2 Advent Calendar 2023の1日目の記事になります。

はじめして、うさまるまるです。普段は金融機関でセキュリティエンジニアをやってます、サービスや社内のセキュリティ施策推進を担当しています。一見情シスっぽくないですが、部署としては情報システム部なので広い意味で情シスです笑

今回情シスSlackのAdvent Calendar初挑戦&1日目投稿ということで、気合を入れて2週間くらいかけて超大作を作ってやろうとエントリー当時は意気揚々と目論んでましたが、気づけば2日前まで手つかずと相変わらずの計画性のない人間です。

余談はさておき、今回は情シスの評価について。

実は2019年に情シスの評価について1度noteで記事にしていました。当時はまだ情シス2年目の駆け出しで、読み返してもまだまだ視座が低くかったなと感じてます。

あれから3年が経ち、1回転職をはさみつつ転職先でも(広い意味で)情シスとして働いてきました。そして情シス経験5年目となった今改めて情シスの評価について自分なりに考えてみたいと思います。


なぜ情シスは評価されにくいのか

そもそもなんですが、情シスの平均年収ってそんなに高くないですよね。大手転職サイトで求人を眺めてみたり、実際転職活動をしていてずっと感じてきました。それはなぜか?原因の一つとして会社としての情シスの評価が適切にされてないことが要因じゃないかと感じています。

評価されにくい理由について、思いつくことをざっと挙げるとこんな感じ。

①情シス基準として評価されない
②出来て当たり前な立場
③定例業務に追われて新たな「チャレンジ」がしづらい


①情シス基準として評価されない

情シスって管理部門的に評価されるか・エンジニア的に評価されるか、別れることが多いのではないでしょうか。でも情シスってどちらの要素も兼ね得ていて、どっちかに寄せるってなかなか難しいと思います。一番は情シスとしての基準で評価してもらうのが一番なんでしょうが、それは少し難しいのかも。少なくとも、情シスとの業務特性を理解して評価してくれるところが望ましいですね。

②出来て当たり前な立場

以前も書きましたが、情シスの仕事って出来て当たり前、そしてそれが求められていることでもあります。もちろん社内ITの責任が求められるのである程度は仕方ないですが、そこを考慮して評価してもらいたいものです。

③定例業務に追われて新たな「チャレンジ」がしづらい

昨今DXが叫ばれて久しいです。会社でそれを主導する立場として情シスが行うことも多いと思います。そう言う意味では追い風ですが、ただ定常的な業務で手一杯になり、そういった新たな施策に十分な時間は割けないのが本音かもしれません。

ただ、評価する側からすると通常業務はできて当たり前なので、そこを頑張ることには限界があります。情シスとしては新しい取り組みをがっつりやりたいのにできない、そんなもどかしさがあると思います。


評価されるための取り組み

最低限求められることをしっかりと

じゃあ評価されるためにどうするのか?私が実践していること・意識していることは最低限求められることをしっかりやることだと思います。

まずは最低限求められることをしっかりとやる。これはやはり社内ITを管理する情シスとして、管理部門のIT担当として最低限求められるところかなと。

もちろん人間がやる限りミスはあるので実際完璧は難しいです。でも、情シスである以上、既存業務の安定稼働やオンスケ対応はしっかりと意識して対応して期待に応えるべきだと感じています。それが他部署との仕事をする上での信頼関係にもつながってくるので。


さらに評価を高めるために

実績・取り組んできたことの見せ方を工夫する

その上でじゃあどうするのか?一言で言うと実績・取り組んできたことの見せ方を工夫することだと考えています。具体的には、結果を結果で終わらせず、プロセスも含めて評価ポイント(アピール)として細分化していくことなんじゃないかなと。

見せ方というと小手先のテクニックみたいに思われるかもしれません。ただ極論間違ってはないような気がしていて、情シスとしてやれること・できることに限界がある中で評価を高めてもらうための+aの視点として重要ではないかと考えています。私がこれを実践するうえで意識して取り組む中で3つ挙げられます。

①結果は大事、ただプロセスも大事
②結果や実績を成功要因(再現性)を整理する
③大切なのはPDよりCA


①結果は大事、ただプロセスも大事

これは別に情シス限らずだとは思いますが、単に「これ出来ました」「あれ出来ました」は評価する側からしても評価しづらいと思います。

NG報告:これ出来ました(ドヤ顔)
求めれられる報告:目的と取り組み方、どんな効果が得られたのか

当たり前のことではありますが、なぜやったのかと、どんなアプローチをしたのかを明確化することは評価される際に説明できることが大切だと思います。仮に結果が思うような形にいかなかったとしても、0or100の評価ではなく、次第点として途中のプロレスまで評価してもらえるようにする上でも必要になってくるのかなと。

②結果や実績を成功要因(再現性)を整理する

①と関連した話で、定常業務でも何か新しいプロジェクト対応でもそうですが、やったことをただの結果として終わらせてしまうのは非常にもったいないです。そこには当然やるための目的とやることの効果があるわけで。

これは転職活動中の経験や強みを説明するときと似ていて、結局そこに再現性があるかないかが評価される上では重要になってくると考えています。

いくら頑張って大きなプロジェクトを遂行・成功させても、それがただがむしゃらにやって偶然成功したと言われたら評価する側からしても「えっ」てなりますよね。

そこは成功体験として、成功要因は振り返る必要がありますし、それに基づいて他の業務でも活かせるように見せることが評価をされる際のアピールポイントになると感じています。

③大切なのはCA

PDCAサイクルのうち、特に大切なのはCAだと思ってます。例えば何かシステムを導入したと言ってもそれはあくまでPDまででしかないですよね。

PDに持って行くまでももちろん重要ですが、プロジェクトを進めるうえで大事だと感じるのは、入れた後、導入した後どうするか。

入れること自体は比較的誰でもできる、でも入れてからの改善は意外とできない人・苦手な人も多いのではないでしょうか。私もそこは課題を感じるところてす。

要件定義の際には、施策を行うことによる導入後の効果を考えると思います。PDのあとのCAも継続的に効果測定して、予実分析としていくことが評価を高める際に重要になってくると感じています。


情シスの社会的地位向上を目指して

情シスを5年ほどやってきて、自分は情シスに向いてると思ってます。

情シスの仕事を通して色々なことが学び経験できるし、いろんな人とも関われる。常に新しい問題に悩まされてある意味エキサイティングな仕事ではないかと笑。

細々としたマルチタスクに追われながらも、通常稼働が前提の社内ITを支える立場の仕事だからこそ、世の情シスはもっと評価されるべきだと思います。今後もこのnoteやブログを通して、情シスの評価・社会的な地位が向上するに何か役に立ちたいと考えています。

最後に、ここまで書いといて言うのもなんですが、私の記事を読むよりも久松剛さんが書かれた同じテーマの記事を読んだほうが100倍為にになるのでリンクはっときます(笑)私の言いたいこと・考えていることのすべて詰まっていると言っても過言ではありません。

12/2の担当はKoleitさんです。お楽しみに。